会計ソフト:勘定科目まとめ ー 「これ何だっけ?」を解消して業務効率化

 2016.07.27 

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会計ソフトを導入して業務効率化したはいいものの、それでも「これってどの勘定科目に仕訳すればいいんだっけ?」となることは少なくありません。テキパキとこなしていくことが効率的に仕事をこなすポイントである経理なので、勘定科目の疑問に使う1秒の時間も惜しいですよね。

そこで今回は、迷ったときに参考にできる勘定科目をまとめてみました。

経理担当者の方は是非活用してさらなる業務効率化を図ってください。

勘定科目は5つに大別される

勘定科目は簡単には把握しきれないほどの数がありますが、ERP入門シリーズ「勘定科目とは?|財務会計システム」に記載しているように、まずは以下の5つに大別されています。

  1. 資産
    資産とは現金や売掛金、あるいは建物など「資本にすることができる財産」を指します。
  2. 負債
    企業が債権者に対して返済義務を負っているものを指します。買掛金や銀行からの借入金がこれに該当します。
  3. 純資産
    純資産とは企業が持つすべての資産から負債を引いたものです。つまり企業の自己資産でもあります。
  4. 収益
    収益とは事業から得る売上げを指します。つまりサービスの提供や製品の販売によって得た利益です。
  5. 費用
    費用とは収益をあげるために消費した資金を指します。製造業における設備費や、マーケティング費用などもこれに該当します。

それでは大別された5つの勘定科目ごとに、細かい科目を確認していきましょう。

1. 資産

現金、預金

この2つに関しては説明するまでもありません。現金はいわばキャッシュであり、預金は銀行に預けているお金です。

主な勘定科目

  • 現金
  • 当座預金
  • 普通預金
  • 定期預金
  • 現金過不足

ちなみに現金過不足とは、金庫などのお金が合わないときに一次的に仕訳するための勘定科目です。

手形

手形とは「いついついくらのお金を支払いします。」と約束するものであり、小切手のように使用できます。ただし小切手がすぐに現金化できるのに対し、手形は支払い期限まで原則現金を受け取ることはできません。

主な勘定科目

  • 支払手形
  • 受取手形
  • 貸倒引当金

有価証券

有価証券とは、証券そのものに価値のある紙面のことです。株式、債権、手形、小切手などがこれに該当します。

主な勘定科目

  • 有価証券

棚卸資産

棚卸資産とは企業が販売目的で一次的に保有している製品、原材料、仕掛品などを指します。

どこの製造業でも月次棚卸で製品や部品・原材料などの数量チェックを行うと思いますが、この棚卸資産を正確に把握するためのものなのです。

主な勘定科目

  • 商品
  • 製品
  • 部品
  • 原材料
  • 仕掛け品

他流動資産

他流動資産とは流動資産の中で、当座資産(現金、預金、有価証券)や棚卸資産以外のものを指します。つまり当座資産や棚卸資産に該当しない流動資産のことです。

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主な勘定科目

  • 立替金
  • 未収金
  • 未収収益
  • 前払費用
  • 短期貸付金
  • 仮払金
  • 仮払消費税

有形固定資産

有形固定資産とは企業が営業活動を行うに際し、長期的に使用するために保有している有形の資産を指します。分かりやすいのが土地や建物、社用車などです。

企業経営するためにはまずオフィスを構えなければならないので、土地を購入したりビルを構築したりします。あるいは飲食店なら店舗を建設したりしますね。また、営業活動のために社用車など長期的に必要なものは数多くあります。

こうした資産のうち形あるものが有形固定資産に該当します。

主な勘定科目

  • 建物
  • 構築物
  • 機械装置
  • 一括償却資産
  • 土地
  • 車両運搬具
  • 工具器具備品
  • 減価償却累計額

無形固定資産

無形固定資産には2種類あります。一つは法律上の権利、そしてもう一つはそれ以外のものです。例えば特許権、借地権、商品権などは法律上の権利に分類されます。そして営業権、ソフトウェア、電話加入権などがそれ以外のものに分類されます。

主な勘定科目

  • 無形資産
  • 敷金・保証金

その他の投資

ここまでの初回にない投資などがその他の投資に該当します。

主な勘定科目

  • 出資金
  • 保険積立金
  • 長期貸付金
  • 長期前払費用
  • 創立費
  • 開業費

2. 負債

仕入債務

仕入債務とは企業がサービスの利用や商品を購入した際、未払いになっている債務を指します。例えば製造業において原材料や部品を購入した際はその場で料金を支払うのではなく、一定日後に支払われます。こうした買掛金や支払い手形などが仕入債務となるのです。

