見積管理システムの導入で得られるメリット

 2021.11.26 

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見積管理システムとは?」では、正しい見積管理の認識、そして見積管理システムを導入することで如何にして見積管理を実現できるかについて説明しました。まだ読まれていない方は、一読することで見積管理の重要性を再認識できるのではないかと思います。

では、見積管理システムを導入するメリットは、具体的にどの部分にあるのでしょうか?本稿ではその点について、7つのメリットとして解説していきます。

メリット1.見積書作成スピードの向上

見積書はできる限り迅速に作成することが、見積管理を実現する上での前提となります。見積管理はいわば継続的に利益を生み出していくための仕組みを作るような作業であり、顧客に見積書を提出するタイミングも一つの要素です。

従って見積書作成スピードを向上することは、的確なタイミングを図る上で重要になります。

見積管理システムが備える見積書作成機能では、マスタテンプレートを登録することで、迅速かつ的確な見積書作成を実現します。

見積書は販売する製品やサービス、あるいは顧客企業の特徴によって変化させる必要があります。しかし、Excelで管理されているような環境では適切な見積書テンプレートを探すだけでも手間が多いでしょう。また、従来の顧客管理システムや営業支援システムでは、複数のテンプレートを登録できる機能をサポートしていない場合もあります。

ですので、見積管理システムで状況に応じて見積書テンプレートを登録することで、的確な見積書を素早く作成することができるのです。

メリット2.ペーパーレス化の実現

紙文書から電子文書へと移行するペーパーレス化は、コスト削減の代名詞の一つと言ってもいいでしょう。現在もなお、多くの企業がペーパーレス化に取り組み、コスト削減を実現しようと奮闘しています。

見積書は法定で7年間の保存期間が義務化されていますが、同時に電子化が認められている書類の一つです。また、見積書をPDFとして送信することを問題としていない企業も多いので、ペーパーレス化への取り組みにおいて第一に見積書を電子化する企業は多いかと思います。

ただし問題となるのが、電子化された見積書が大量に保管され、管理コストが増大してしまうというものです。Excelで作成した見積書を電子データとして保管するとなると、かなりの保管領域を確保しなければなりません。また、ファイル共有システム上で保管することで煩雑になることが多く、必要なときに必要なデータを引き出せないという問題も発生します。

このためペーパーレス化を実現したとしても、また別の問題が発生してしまうことが少なくないのです。

これに対し見積管理システムでは、同システム上で見積書を管理できるようになるので、管理コストを増加させることなく見積書の電子化が可能になります。必要なときにデータを引き出しやすいというのも企業にとってプラスになります。

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メリット3.承認フロー最適化

見積業務における承認フローは企業よって様々です。上長一人の承認さえ得られればいいという企業もあれば、営業部長や役員の承認が必要になるという企業もあるでしょう。いずれにしろ大切なのが、如何に迅速に業務フローを流れていくかにあります。

見積書作成同様に、承認フローはできる限り迅速なのがベストです。しかし実際問題として、承認者のスケジュールに左右されることが少なくありません。承認フローが滞ればそれだけ見積書提出のタイミングが限られてくるので、商談を有利に進めていくことが難しくなります。

そこで大切なのが承認フローの最適化です。例えば電子化された見積書なら、担当者がわざわざ承認者のところへ赴くことなく、メールやシステム上で電子承認を得ることができます。担当者は移動や承認を得る手間を効率化でき、承認者は空いた時間に確認・承認作業を行うことができるので、双方にとってメリットが多いのです。

承認フロー機能が備わった見積管理システムならば、こうした承認フローの最適化が実現でき、ストレスフリーかつ円滑な業務遂行を実現することができます。

メリット4.原価を考慮した適正価格の提示

見積とは常に適正価格でなくてはなりません。後になって原価割れや赤字に気付くようでは、組織にとって損失があまりに大きく、事業拡大は到底見込めないでしょう。しかし実際問題、適正価格を提示できていない見積もりは非常に多く存在します。

原因は「原価を考慮した見積もりができてない」ことにあります。

そもそも原価計算という業務自体、企業にとって負担の大きなものなので敬遠されがちです。大体の原価計算によって価格管理を行っている企業も少なくありません。しかし原価とは常に変動するもので、また正確に把握しない限り原価計算として意義は失われてしまいます。

こうした課題は見積管理システムを導入するというより、「見積管理システムと原価管理システムを連携する」ことで解決します。原価管理システムによって適切な原価計算がされていれば、見積管理システム上からそれを参照し、適正価格として見積書を作成することができるようになります。

「適正価格を維持する」ことは、継続的に利益率を確保するために非常に重要なことなのです。

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メリット5.見積業務のノウハウを蓄積・共有する

見積業務を単なる「見積書作成業務」と考えていると、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまう可能性があります。実は見積業務一つ取っても営業活動に大きな差が出ているのです。

営業部門のトップセールス達は、見積書を作成する上でのポイントや、見積書を提出するタイミングを知っています。意識してか意識せずかそのポイントやタイミングを見積業務に取り入れています。

こうした見積業務のノウハウは見積管理システム上に蓄積されていくので、これを営業部門で共有することで、営業部門全体のパフォーマンスを向上することができます。

メリット6.外出先からの見積業務にも対応

クラウド型の見積管理システムや、VPNを構築することで、外出先からも見積業務を行うことが可能となります。外出先から見積業務が行えれば、営業活動を大幅に効率化することができます。

また、クラウド型やVPNで利用する見積管理システムは管理者も営業活動状況を把握することができるので、営業部門でのコミュニケーションが加速するでしょう。

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メリット7.原価情報の活用で競争力を強化

他の担当者が取得した原価情報や、原価管理システムによって適正化された原価情報を参照にすることは、適正価格を提示するだけでなく「競争力の強化」というメリットもあります。

迅速な見積書作成と適正価格の提示は、競合他社との競争において大きなアドバンテージとなるのです。

まとめ

ここで紹介した見積管理システムはあくまで一般的なもので、適切な導入と運用を行えば、どんな企業でも享受することができます。さらに、企業独自の見積管理システム活用方法を見出せば、さらに多くのメリットを生み出していくことができるでしょう。

また、見積管理システムは他システムと連携してこそより大きな導入効果を発揮するので、ERP(統合基幹業務システム)として導入するのも非常に効果的です。

皆さんの企業にとって最適な見積管理システム導入を目指してください。

ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ

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