流通卸売事業者の経営を加速するクラウドERP
流通卸売業は、業績向上のための主要業績評価指標(KPI)として、可視性の向上、在庫費用の圧縮、財務強化や顧客サービスの向上を基準にしています。
SLアソシエイツの最新の調査では、流通卸売業者がクラウドへ移行しCRMからサプライチェーン管理、プロジェクト管理、ビジネスインテリジェンスに及ぶERPプラットフォームを統合させることで主要業績評価指標(KPI)を改善している企業が多くなっていることを明らかにしました。
SLアソシエイツは、NetSuiteの流通卸業界のお客様を対象に、お客様の自社業績を測定する指標KPIがNetSuiteへ移行することでどのように変化したのかというアンケート調査を行いました。大手流通卸売事業者であるiAutomation、Red Star Traders、 RISOラテンアメリカ、Advantage Sign Supply、S-Oneは、事業の広範囲において大きな向上が見られたことを報告されています。
例えば、ノースアトルボロに拠点を持つマシンオートメーション製品提供大手のiAutomation社は、EpicorとSageのアプリケーションをNetSuiteの財務会計や製造、在庫管理、販売、CRMプラットフォームに移行しました。
同社は、米国東海岸の全11のオフィスからのリアルタイムなアクセスの向上と在庫やサプライチェーン管理の連携、さらに見積もりや発注、受注プロセスの自動化により、2013年の売上を2桁の7000万ドルに増収しました。同社は、この成果に関してNetSuiteによるものが大きいとしています。
NetSuiteが経営に貢献する5つの業績指標
SLアソシエイツの調査によれば、NetSuiteを活用している企業は次の5つの主要分野においてKPIが向上していることを報告しています。
業務の可視化
異種の業務システムを統合することで、データと業務プロセスに対する可視性が高まります。同調査によれば、NetSuiteの統合プラットフォームをご利用の業者の皆様は、業績や運営全体に渡る可視性が50~80%アップしたことが分かったと報告されています。例としてRISOラテンアメリカでは、技術部門以外の経理や運営スタッフの効率が向上したと報告しています。同社は詳細をドリルダウン可能なNetSuiteのリアルタイムダッシュボードを活用することで、業務の効率性を最大化することができました。
財務管理
売掛金の回収時間、収益率、粗利益率、決算に要する期間、売上債権回転日数(DSO)、経理担当者の生産性が向上しています。粗利益率の1~5%アップから決算に要する時間の30~55%短縮に至るまで、追跡したKPIのすべてにおいて改善が見られました。
在庫管理
在庫管理は卸売業が成功する上で非常に大切です。同アンケート調査では、回答者は在庫コスト、劣化による損失費用、フルフィルメント率およびバックオーダー、プランニングサイクルタイムという4つのKPIを用いて在庫管理の成功度を計りました。これらすべてが、流通業者がサプライチェーンの発注、在庫、顧客注文を見て対応する能力に直接関係します。結果として、非常に大きな改善が見られました。コストは20~30%削減、 劣化による損失費用は20~40%削減、 フルフィルメント率およびバックオーダーは75~85%向上、またプランニングサイクルタイムは20~30%の削減です。これらのKPI改善は、Advantage Sign Supply(ミシガン州グランドラピッズ)といった流通卸売業者にとっては利益率に大きな影響があります。同社は代金請求を電子化するだけで年間56,000ドルもコストを抑えることができました。
[RELATED_POSTS]顧客管理
配送とフルフィルメントは顧客満足度に最も大きな影響を与えます。したがってこれらのKPIを考慮することが満足度向上、そして売上向上とコスト削減へとつながります。NetSuiteのお客様であるRed Star Traders(RST) Brandsは、今ではEDI(電子データ交換)トランザクションをより効率的にリアルタイム処理することができるようになりました。フルフィルメントに要する時間は24時間以内に行われます。同調査によれば、平均配送時間が60~80%削減され、それに対し配送効率は75~90%向上しました。これらのKPIは発注品を待つ顧客、またフルフィルメントの過程が長くかかればかかるほど間接費が発生する事業者にとって大きなコスト低減を表しています。KPIの3番目に当たる顧客バックオーダー数については60~80%の削減が見られました。すなわち顧客満足度が向上し、その顧客が再び購入する確率も向上したことを意味しています。
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IT管理
最も大きな節約が見られたのがこのITコストでした。NetSuiteのクラウドソフトウェアに移行した企業は、ハードウェアやソフトウェアのアップグレードや他のIT管理にお金を払う必要がなくなりました。同調査の結果では、特にITサポートのコストが50~75%の削減、サーバーの購入と維持に必要なコストは100%の削減、さらにDR(ディザスタリカバリ)コストが50~75%の削減となっています。
包括的な統合ERPプラットフォームを備えた質と信頼性の高いERPクラウドプロバイダーの利用が、流通卸売業の皆様に事業運営と業績でプラスの影響を大きく与えていたことが明らかになりました。RISOラテンアメリカの経営幹部は次のように述べています。
「NetSuiteによって会社運営が効率的に行えるようになりました。お蔭で在庫管理と売掛金において大きな成果をもたらしています。これらすべてが、正確に処理されるだけでなくIT知識のないスタッフでも運営可能になったのです」
- カテゴリ:
- 経営/業績管理
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- 予実管理