主な勘定科目

  • 買掛金
  • 支払い債務

他流動負債

他流動負債とは流動負債のうち買掛金や支払い債務に該当しないものです。短期借入金や未払い金などが該当します。

主な勘定科目

  • 短期借入金
  • 未払金
  • 未払法人税等
  • 未払消費税等
  • 未払費用
  • 預り金
  • 仮受金
  • 前受金
  • 前受収益
  • 仮受消費税

固定負債

固定負債を簡単に言うと、支払い期限の到来が1年以上後になる負債を指します。ちなみに支払い期限が1年以内のものは短借入金に該当します。

主な勘定科目

  • 長期借入金

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3. 純資産

純資産では他の大別された勘定科目のように、細かくカテゴライズされたものはありません。主に以下のような勘定科目が純資産に該当します。

主な勘定科目

  • 資本金
  • 資本準備金
  • 利益準備金
  • 繰越利益剰余金
  • 事業主貸
  • 事業主借
  • 元入金

純資産とは言っても純利益とは異なるので注意しましょう。

4. 収益

売上げ

収益と売上げはほぼ同じ意味です。企業が提供するサービスの利用や製品の購入に対して支払われたお金が売上げとなります。また、最近ではクラウドソフトウェアサービスを展開している企業が増加していますが、この場合顧客から支払われる月額費用が売上げに該当します

主な勘定科目

  • 売上げ

営業外収益

営業外収益とは通常の営業活動以外で得る収益のことです。つまり上記の売上げは該当せず、受取配当金や有価証券売却金などが該当します。「本業以外で得た収益」と覚えておくと分かりやすいでしょう。

主な勘定科目

  • 受取利息
  • 受取配当金
  • 有価証券評価益
  • 有価証券売却益
  • 雑収入

特別利益

特別利益とは企業の経営活動に関係なく得た収益を指します。営業外収益と混同しがちですが、建物などの固定資産を売ったときのお金などが特別利益に該当します。

主な勘定科目

  • 固定資産売却益
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5. 費用

売上原価

売上原価は業界業種によって異なる勘定科目なので、一概にこれと言うことはできません。しかし難しいものではなく単純にサービスや商品にかかっている原価と捉えるといいでしょう。例えば物品販売業ならば仕入れた商品の仕入値がそのまま売上原価に該当します。

主な勘定科目

  • 仕入高
  • 期首商品棚卸高
  • 期末商品棚卸高

販売管理費

販売管理費とは企業の営業活動のうち売上原価に該当しない費用を指します。人件費はもちろんのこと会議費や接待費など、他のカテゴリーに比べて最も多くの勘定科目があるので一番混乱しやすいのではないでしょうか。

主な勘定科目

  • 会議費
  • 外注費
  • 貸倒損失
  • 寄付金
  • 給料手当
  • 業務委託費
  • ソフトウェア等
  • リース料
  • 事務用品費
  • 交際費
  • 保険料
  • 修繕費
  • 新聞図書費
  • 旅費交通費
  • 水道光熱費
  • 法定福利費
  • 消耗品費
  • 減価償却費
  • 研究開発費
  • 福利厚生費
  • 地代家賃
  • 広告宣伝費
  • 役員報酬・賞与
  • 採用教育
  • 支払報酬料
  • 支払手数料
  • 租税公課
  • 荷造運賃
  • 諸会費
  • 販売促進費
  • 販売手数料
  • 貸倒損失
  • 貸倒引当金繰入額
  • 賃借料
  • 賞与
  • 車両費
  • 退職給付繰入額
  • 退職金
  • 通信費
  • 雑給

営業外用費

営業外費用とは、企業の営業活動以外で発生する費用のことです。手形売却損や支払い利息などが該当します。

主な勘定科目

  • 割引料
  • 売上割引
  • 手形売却損
  • 支払利息
  • 有価証券売却損
  • 繰延資産償却
  • 貸倒損失
  • 雑損失

まとめ

いかがでしょうか?今回はよく使用する勘定科目をまとめてみましたが、実はこれだけではないのが勘定科目です。他にも企業経営に必要な費用なども多いので、中には今回紹介した勘定科目に含まれないものもあるかと思います。

今回の記事を参考にして頂けば、「これってどの勘定科目に仕訳すればいいんだっけ?」というタイムロスは大幅に軽減されるかと思います。少しの時間も無駄にできないという経理部門の方は是非活用してください。

また、これらの仕訳を一気に楽にできるソリューションがクラウドERPです。財務・会計システムから販売管理システム在庫管理システムなど企業経営に必要不可欠なシステムを一気通貫で提供しているので、会計業務一つとっても大幅な業務効率化が期待できます。

もちろん会計業務だけでなく組織全体の業務効率化にもつながるので、現在の業務に負担を感じている企業では是非検討してみてください。

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