【初めての会計ソフトの選び方】5つの事前準備と7つの比較方法

 2016.07.12 

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これから初めて会計ソフトを導入する企業にとって、最大の難関なのが“会計ソフト選び”かと思います。国内で提供されている会計ソフトはメジャーなものだけでも20製品を超え、初めて導入する企業では迷うのも仕方ありませんね。また、近年ではクラウド型の登場により余計に混乱している企業が多いと思います。

しかし、難しく考えないでください。会計ソフトも家電製品を選ぶのと同じで、要は“選び方”さえしっかりと押さえていればいいのです。(もちろん家電製品よりは複雑ですが)

まずは事前準備を行い、その後製品の比較を行う。今回紹介する選び方のポイントを押さえれば、初めての会計ソフト導入でも失敗せず自社に最適な製品を選ぶことができるでしょう。

会計ソフト選びの事前準備

個人事業主と法人の会計ソフトの違いを理解する

一口に会計ソフトと言っても、個人事業主用と法人用の2つに大きく分類されています。さらにそれぞれプランが分かれているケースも多いので、より複雑で会計ソフト初導入企業が困惑してしまうのも仕方ありません。

2つの違いですが個人事業主用では「青色申告」に対応した製品となるので、基本的に「決算報告書作成機能」や「消費税申告」など法人の会計業務に必要な機能を備えていません。

ですので、現在本稿を読まれている皆さんが個人事業主なら「個人事業主用」を、法人なら「法人用」の会計システムを選んでください。稀に法人でありながら個人事業主用の会計システムを選んでしまい失敗するケースがあります。

顧問税理士が使用している会計ソフトを確認する

法人の場合、顧問税理士に会計業務を依頼していることが少なくありません。そこで確認してほしいのが「顧問税理士はどんな会計ソフトを使用しているか?」です。

現在では会計ソフトを導入していない税理士の方が珍しいので、恐らく何かしらの会計ソフトを導入しているかと思います。なぜ確認が必要かと言うと、顧問税理士と同じ製品を使用した方が連携を取りやすいからです。

特にクラウド型(後述)を利用している場合、顧問税理士との連携を強化できるので会計業務を大幅に効率化することができます

クラウド型かパッケージ型か?

クラウド型とパッケージ型の違いですが、前者はインターネット経由で利用する会計ソフトのためPCにインストールする必要がありません。月額利用料を払いさえすれば、いつでもどこでもどの端末からでも会計ソフトを利用することができます。

対して後者のパッケージ型はPCにインストールするタイプで、インストールしたPCでしか会計ソフトを利用できません。一方費用は購入時のみなので、長期的な目線で考えるとクラウド型よりも安価になるケースが多いです。

どちらも一長一短ありますが、現在主流となっているのはクラウド型です。ユーザーでバージョンアップ対応せずとも常に最新のシステムが保たれ、セキュリティに関してもしっかりとした対策が取れています。また、時間や場所を選ばずに利用できるという点に大きなメリットを感じている企業が多いようです。

会計ソフトにかけられる予算を決める

価格競争もあり会計ソフトは低コスト化しています。しかし、だからと言って予算をしっかりと決めていなければ想像以上のコストがかかってしまうという事もあります。ですので会計ソフトにかけられる予算はしっかりと決めておきましょう。

会計ソフトを使用するのは誰なのか?

意外と軽視しがちなのが「会計ソフトを使用するのは誰なのか?」ということです。一般的には会社の経理担当でしょうが、場合によっては経営者自身が会計業務を行うケースもあります。

New call-to-action
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もしも経理担当者が「PC操作がやっと」という方であれば、複雑な会計ソフトを導入するのは逆に業務の妨げとなってしまいます。この場合シンプルな操作性を持つ製品を選ぶのがベストです。

このように会計ソフトを使用する人によっても選ぶ製品が変わってくるので、予め経理担当者のITスキルなどを確認しておきましょう。

会計ソフトを比較して選ぶ

まず価格を見ない、機能で比較を

会計ソフトを導入する際、低コストで導入したい気持ちは分かりますがまずは価格を見ずに機能だけで比較してください。価格を第一にしてしまうと自社にとって最適な製品を選ぶことが困難になります。

大切なのは会計業務をどれだけ効率化できるか?ということなので、いくら低コストで導入できたとしても業務効率化に貢献できていなければ無意味な導入になってしまうのです。

