会計ソフトの導入によって、業務の円滑化や効率化が期待できます。この記事では、会計ソフトPCA会計の概要や利用する3つのメリット、デメリットなどを解説します。ERPを実現する「PCA hyper」シリーズの種類やそれぞれのソフトでできること、PCA会計の利用に適した企業の特徴も理解しましょう。PCA会計ソフトをはじめ、各ソフトについての知識を得て、導入の参考にしてください。
PCA会計とは?
PCA会計は、ピー・シー・エー株式会社がリリースする会計ソフトです。ソフトの概要について、以下に解説します。
会計ソフトの概要
ピー・シー・エー株式会社は、ソフトウェアを通して企業の経営・運営をサポートするマネジメントサポート・カンパニーを目指しています。中小企業も利用できる基幹業務パッケージソフトウェアの開発を目的として、1980年に公認会計士の有志により創立されました。1994年には他社に先駆けてWindows対応のソフトウェアを発売し、ベストセラーとなりました。創業から現在に至るまで、財務会計や給与計算ソフトをはじめ幅広い分野のソフトを手掛けており、PCA会計もそのひとつです。
「PCA」は、以下の単語の頭文字をとって名付けられています。
- Pioneer:パイオニアスピリットで市場に新たな価値を創造する
- Customer first:ソフトウェア導入・運用においてお客様に寄り添う
- Answer:基幹業務を行うためのソリューションを提供しお客様のニーズにこたえる
「PCA」は会計ソフトをはじめさまざまなサービス群の名称であり、詳細は後述します。PCAのサービス群をつなげることで、中小企業向けのERP構築が可能です。
PCA会計を利用する3つのメリット
PCA会計は多くのユーザーが利用しており、高い評価を得ています。メリットとして挙げられるのは、使いやすさや優れた機能、他社製品との連携のしやすさ、法令改正への迅速な対応などさまざまです。
多くのメリットの中から、自社の環境に合わせやすいこと、ソフトの種類が幅広いこと、中小企業向けERPを構築できることについて、以下で詳しく解説します。
1. 提供方式が多く自社環境に合わせられる
PCA会計にはクラウド版とサブスクリプション型の提供方式があり、自社の環境に合ったものを選択可能です。かつてはパッケージ版も提供されていましたが、2024年3月末で販売終了しました(サポートは2029年3月まで)。
クラウド版はPCAが提供するクラウド上で利用でき、さらに「PCAクラウド」と「PCAクラウド on AWS」に分けられます。どちらの場合でも「PCAクラウドWeb-API」を利用可能です。
「PCAクラウドWeb-API」は、PCAソフトと他のクラウドサービス、POSシステムやハンディターミナルなどと連携可能です。会計ソフトとタイムレコーダーや勤怠管理、スマートデバイスなどと連携させれば業務効率化が見込めます。サーバーのメンテナンス負担も軽減できる点もメリットです。
サブスクリプション型は、オンプレミス環境で定額利用可能なサービスです。クラウド環境が不要で、自社でデータ管理や環境構築を行いたい場合に適しています。クラウド版、サブスクリプション型のどちらも、常に最新のサービスやサポートを受けられます。それぞれの方式について利用可能なプランや機能が複数用意されているので、確認が必要です。
2. 会計以外のソフトも取り扱っている
PCAは、会計以外にもさまざまなソフトを取り扱っています。
- 給与計算
- 人事管理
- 商管(販売管理・仕入・在庫管理)
- 固定資産
- 法定調書
- 法人税
- 所得税
- 消費税
通常版に加えて、各種ソフトの最上位版「hyper」シリーズが用意されています。
さらに一般企業に加えて業界特化のソフトも提供しており、具体例は以下の通りです。
- 建設業会計
- 個別原価会計
- 公益法人会計
- 社会福祉法人会計
- 医療法人会計
業界ならではの業務や仕様に対応しており、導入した企業で成果を上げています。
3. 「PCA hyper」シリーズなら中小企業向けERPを構築できる
PCAは、中小企業が求める機能要件をそろえた「PCA hyper」シリーズを提供しています。
「PCA会計hyper」「PCA人事管理 hyper」「PCA 固定資産 hyper」など複数のシリーズをそろえることで基幹業務システムを構築し、中小企業においても経営資源を統合管理するERPを実現可能です。テレワークのハードルも下げられ、アップデートのタイミングも自社で決められます。詳細は後述の「ERPを実現する『PCA hyper』の種類」をご覧ください。
