顧客管理とは?理解しているようでしていないビジネスの話

 2016.09.28 

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どこの業界・業種でも「徹底した顧客管理」や「売り上げ向上のための顧客管理」といった言葉を耳にしますが、結局のところ顧客管理とは何なのか?その本質を知る人は少なく、間違った顧客管理を行っていることも少なくありません。

しかしだからと言って今更誰かに「顧客管理って何ですか?」なんて恥ずかしくて聞けないですよね。

そこで、今回は顧客管理の“本質”について説明していきたいと思います。改めて顧客管理について理解し、今後のビジネスに是非取り入れていってください。

顧客管理は「何を管理するか」がポイント

まず顧客管理をWeb辞書で検索してみると「顧客情報と、顧客ごとの売上高や購入頻度などの販売データなどを統一的に管理すること。」という意味があると説明してくれています。

これはいわゆる顧客の属性や行動に紐づいたデータを管理するということですね。

恐らく多くの方がこうした顧客情報を管理することが顧客管理と認識しているのではないでしょうか。

確かに属性や行動に紐づいたデータなどは顧客管理の初歩であり、営業戦略を考える上でとても重要な要素です。しかしさらに重要と言えるのはこれらのデータ管理ではなく“顧客との関係”を管理することにあります。

顧客管理でエンゲージメントを高める

最近になって顧客との関係管理を「エンゲージメントマネジメント」と言ったりします。「Engagement」は日本語で「約束、婚約」、つまり親密度と表現してもいいかもしれません。

顧客とのエンゲージメントを高めることで得られるメリットに関しては後述しますが、顧客管理の“本質”はこのエンゲージメントマネジメントと言っても過言ではないでしょう。

「見込み客管理」も顧客管理か?

見込み客管理と顧客管理を同義にしていいか?とい点ですが、これはケースバイケースです。見込み客と顧客に対し異なるマネジメントを用意しているのであれば、分けて考えた方が施策がスムーズに進むでしょう。

ですので自社環境に合わせて認識を変え、かつ全体で共有することが大切です。

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顧客管理を適切に行うメリット

顧客管理の本質でもあるエンゲージメントマネジメントを実践することで、果たしてどのようなメリットがあるのでしょうか?

顧客のロイヤリティを高められる

見込み客に対するエンゲージメントマネジメントは積極的に行っていても、顧客に対しては消極的(というよりほとんど行っていてない)ケースが多いようです。「売り上げ拡大」を目指したとき新規顧客を獲得することはしごく当然のことですが、別の視点で考えてみましょう。

顧客の単価を向上させた方が管理コストを維持しつつ売り上げを拡大させることができます。つまり、顧客のロイヤリティ(ブランドや企業に対する愛着心)を高めることで売り上げ拡大の最短ルートを進むことができるのです。

そのためにはやはりエンゲージメントマネジメントが必要不可欠。顧客管理の本質を理解し実践することで、自然と売り上げ拡大を狙うことができます。

顧客のLTVを向上させらる

LTVは「顧客生涯価値」と言って、特定の期間内に取引などで使用した合計金額を指します。顧客単価に近いですが1回1回の取引額ではなく、あくまで期間内の取引額です。

LTVを向上させることで当然売り上げ拡大につながり、そのためにはエンゲージメントマネジメントが欠かせません。

つまりエンゲージメントマネジメントを実践することで多角面から売り上げ向上を実現できます。

企業ブランディングになる

これは意外なメリットかもしれませんが、顧客管理をきちんと行うとネームバリューが向上することがあります。

仮にあなたがWeb担当者になったとしてコーポレートサイトを制作することになりました。社内にWebサイト制作の技術はないので、まずは制作会社を選ぶところから始めます。そして最終的に技術もコストもほぼ同じA社とB社で悩んでいます。あなたならどちらを選びますか?

A社:実績が豊富で技術も確かだが他社からの評価はいたって普通で可もなく不可といったところ
B社:実績ではB社に劣るがコミュニケーションにおける他社からの評価が非常に高い

恐らくほとんどの方が後者を選ぶのではないでしょうか?

これはB社が顧客管理ならびにエンゲージメントマネジメントを実践し、技術やコスト以上の評価を得てネームバリューを高めているからです。

つまり、顧客管理を行うことで間接的に企業ブランディングを行うことができてしまいます。もちろんこれは環境にもよりますが、条件に該当する場合は積極的に顧客管理を整備していくべきですね。

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顧客管理を正しく行うために必要なこと

“本質”を捉えた顧客管理を行うためには何が必要なのか?いくつか具体的なポイントを紹介していきます。

連携の取れたCRM(顧客管理システム)の導入

「いきなりシステム頼み!?」と思われるかもしれませんが、正しい顧客管理のためにはCRMがかなり重要になってきます。よほど小規模でない限りExcelなどでの管理では限界があるのです。

なぜCRMが必要かと言うと、まず複数の顧客情報を統合的に管理できる上、必要な情報を簡単に抽出することができます。加えて「名寄せ機能」などCRM独自の機能により顧客情報を常に正確に管理することができるのです。

それだけではありません。顧客情報以外にもエンゲージメント状況を管理できるものなどもあるので、正しい顧客管理には必ずCRMが必要になるのです。

そして欲を言えば他システムと連携の取れたCRMが最もベスト。販売管理システムやビジネスインテリジェンスなどと連携が取れていれば、正確な顧客情報を管理できるだけでなくデータをもとにした分析で戦略を立てることができます。

こうした連携の取れたシステムを導入するためにはクラウドERPがおすすめです。クラウドERPの詳細に関しては以下の記事をご覧ください。

参考)ERPとは結局何なのか? 現代に求められるソリューションの全貌と最新動向

目的を明確にして全体で共有する

「何のための顧客管理なのか?」を改めて明確にすることは非常に大切です。なぜなら、ほとんどの社員が顧客管理の“本質”を理解していないため「ただの情報管理」となってしまっています。

ただの情報管理からエンゲージメントマネジメントにするためには、まず明確な目的を打ち立ててください。「四半期ごとの売り上げを50%」向上させるなど具体的な期間と数値で示すのがベストです。

しかしこれではまだスタートラインに立っていません。ウォームアップといったところです。打ち立てた目的を全体でしっかりと共有しましょう。

チーム全体で同じ方向を見ることで、今やるべきことがどんどん浮き彫りになっていくはずです。さらにCRMの導入で初めてスタートラインに立ったと言えるでしょう。

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まとめ

最後に、顧客管理を正しく行う上で大切なことは継続的にPDCAサイクルを回していくことです。初めから上手くいくことは99.9%ありません。上手くいったとしても、ほどんどの場合「上手くいっているかのように見える」だけです。必ずどこかでつまずきます。

だからこそ上手くいっていてもいなくても現状の施策を評価し、継続的に改善していく必要があります。

こうすることで初めて正しく、効果の高い顧客管理を実現していくことができるでしょう。顧客管理ならびにエンゲージメントマネジメントを正しく行い、売り上げ拡大や企業ブランディングを狙っていきましょう。

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