また、多機能が良いというわけでもありません。使用しない機能があればあるほど会計ソフトが煩雑化してしまい、逆に会計業務の妨げとなってしまいます。

各製品の機能を比較しつつ、必要な機能だけを備えたシンプルな製品をピックアップしていきましょう。

何はともあれ“使いやすさ”が大切

会計ソフトで最も大切なのは“使いやすさ”です。各製品の使いやすさを知るためには、無料トライアルなどを積極的に利用しましょう。ここでの注意点は、実際に会計ソフトを使用する人に操作してもらうということです。

前述したように会計ソフトを使用するのは経理担当者ですので、担当者にとって使いづらい会計ソフトなら導入しない方がましです。

よく経営者や導入担当者が無料トライアルを利用して製品を選ぶといったケースがありますが、必ず経理担当者にも触れてもらいましょう。

Macなど対応端末にも注意しましょう

今までは「ビジネスPCならWindows」というのが一般常識的なところがありましたが、最近ではMacを導入する企業も少なくありません。ですので、選んだ会計ソフトがMacに対応しているかもしっかりと確認しておきましょう。

また、クラウド型ならタブレットへ対応しているかも確認してください。利用できる端末が幅広ければ広いほど、その分多くのシーンで利用できるのでクラウド型のメリットを最大限に引き出すことができます。

分析機能は備わっているか?

法人での会計ソフト導入ならば、分析機能があるとなおいいでしょう。ビジネスにおける意思決定の迅速化が重要視されている昨今では、迅速なデータ可視化と分析が欠かせません。

このため会計ソフトに分析機能が備わっていると、経営者は自社の経理状況を素早く把握することができるため意思決定の迅速化を助けます。

既存システムとの連携性を確認する

勤怠管理システムや給与計算ソフト等、企業経営や業務を効率化するために導入している製品が他にもあると思います。そこで重要なのが会計ソフトと既存システムの連携性です。

例えば会計ソフトと給与計算ソフトの連携が取れれば、帳簿業務がより楽になります。このように既存システムと連携できるかできないかも大きなポイントになるので、忘れずに確認しておきましょう。

セキュリティ要件もしっかりと確認

クラウド型会計ソフトを選ぶ際ですが、セキュリティ要件についてもしっかりと確認しておく必要があります。会計データを自社ではなくベンダーが保有するサーバ上に管理されるので、万が一セキュリティに脆弱性があると情報漏洩の危険性があるのです。

基本的なセキュリティ要件としてはSSL暗号化通信や、口座情報の暗号化管理などです。また、災害時におけるデータ損失の可能性を考慮してバックアップがしっかりと取れているかも確認しましょう。

サポート体制はトラブル対処の迅速性を左右する

最後にサポート体制ですが、初めて会計ソフトを導入する企業では何かしらのトラブルが発生すると考えられます。使い方に関する簡単な疑問や会計ソフトの設定など、あらゆるトラブルを想定してサポート体制をしっかりと確認しておきましょう。

電話でのサポートはあるのか?対応時間は?どこまで対応してくれるのか?等々、詳細までしっかりと把握してください。

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「クラウドERP」というもう一つの選択肢

ここまで会計ソフトの選び方について解説してきましたが、中小企業にはもう一つ「クラウドERP」という選択肢があります。これはERP(統合基幹業務システム)と呼ばれるシステムをインターネット経由、つまりクラウド型で利用するものです。

クラウドERPとは会計ソフトを始め販売管理在庫管理顧客管理、営業支援、Eコマース、ビジネスインテリジェンス等、企業経営に必要不可欠なシステムを一気通貫で提供するソリューションです。従来では各システムごとに散在していたデータを統合し瞬時に可視化できるため、会計ソフトの単純な分析機能よりも企業全体の情報をリアルタイムで把握することができます。

さらに各システムは100%の連携性があり、部門ごとだけでなく企業全体の業務効率化に繋がるのです。

もちろんクラウドとしてのメリットも備わっているため、市場競争激しい現代ビジネスにおいて意思決定を大幅に迅速化させます。

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まとめ

いかがでしょうか?初めて会計ソフトを導入する企業では色々と困惑されるかと思いますが、選び方さえしっかりと押さえていればそう難しいものではありません。ただし、今回解説したポイントを念頭に置き、焦らずじっくりと時間をかけ各製品を比較してください。そうすれば自社に最適な会計ソフトを導入できるかと思います。こちらでは会計ソフト21製品の価格比較を行っているので、参考にしてみてください。

また、会計ソフトを導入するだけでなくより高度なデータ分析と意思決定の迅速化を求めるのであれば、最後に紹介したクラウドERPの検討をおすすめします。クラウドで導入できることから迅速に導入でき、全体的な導入コストのダウンにもつながります。

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