企業の成長サイクルとは?幼年期、成長期、成熟期、衰退期の特徴と戦略

 2018.09.25 

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物事には“ライフサイクル”があります。

何かが生まれ、それが成長し、成熟し、衰退していく。大まかにこの4つのフェーズが存在し、各フェーズによって都度最適な戦略や戦術が異なります。今回着目するのは“企業の成長サイクル”です。

“製品ライフサイクル”等はよく耳にしますが、企業の成長サイクルについて詳しいという方は少ないでしょう。今回は各フェーズの特徴についてご紹介します。また、そのフェーズにおいて重要な指標などもご紹介いたします。

企業の成長サイクル

企業の成長サイクルは大まかに4つのフェーズがあります。

  • 幼年期 - 起業・創業 -
  • 成長期 - 新規事業展開 -
  • 成熟期 - 承継・M&A -
  • 衰退期 - 事業徹底・改革 -

それでは、それぞれのフェーズの特徴をご紹介します。

幼年期 - 起業・創業 -

第一のフェーズは企業の創業と事業の立上げです。

このフェーズではまだ創業したばかりですので、最初は事業もまだ確立していません。そのため如何にスピード感を持って企業を成長期へと持っていけるかが成功のカギになります。

ちなみに起業に無関心な人の割合は先進5ヵ国中日本は77%とトップですが、起業に関心を持った人の中で起業準備や起業に至る割合は19%と2番目に高いそうです(中小企業のライフサイクル)。

このフェーズにある企業はいわゆる“ベンチャー”と呼ばれ、投資家やベンチャーキャピタルから積極的に資金を調達して事業の確立を目指していく段階にあります。

あるいは引き合いを頼りに事業を徐々に拡大していき、ブランド認知を広げていきます。

成長期 - 新規事業展開 -

事業に対する顧客やリピーターが増加していくと収益が安定していき、まず課題になるのが“人材確保”でしょう。

企業の成長に人材確保は欠かせないポイントであり、このフェーズで確保した人材は将来的に役員等、経営上欠かせない人材になる可能性が高いでしょう。そのため、人材のスキルに加えて人間性なども重視する傾向にあります。

人材確保が完了すれば次第に新規事業展開や事業拡大へ興味を持っていくでしょう。そのためより多額の資金調達に乗り出したり、業務の合理化や標準化を進めていくべき段階にあります。そのような段階ではIPO(Initial Public Offering)なども考慮するべき時期と言えるでしょう。

ちなみにIPOは、Initial Public Offeringの略で、「新規公開株」や「新規上場株式」のことです。具体的には、株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることをIPOといいます。

成熟期 - 承継・M&A -

新規事業展開や事業拡大、人材確保を続けていくと組織はどんどん大きくなり、成熟期へと入ります。成熟といってもそこで成長がストップするわけではなく、一度立ち止まって組織体系や業務全体を見直し、更なる成長を遂げるために必要なフェーズです。

さらに、成熟期ではM&A(Mergers and Acquisitions:合併と買収)へ乗り出す企業が増えていきます。新しい市場を開拓したり、あるいは他社の技術を取り込んだりと、自社が市場でより高いシェアを獲得するために欠かせないフェーズです。

衰退期 - 事業徹底・改革

事業による収益が低下していくと企業は衰退期に入ります。この時迫られる選択が「事業撤退か改革か」です。収益が低下している事業に高い投資価値がないと判断すれば、早々に事業撤退することが大切です。ただし改革を実行することで収益が回復したり、より高い収益が見込めるような事業には様々な方法で改革を加えていきます。

改革に成功すれば再び成熟期に入り、市場でより高いシェアを獲得していけるでしょう。

企業の成長サイクルを支えるものとは?

企業の成長サイクルにおける各フェーズでは、自然と変化してくわけではありません。成熟期までは一つ上のフェーズを目指すために日々奮闘しなければいけませんし、衰退期に入れば積極的な改革を実行して事業を回復させることが大切です。幼年期や成長期の段階で経営が行き詰まってしまうという企業も少なくないでしょう。

起業から3年以内に倒産する企業は約70%おり、10年後には93%も倒産しています。起業しようと考え、それを実行に移すだけでも立派なことですが、起業するよりも経営維持することの方が遥かに難しいのです。

そこで各フェーズにおいて企業の成長サイクルを支えるものとは何でしょうか?

