各業務の中でも販売管理は複雑なプロセスを組んでいるものが多く、長年販売管理に携わる人員でも確認なしで業務を行うのは難しい時があります。そんな時にあると便利なのが業務フローです。目視によりプロセスを確認できれば、販売管理をスムーズに行うことができるでしょう。
しかし現場で機能する業務フローを作るのはなかなか難しく、定着しないことが多いようです。
そこで今回は現場で上手く機能する業務フローの作り方を紹介していきたいと思います。
悪い業務フローの特徴
まずは「こんな業務フローは現場に定着しない」という悪い例から紹介していきます。
フローの始まりが分からない
業務フローを作る上で大切なのは、誰が見ても分かりやすく整理されていることです。一目で見て自分が行うべき業務を理解できないようなら良い業務フローとは言えません。
そういった点から考えるとフローの始まりが分からないというのは致命的ですね。フローの始まりが明確だと分かりやすい業務フローを作れるだけでなく、作業者は順を追ってプロセスを確認できるので業務が頭に入っていきます。
何事もスタートが肝心とは言いますが業務フローも例外ではないのです。
流れが明確じゃない
例えば、スタートを明確にしてもその後の流れが複雑で分かりづらいものも良い業務フローとは呼べません。また、流れが分かりづらいとミスを誘発しやすくなるので、業務的にもリスクが高まってしまいます。
従って下手な業務フローは現場の混乱を招くだけでなく、損害を発生させてしまう可能性もあるので十分注意しましょう。
必要な処理が分かりづらい
一つ一つのプロセスには必要な処理があるわけですが、これが分かりづらいと全てが無駄になってしまいます。各プロセスごとに必要な処理を明確にする工夫が大切です。
悪い業務フローを初めに知ることで、必然的に良い業務フローの正解が見えてきますね。次はこれらを踏まえた上で業務フローの作り方について紹介していきたいと思います。
業務フローの作り方
作業図形の意味を理解する
業務フローを作成する時は一つ一つのプロセスに作業図形を当てはめていくわけですが、これには一つ一つ意味があります。ちなみに一般的な作業図形の意味は以下の通りです。
フローの開始と終了(丸角の長方形)
業務フローの開始と終了はこの作業図形を使用し、フローの始まりと終わりを分かりやすくします。販売管理では顧客からの受注をスタートに置くことが多いでしょう。
作業と処理(通常の長方形)
実際に何かの行動を起こしたり処理を実行する必要があるときはこの作業図形を使用します。
書類(下側波線の長方形)
企画書、稟議書、発注書、請求書などの書類を作成及び提出する際はこの作業図形を使用します。
判断(菱形)
何かを判断し、その結果によりプロセスを変更する場合はこの作業図形を使用します。「YES」と「NO」2通りのフローを作成し次のプロセスを示します。
システム(円筒形)
何かしらのデータをシステムへと入力する必要があるときはこの作業図形を使用します。
このようにプロセスの内容によって作業図形を使用すると、一目で作業内容を理解しやすいので必ず使用しましょう。
ラフを紙に書いてみる
いざ業務フローを作成しようというときはいきなりExcelやシステムで作り出すのではなく、一度紙にラフ(下書き)を書いてみましょう。人間はキーボードを叩きながらあれやこれやと考えるよりも、紙に書き込みながら思考する方が脳がよく働き考えを上手くまとめやすくなります。
簡単にでいいのでラフを書くことで効率的に業務フローを作成していくことができます。
作業図形に番号をフル
作業図形に番号をするのはもはや必須です。これはプロセスの流れをわかりやすくするためでもあり、後述する業務詳細を書きやすくするためでもあります。
右側に「業務詳細」の欄を設ける
現場に定着する業務フローというのは簡単にプロセスの流れを組み立てだけではなく、必ず各プロセスの業務詳細が明記されています。つまり業務フローを確認すればプロセスの流れも詳細な業内容も一度の確認できるというわけです。
そこで、業務フロー右側に必ず「業務詳細」の欄を設けてください。各プロセスの番号ごとに業務内容を書き出せば、見やすく分かりやすい業務フローを作成することができます。
規定文書や必要書類を関連付ける
規定文書や必要文書の確認、あるいは作成が必要なプロセスに関しては作業図形にリンクを貼り関連付けるとより快適な業務フローになります。ユーザーは文書や書類をいちいち探す手間が省けるので、小さな業務効率化にも繋がりますね。
一つ一つの効率化は微々たるものながら、積み重なれば大きな効率化になるのです。
なぜ業務フローが必要なのか?
現場で上手く機能する業務フローを作るためには、なぜ必要なのかという点を理解することも重要です。
業務フローを作成する目的はとにもかくにも“可視化”です。プロセスの流れを可視化し、業務内容を可視化する。こうすることで各社員の業務効率化を助けたり、結果的に組織全体の労働生産性向上へと繋がります。
また、業務の進捗管理を行いやすくしたりミスを発生させづらくする効果もあるので、ビジネスシーンに業務フローは必須と言えるでしょう。こと販売管理に置いてはなおさら必要になります。
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NetSuite(ネットスイート)が提供する業務フローとは
クラウドERPソリューションであるNetSuiteは、販売管理システムを始め会計管理や顧客管理など、経営に必要な業務システムを一気通貫で提供するクラウドサービスです。
統合的な環境を導入することでシステム間の連携性を高め大幅な業務効率化を実現したり、各システムから生成されるデータをダッシュボードに集約することでデータ分析力を高めたりと、経営基盤を強くするというメリットがあります。
ところが、NetSuiteで提供されるメリットはそれだけではありません。
例えば「売掛金回収」という業務フローは問題がなければ請求書の発行・送付→入金の確認というプロセスで完了します。しかし入金予定日を過ぎても入金確認が取れない場合、営業担当者に通知を行い催促を求めると共に、財務担当社及び経営者がこの事実を把握できる状況を作る必要があります。
そのためには複数の組織(経理、営業、財務、経営)と複数のシステム(販売管理、会計管理、顧客管理、ダッシュボード)をまたぐ必要があるのです。NetSuiteの業務フローならば統合的な環境で複数の組織とシステムをまたぐことができ、社内全体に最適な業務フローを構築することができます。
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まとめ
いかがでしょうか?今回は販売管理における、現場に定着する業務フローの作り方を紹介しました。業務フローはエクセルでも専用ツールでも作成可能ですが、いずれにせよ多くの企業で販売管理に限らず会社全体の業務フローを管理するニーズは高いと思います。
このとき統合的なシステム環境を導入できるクラウドERPソリューションはやはり最も有効的な選択肢でしょう。また、業務フロー最適化以外にも様々なメリットを提供しているところを見ると、ベストな選択だとも言えます。
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