企業が経営判断するためには、ショートスパンでの事業戦略が求められ、月次の正確な会計情報が必要となります。ではどのように情報を集約し共有するのが正解なのか、そもそもセグメントとは何か、詳しく解説していきます。
事業セグメントとは
事業セグメントは事業を分解する単位のようなものです。では具体的になんのために分解し、どのように使用するのか解説します。会計におけるセグメント
セグメントとは、事業を分割した一つの単位のことです。企業の経営判断のために業績で区分すると業績セグメント、ステークホルダーに公開する情報ごとに区分すると報告セグメントとなります。大きく分けると、会計におけるセグメントには業績セグメントと報告セグメントが含まれます。会社の内部に対するものが業績セグメント、社外に対するものが報告セグメントと考えるとわかりやすいでしょう。
業績セグメントと報告セグメントをあわせて、会計における事業セグメントと呼びます。
月次の事業セグメント業績管理の必要性
一般的に会社では月次で事業セグメントを出して業績を管理しますが、なぜこのようなことを行う必要があるのでしょうか。経営判断の迅速化の要請
月次ごとに事業セグメントを把握することで、経営判断に役立てることができます。世界的な競争激化とICT化により経営判断もスピードアップを求められている状況です。さらにコロナ禍による情勢の流動化のような事態にも対応を迫られています。
つまり業績状況を従来の年単位や四半期単位から月次単位にできれば武器となるということです。いち早く今の状況を把握したうえで早急に対策することが求められる時代になっています。
具体的なスピード感としては、翌月1週間以内で改善案を実施するほどの迅速さが求められています。前月の情報を毎月月初に集約してから判断しているようでは間に合わない可能性が高いでしょう。
また早急に情報を整理するためには他の業務が疎かになっては本末転倒です。つまり自動で必要な情報を整理抽出し、その分意思決定に時間を割くことが重要なのです。
サプライチェーンの複雑化
今の時代サプライチェーンが複雑化しています。たとえば企業活動自体がグローバル化しているので、サプライチェーンもグローバル化しています。その結果、より一連の流れが複雑になっています。そのため国や企業を基準に考えるのではなく、チェーン全体を俯瞰できる事業セグメントという単位が適切なのです。サプライチェーンの変化も一因となって、月次セグメントを活かした経営判断の迅速化が求められています。
また、サプライチェーンが複雑になると関係する部署や現地法人も増えます。それぞれが独自の情報管理をしていると、統合や共有するのに時間がかかります。そのためツールで自動的に情報を統合し、オンラインで自動的に共有できる状態が理想です。
そうすることで情報を整理する時間や手間がかからず、リアルタイムで情報が共有されます。
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では具体的に、どのように事業セグメントの業績管理を月次化すれば良いのでしょうか。迅速に情報を入力・集約できる体制作り
事業セグメントを判断に活かすためには、いち早く情報を収集し、それらの情報が判断に使える状態にまとまっている必要があります。そのためには情報をリアルタイムで閲覧でき、情報を入力するだけで自動的にまとまっていることが重要です。月次ごとに情報をまとめ直すのではなく、必要な月次ごとのセグメントが自動で抽出される体制がベストでしょう。
管理自体から発生するコストの最小化
事業セグメントの管理を効率化することが必要ですが、企業の予算は無限にあるわけではありません。管理システム導入のためのコストは無視できないでしょう。なるべくコストを抑えて導入でき、なおかつその後の運用にかかるコストも極力抑えられるのが理想的です。また業績管理のために発生する現場への負担が大きいと事業に悪影響を及ぼします。現場からは最小限の情報のみを入力し、後は自動で集約され、本社に情報共有される状態が理想だと言えるでしょう。
そうすることでコストを抑えて現場の負担を最小化し、人為的なミスを減らすことができます。
包括的で拡張性の高いクラウドEPMの活用
EPMには、オンプレミスEPMとクラウドEPMの2種類があります。オンプレミスEPMはツールをローカル環境にインストールして管理運用するEPMです。つまりオフラインでの運用になります。一方で、クラウドEPMはオンラインサーバー上にツールがあり、そこにローカル端末からアクセスすることで管理運用するEPMです。これからEPMを導入するのであれば、コンパクトに導入でき拡張性に富むクラウドEPMを活用するのが望ましいでしょう。
クラウドEPMはツールをローカル端末にインストールする必要がないため導入が容易であり、後から必要な機能のみを拡張することもできます。多岐に亘る業務プロセスを包括的に扱うことで大きなメリットが得られます。
またクラウドEPMなら情報がオンライン上にあるので各ローカル端末から自由にアクセスできます。もちろん権限設定ができるので許可した端末から、許可された人からのみのアクセスになるのですが、セキュリティ面を確保しつつ便利に使用可能です。
オンプレミスEPMだと情報の管理運用は便利ですが情報を共有する手間がかかります。その点クラウドEPMなら自動的に情報が共有され、各担当者が随時情報を確認できます。経営陣がいつでも自由に現場の状況を把握できるので、迅速な意思決定にもつながります。
具体的に月次化のための要請を満たすソリューションとしてOracle EPM Cloudがおすすめです。クラウドEPMにも複数の選択肢がありますが、Oracle EPM CloudはOracleが提供している点で安心感があり、実績も豊富です。
導入コスト・運用コストが低い、サポートが充実している、ユーザー数が多い分随時セキュリティが更新される、といったメリットがあります。
クラウドEPMの選択に迷っている、もしくは具体的なツールをまだ想定していないのであればOracle EPM Cloudをおすすめします。
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まとめ
Oracle EPM Cloudを導入すれば自動的に事業セグメント業績管理の月次化が実現されます。各部門、現地法人が情報を整理して報告する必要はなく、ツールから情報を入力することでリアルタイムで必要な情報を共有できるようになります。集約する手間や時間をカットできることはもちろん、人為的なミスも発生しなくなります。Oracle EPM Cloudを導入することで圧倒的な労力カットに成功している企業も多いため、早急に導入し、1日でも早く無駄な労力と時間をなくし、業務効率化することがおすすめです。
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