本稿でご紹介するのは“クラウドERP”です。

経験や勘からの脱却、データ主導の意思決定が企業成長には不可欠

経験や勘からの脱却、データ主導の意思決定が企業成長には不可欠

周りの意見や予感・直感に頼るのではなく、適切なプラットフォームを用いれば、ビジネスの状態を把握したり、トレンドを見つけたり、ピークを予測することが可能になります。そのため市場に適応するために自身の事業を調整できるようになるのです。

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クラウドERPとは?

ERP(Enterprise Resource Planning)とは、経営上欠かせない複数のアプリケーションを統合した環境を提供する製品のことです。日本では1990年代に普及し、当時は大企業が導入する製品というイメージを持たれる方が多かったと思います。

複数のアプリケーションを統合しているので、そこに必要なインフラは必然的に大規模なものになり、導入までに半年以上のプロジェクトを経る必要もあったので導入コストが肥大化していました。しかしクラウドERPの登場によって、ERPはすべての企業にとってより身近なものになります。

クラウドERPとは前述したERPとクラウドサービスとして提供するものです。クラウドサービスとはインターネットを介して提供されるインフラやアプリケーションの総称で、ユーザーは大規模なインフラ環境を構築せずにERPを導入できます。

さらに初期投資も従来のERPに比べて圧倒的低コストなので、中小企業でもERPを気軽に導入できる時代になったのです。

各フェーズにおけるクラウドERPの役割

「クラウドERPなんて創業初期に導入する必要はあるの?」という声もあるでしょう。

確かに、創業間もない企業が導入しても、それを活用するための人材が集まっていませんし、コストもかかります。ただし外資系企業として設立された日本法人等では、設立初期からクラウドERPを導入するケースが多数あります。

これはグループを統括する海外企業と円滑にコミュニケーションを取ったり、情報共有を行うためです。たとえば“NetSuite(ネットスイート)”は20の言語と190種以上の通貨に対応していることで、国境を隔てた企業同士でも簡単な情報共有環境を構築できます。

創業間もない企業であっても、ある程度人材が揃ったり事業が拡大してくればクラウドERPを導入するメリットは多いでしょう。なぜならほとんどのクラウドERPは“経営ダッシュボード”なる機能を備えており、現在の経営状況をあらゆる角度からリアルタイムに可視化できるからです。事業スピードが命のベンチャー企業にとって、これは大きな武器になるでしょう。

成熟期においては組織全体の業務を最適化するためにクラウドERPが活用されます。クラウドERPは複数のアプリケーションを統合的に提供するため、各アプリケーションは事前のデータ連携が取れています。一つのデータベースですべてのアプリケーションを管理するため、異なるアプリケーション同士が自由にデータを引き出し、それを活用できるのです。

これはアプリケーション同士の連携によって組織全体の部門が連携し、業務効率が大幅にアップすることを意味します。成熟期においてこうした生産性向上を実現すれば、さらなる事業拡大を目指すことができます。

衰退期におけるM&Aでは、合併あるいは買収した企業にもクラウドERPを導入することでグループ全体を通じた情報共有基盤を整えることができ、世界規模でスピード感のある経営を目指すことができます。

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NetSuiteで企業の成長サイクルをコントロールする

NetSuiteは1997年の創業以来、一貫してクラウドERPを提供するベンダーであり、クラウドERPとして世界No.1のシェアを誇ります。財務会計システムを中心として各アプリケーションを提供しているので、各国の会計基準に従った会計業務ができ、グループ全体を通じてあらゆる情報を共有できます。企業の成長サイクルをコントロールするためにも、Oracle NetSuiteをぜひご検討ください。

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何年もの間、中小規模の企業は複数のアプリケーションを寄せ集めて業務を実行してきました。会計から注文配送、販売、マーケティングまで、数百万の中小企業でアプリケーションのヘアボール(毛玉: 絡まってできた塊)が存在します。このビジネス環境では、急速に発展しているビジネスが拡大を維持し、加速することはできません。

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