会計ソフト「FX4クラウド」とは?
種類や機能、料金について解説

 2024.08.19  クラウドERP実践ポータル

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近年では、さまざまな便利なソフトウェアが開発されていますが、財務会計においても例外ではありません。今回ご紹介するFX4クラウドも便利な機能を数多く備えており、利用することで多くのメリットがあるソフトウェアです。本記事では、このソフトが実際にどのような機能があって、どのようなメリットがあるのかを解説します。また、利用の目安となる企業規模についてもご紹介します。

会計ソフト「FX4クラウド」とは? 種類や機能、料金について解説 事業拡張に先手を打つERPへの移行

会計ソフト「FX4クラウド」とは?

FX4クラウドは、栃木県宇都宮に本社を構える株式会社TKCが作成した会計ソフトです。まずは、FX4クラウドがどのような製品なのかを解説します。

「FX4クラウド」の概要

FX4クラウドは、販売と導入の支援をTKC会員事務所が行っています。そのため、実際にこのソフトを使用するには、これらの税理士事務所に所属する税理士や公認会計士との顧問契約が必要です。

また、このFXクラウドはシリーズとなっており、それぞれ以下のような製品や特徴があります。

FXクラウドシリーズ

  • FX5クラウド:連結決算や海外取り引きの多い企業向け(企業規模の目安:年商50億超)
  • FX4クラウド:上場を視野に入れている中堅企業向け(企業規模の目安:年商5億円超)
  • FX2クラウド:社長自ら各部門の業績を管理したい or 経理・給与計算の業務効率化を図りたい企業向け(企業規模の目安:年商5,000万円超)
  • FXまいスタークラウド:選任の経理担当がいない or 会計事務所支援のもと経理事務を行いたい企業向け(企業規模の目安:年商5,000万円未満)

FX4とFX5クラウドは、内部統制などの対応が必要な上場企業でも使用できます。一方、まいスタークラウドとFX2クラウドのどちらを利用するかは、年商5,000万円を境に考えるとよいでしょう。

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「FX4クラウド」の価格

FX4クラウドの利用には、「会計ソフトを利用するための基本料金」と「税理士の顧問料金」のふたつの費用がかかります。それぞれの料金相場は、以下の通りです。

基本料金の相場

  • 初期費用:約100,000円
  • システム料:約60,000円/月

顧問費用(事務所によって異なります)

  • 月次顧問料:約27,500円〜
  • 決算申告料:月次顧問料の4カ月分
  • 消費税申告料:月次顧問料の1カ月分
  • 年末調整:1,100円/名
  • 法廷調書作成:550円/件

※給与計算、販売管理などのオプション毎に料金が発生することがあります。

価格設定はとても複雑で、利用する事務所や企業の年商、利用するオプションなどによって料金が変動します。もし正確な価格を知りたい場合は、各所に問い合わせて見積もりをしなければいけません。

FX4クラウドを利用するメリット

FX4クラウドを利用することで、主に以下のようなメリットが期待できます。

既存システムとの連携を行える

FX4クラウドでは、既存や外部のシステムとの連携が可能です。たとえば、売上情報や会計情報を計算しているシステムと連携して自動で仕訳の計上を行ったり、Excelと連携して一括で仕訳計上したりできます。

幅広いシステムとの連携を可能としているため、多くの業種で利用ができるのも大きなメリットです。これにより仕訳を入力する手間がなくなるので、業務効率化を促進できます。

金融機関の取引データは自動受信できる

各金融機関からの取引データは、「銀行信販データ受信機能」によって自動でデータ取得が可能です。これにより、金融機関のデータを簡単に仕訳計上できます。

また、データ取り込みの際に作業者が内容を補正した場合は、その情報を学習します。そして次回、同じデータを取り込んだ場合は、補正した内容で計上されるので再度修正する必要はありません。金融機関との取引データもより効率よく、素早く処理できます。

クラウドなので複数部門で同時入力・更新が可能

経理や業績に関わる作業は、複数の部門で行われることがあります。部門間で別々のデータを使用していると、統合の際に手間やミスが発生する可能性があるので注意しなければいけません。

こうした問題を解決するために、FX4では「部門別管理」という機能があります。この機能では、営業者や支店間でデータの同時入力が可能となっており、データを分けずに管理することが可能です。そのため、データを統合する必要がないので、統合の際の問題が発生しません。

また、常に最新のデータを閲覧できるので、全社を横断して業績や数字が把握しやすくなっています。さらにクラウドサービスなので、どこからでもアクセスし編集ができるのもポイントです。これにより企業の状態が常に把握できるため、改善点の発見がスムーズになるほか、業務の効率アップも期待できます。

業績をリアルタイムで確認できる

前述している通り、FX4クラウドでは他システムとの連携やデータの同時入力が可能です。これにより、システム上のデータは常に最新のものが集約されているということになります。

これまでは、財務担当者が数字を入力したものが最新のデータでした。しかし、これでは実際に現場で抽出されたデータが反映されておらず、若干のタイムラグが発生します。

一方、FX4クラウドでは各部門で入力されたデータが即時反映されるので、すぐに確認したいデータを取得して現場の判断に使用できます。クラウドサービスゆえにどこからでも確認できるので、会議や出先などでもデータの利用が可能です。

専門家のサポートを受けられる

FX4クラウドの大きな特徴は、専門の税理士や公認会計士と顧問契約をする点です。顧問契約にはお金がかかりますが、その分さまざまなサポートが得られるのは大きなメリットとなります。

導入時から稼働までのシステムサポートだけでなく、運用や経理に関する疑問など、さまざまなアドバイスを受けられます。万が一トラブルがあっても、プロがついているのはとても心強いでしょう。

「FX4クラウド」が向いている企業とは

FX4クラウドサービスは、税理士や公認会計士との顧問契約をしないと使用できない会計ソフトです。そのため、個人や小規模事業者よりも、中〜大企業向けの会計ソフトとなります。特に年商が5億前後の事業が目安となっており、この程度の事業規模は財務に関わる業務が膨大になります。

抱えている従業員の数や事業所、部門の数も増えるため、効率的にデータの管理をしなければいけません。FX4クラウドでは、こうした問題を解決するために、他システムとの連携やデータの自動取得、複数人でのデータ同時編集など、多くの便利な機能を備えつけています。これにより、手入力しなくても自動で仕訳計上したり、常に最新のデータを把握したりできます。そのため、作業の効率化や素早い経営判断にも活用が可能です。

また、クラウドサービスということもあり、インターネット接続ができる場所であれば、いつでもデータの入力や確認ができるのもメリットです。常に状態を把握し、現場でデータを変更する必要がある業種にも向いているソフトウェアといえます。

まとめ

FX4クラウドは、TKC会員事務所の税理士や公認会計士との顧問契約をしないと使用できない会計ソフトです。基本使用料のほかに顧問契約料もかかるため、中〜大企業に向いた会計ソフトです。

機能としては、「複数人や拠点間でのデータの同時入力」「他システムとの連携」「自動データ取得」などが挙げられます。これにより、取得したデータをすぐに反映できるだけでなく、取得したデータを自動で仕訳することも可能です。

また、このように他システムと連携して、企業の仕組みの一環として利用できるサービスに、ERPというシステムがあります。ERPでは企業全体のシステムを統括できるため、データをより一元的に管理できます。もし会計ソフトを統括したERPの導入を検討している場合は、下記資料をご参照ください 。

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