PCA会計のデメリット
PCAシリーズのソフトは多く、機能や料金体系、プランがそれぞれ異なります。機能が多彩でも、自社にとって必要な機能とは限りません。自社の規模や業務内容と照らし合わせ必要な機能を洗い出したうえで、最適なソフトを見極める必要があります。
さらにデメリットとして挙げられるのは、料金設定がやや高い点です。高度な機能が多く搭載されていると、その分料金はかさみます。数年間利用した場合、いくら費用がかかるかも事前に確認しておきましょう。
また、同じクラウド版でも「PCAクラウド」と「PCAクラウド on AWS」では料金が異なる点にも注意が必要です。
ERPを実現する「PCA hyper」の種類
PCA hyperには以下の種類があり、単独で導入するより各種組み合わせることで効果を最大化できます。
- PCA 会計 hyper
- PCA 会計 hyper 債権・債務管理オプション
- PCA 固定資産 hyper
- PCA 給与 hyper
- PCA 人事管理 hyper
hyperシリーズはクラウドとオンプレミスを選べるうえ、両者間にはデータ互換性があるため企業の規模や変化に応じて柔軟に選択可能です。自社に加えてグループ企業間での並列展開ができるため、グループ企業として資源の一括管理もできます。データの合算や管理もスムーズに行えます。Client-APIとWeb-APIによって他システムとデータの直接連携も可能です。
PCA 会計 hyper:企業のセグメント・プロジェクト管理
「PCA 会計 hyper」は、セグメント管理やグループ企業管理に適しています。セグメントマスターを利用すれば、プロジェクト管理や事業別、地域別のセグメント管理が可能です。親会社向けの機能であるグループ機能管理を利用すれば、複数の企業をひとつの企業グループとして登録することや、親会社から子会社に向けたマスターのコピーなどもできます。さらに「PCA 会計 hyper 債権・債務オプション」と連携させれば、売掛・買掛の予定管理や消込処理の一元管理が可能です。管理会計の円滑化・効率化が見込めます。
PCA 固定資産 hyper:固定資産棚卸対応
「PCA 固定資産 hyper」には、資産管理や資産棚卸に必要な機能が搭載されています。「PCA 固定資産 hyper」で作成したラベルを固定資産に貼り付ければ、タブレットなどで読み取り・データ送信が可能です。資産の物品管理や棚卸を簡便に行えるため、手間や時間の大幅な軽減が可能です。固定資産を正確に管理することで遊休資産や除却資産を把握できるため、有効活用や税金の過払い防止につなげられます。
PCA 給与 hyper+PCA人事管理 hyper:グループ企業も含めた人材管理
「PCA 給与 hyper」と「PCA人事管理 hyper」はグループ企業での利用が想定されており、リアルタイムでの連動が可能です。マスターの登録や修正など、片方で行った操作内容を双方向で連携できます。社員マスターの出向・転籍管理ができるため、グループ企業間の出向・転籍がスムーズです。社員ごとの有給起算日の設定や労災保険処理も行えるため、正確な情報共有や業務負担軽減につながります。
PCA会計が向いている企業の特徴
PCAは優れた操作性や機能、ラインナップの豊富さから導入実績も豊富であり、クラウド版では20,000を超える法人が利用しています。
下記のような状況に当てはまる企業は、PCA会計の導入検討をおすすめします。どの業務をどう効率化したいのかを明確した上で導入しましょう。
- 既存の会計システムに課題を抱えている
- テレワークでも基幹業務を円滑に行いたい
- 新規システムによって業務効率化や従業員の負担軽減を図りたい
- 会計や販売管理ソフトのメーカーを統一し、データの一元管理を行いたい
- ERPを実現させたい
まとめ
PCA会計は企業の基幹業務をサポートするソフトであり、自社環境に合ったシステム構築が可能です。PCAは業界特化・分野特化のソフトも多く提供しており、特に「PCA hyper」シリーズがERP実現に役立ちます。
以下のページでは、ERPの比較資料の無料ダウンロードが可能です。PCA会計をはじめ、ERPの導入を検討されている方はぜひご覧ください。
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