注文管理とは?Eコマースにおける具体的な作業内容をご紹介

 2019.06.03 

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「会社の注文管理担当者として仕事をすることになったけれど、具体的な仕事内容がよく分からない…」

昨今では、Eコマース事業に参入することが必須の時代とも言われており、多くの企業が新しくECサイトを構築し、広範囲に商品を販売しています。しかしながら、Eコマース事業では今までと違った「注文管理」が必要になり、担当者を困らせることも少なくありません。

そこで本稿では、注文管理の具体的な作業内容についてご紹介します。

注文管理とは?

注文管理は文字通り「顧客から受けた注文を管理するための業務」です。ただし、単に注文を受けてその情報を管理するのではなく、注文内容をもとに在庫の引き当てを行ったり、輸送手配を行ったり、必要に応じて商品の発注をかけたりします。

在庫の引き当てが完了すれば、在庫の有無によって顧客へ納期回答を行います。在庫が確認できたら商品をすぐに納品できますが、在庫が無い場合は新しく発注する必要があります。顧客からの注文が確定したら、在庫がある場合は出荷指示を行い、無い場合は商品の発注をかけます。

また、受注生産の場合は部品や原材料の在庫を確認し、在庫があれば生産指示を出し、在庫が無い場合は発注をかけるのも注文管理の作業範囲です。

Eコマース事業における注文管理

Eコマース事業ではECサイトを通じて顧客からの注文が入ります。そこから顧客に購入確認メールを送信し、注文内容の確認を行います。Eコマース事業における注文管理では、こうした「メール」に多くの作業項目があります。

購入確認メールを送信した後は支払い方法に応じた確認メールを送信します。その後、商品を発送した際も発送通知メールを送信するでしょう。その一方で、社内では在庫の引き当てや出荷指示、在庫が無い場合は発注指示や生産指示を行います。

注文管理の作業範囲は、意外と広範囲をカバーしているのです。

Eコマース事業の注文管理はなぜ広範囲なのか?

注文管理の作業範囲が広がる理由はいくつかあります。

1.単純な人手不足

Eコマース事業を展開する企業の多くは、そのための潤沢なリソースを持っていないケースがあります。そのため、少ない人材でEコマース事業に取り組むことになります。必然的に注文管理の作業範囲が広がるのです。

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2.一貫性を保つため

よほど大規模なEコマース事業でない限り、少人数の運用でECサイトをまわすことが必要です。無理に人材を増やすのではなく、少人数で運用した方がサービスの一貫性を保つこともできるため、注文管理の作業範囲は広くなります。

では、注文管理は具体的にどういった業務があるのでしょうか?一般的には、以下のようなプロセスで進んでいきます。

  • 顧客から注文を受ける
  • 注文内容を確認する
  • 注文内容を台帳に記録する
  • 在庫の引き当てを行う
  • 納期を回答する
  • 注文書・見積書を作成する
  • 書類を提出する
  • 注文を確定する
  • 商品の出荷指示・生産指示を出す
  • 在庫が無い場合は発注指示を出す
  • 注文情報を請求台帳(売掛金台帳)に記録する
  • 在庫台帳に在庫を反映する

これらの業務プロセスは一連の流れで繋がっています。人材を増やして作業を分散することで、1人1人の負担は軽減されますが、業務プロセス間でのコミュニケーションコストが増えるので、注文管理が複雑になる可能性があります。

そのため、Eコマース事業を展開する多くの企業は、注文から出荷指示・生産指示などの業務プロセスを1人の担当者でカバーするように作業環境を整えますが、1人あたりの負担が多くなるため、かえって出荷までの時間が長くなり、顧客満足度を十分に保てない可能性があります。注文管理では、こうしたバランスを見極めて作業範囲を決め、適切な業務プロセスを構築することがポイントです。

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注文管理システムで負担を軽減し、バランスを保つ

上記のような、注文管理の課題をIT面からアプローチするのが注文管理システムです。BtoB(企業対企業)ビジネスや、Eコマース事業における注文管理の効率化・最適化を図り、注文管理の負担を軽減しつつ、均整の取れた業務プロセスを構築することで納期短縮と顧客満足度向上を同時に実現します。そんな、注文管理システムには、次のような機能が備わっています。

①顧客専用の注文画面

注文管理システムの中でもクラウドサービスとして提供されているものの多くは、受注企業の効率化だけでなく発注企業の効率化も行えます。顧客専用の注文画面から、必要な商品をいつでも好きなだけ注文できます。

②自動的な在庫引き当て

顧客が入力した注文情報をもとに、在庫管理システムと連携して自動的な在庫引き当てを行います。注文管理担当者が自ら確認する必要はないため、スピーディな納期回答が可能です。

③注文書・見積書の自動発行

注文情報をもとに、注文書・見積書の発行を自動的に行います。また、ワークフローシステムと連携することで書類の承認フローを効率良く回すことができ、顧客への書類提出までの時間を短縮できます。

④システム上での納期回答

注文管理システムの情報をもとにメールまたはシステム上での納期回答を行います。

⑤在庫確認画面

製品によっては、顧客専用の在庫確認画面が実装されています。顧客は在庫の有無を確認しながら注文を行えるので、受注企業・発注企業、双方にとって大きな業務効率化に繋がります。

⑥出荷指示・生産指示の自動化

注文管理システムに記録されている注文が確定すると、出荷指示及び生産指示を自動的に出します。出荷担当者、生産担当者も指示をシステム上で確認できるため、全体の効率化になります。

⑦仕入管理台帳との連携

注文内容によっては商品や部品・原材料を仕入れる必要があります。その際は、仕入管理台帳と連携することで仕入れ業務を素早く行います。

⑧請求台帳への記録

注文内容は請求台帳に記録した、情報を請求管理システムに引き渡します。適切な注文情報が記録されるので、請求時にミスや遅れが発生することはありません。

以上が注文管理システムの主な機能です。製品によってはこの他にも多数の機能を提供している場合がありますし、シンプルにまとまった機能を提供している場合もあります。大切なのは、自社の注文管理環境を明確にした上で、最適な製品を選ぶことです。

⑨分析機能

この分析機能は必須ではありませんが自社の売上を分析したりすることで、次の打ち手を的確なものにすることが可能になります。

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ERP(Enterprise Resource Planning)で高度な注文管理

ERPとは複数の基幹系システムを統合し、各システムから生成されるデータを1つのデータベースで管理して、システム同士の連携性を高める製品です。要するに、ERPを導入することで社内システム全体が1つに繋がったIT環境を構築できます。

ERPがある環境では、顧客から注文を受けてそれをシステムに転記した時点で、あらゆるシステムがその情報を参照できます。在庫管理システム、生産管理システム調達管理システム、出荷管理システム、営業管理システムなど、あらゆるシステムで同じ情報が共有されることで、組織全体の業務効率化を実現できます。

さらに、注文情報を蓄積したデータ分析システムに取り込むことで、データの可視化・分析によって情報の利活用を推し進めることができます。注文管理の効率化・最適化を狙う場合は、もっと広範囲に大きな効果を持つERPをご検討ください。

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