在庫管理システムと販売管理システムの関係
それでは、在庫管理システムの機能と販売管理システムの関係についてまとめてみましょう。
図1に示すとおり、在庫管理システムは、販売管理システムの各サブシステムの中心に位置することがわかります。
棚卸に関して
このため、在庫管理システムは、販売管理システムとまとめて考えられることが多いといえます。ただし、製造業の場合は、原材料の在庫が存在しますので、生産管理システムとの関係で考えられることの方が多いようです。このように、他のシステムと連動する処理の多い在庫管理システムですが、在庫管理システム固有の大きな機能があります。それが、棚卸です。
棚卸とは、実際に倉庫に保管されている在庫の数を確認し、在庫管理システム上のデータ(帳簿在庫)と比較し、違いがあればデータを修正する作業のことをいいます。実際の棚卸作業は、人間のやる作業が大部分を占めます。在庫管理システムの機能としては、棚卸作業に必要な帳票を出力する機能と、棚卸結果に基づき在庫データを修正する機能があります。おおまかな棚卸作業の内容は、次のとおりです。
- 在庫管理システムから、在庫されている商品とそれぞれの帳簿在庫数量が記載されたリストを出力します。この帳票を棚卸表といいます。
- 実際に倉庫にある在庫数量を確認し、棚卸表に記入します。
- 棚卸表に記入された数量を在庫管理システムに入力し、帳簿在庫数量との差異を、再度帳票として出力します。これを、棚卸差異表といいます。
- 棚卸差異表に基づき、再度、実際の在庫数量を確認します。
- 棚卸結果に基づいて、在庫データを修正します。
棚卸で発生する在庫数量の差異は、様々な原因で発生します。例えば、商品にキズがついていて売り物にならないとか、賞味期限を過ぎてしまったので破棄しなければならないとかも差異の発生原因になります。
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- カテゴリ:
- サプライチェーン/生産管理
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