Oracle Modern Best Practiceをご存知でしょうか。オラクル社のブランドで広く知られるようになったベスト・プラティスのことです。ビジネスの成長、技術革新に合わせて進化することで、パフォーマンスの大幅な向上を達成する新しい方法を示す存在であり、製品というよりは分析のための概念と考えるべきでしょう。
今回はOracle Modern Best Practiceについて、その役割や実際の財務や営業に関する実例を紹介し、ベスト・プラクティスのもたらす恩恵を詳細に解説します。
そもそもベスト・プラクティスとは何を意味する?
ベストプラクティスとは、企業が導入を目指している「最高・最善の事例」のことです。これだけではイメージしにくいため、具体的な例として以下の2つを挙げます。- 優れた成果を一貫して生み出す方法および手法のこと
- 導入する目的は、売上収益向上とコスト節約の両方を実現すること
例えるなら「定番」「手法5選」「最低でも抑えておきたい」という言葉と共に併記された適切な手法のこと、といってもいいでしょう。
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Oracle Modern Best Practiceとは柔軟性の高いベスト・プラクティスです。すべてのオラクル社製品に適応が可能で、最善の方法を示し続ける、ストレージラックセンサーのような存在であるといるでしょう。その特徴を順番に紹介します。すべてのオラクル社製品に適応する
Oracle Modern Best Practiceはすべてのオラクル社製品に適用することが可能なベスト・プラティスです。その中身はクラウド、モバイル、分析、ソーシャル、Internet of Things、ビッグ・データ、機械学習、ブロックチェーンおよび、AR/VRを活用した新しいプロセスまで含まれるようになっています。Oracle Modern Best Practiceは製品の機能に注力するのではなく、顧客のニーズや要件が反映されており、そのベスト・プラクティスがすべてのオラクル社の製品に適用できる手法です。また、組織の規模や複雑さは関係なく、変化の激しい市場の動向に合わせて進化し、ローカルであると同時にグローバルな製品であり、複数の部門や協会、言語、財務領域、物理領域にわたって、最良の結果をもたらす存在といえるでしょう。
これまでのベスト・プラクティスから抜け出しOracle Modern Best Practiceに移行するためには既存のビジネスに関する運用手順、または手法を調査して最適化し、その後、9種類のテクノロジーと照らし合わせることで、Oracle Modern Best Practiceに移行することが可能です。
常に進化し、最善の新しい方法を示す
Oracle Modern Best Practiceは柔軟性の高いベスト・プラクティスであることを述べました。このOracle Modern Best Practiceを導入することには大きなメリットがあります。- ビジネスの成長や技術革新に合わせて進化する
- パフォーマンスの大幅な向上を達成するための新しい方法を示す
ベスト・プラクティスという存在の多くはあらゆるベンダーが同じように解釈しています。「多くの顧客がこの方法を採用したのだから、この方法がベスト・プラクティスである」という解釈です。しかし新しいテクノロジーが存在しているなかで古いテクノロジーを用いたプロセスがベスト・プラクティスであるとは断言できません。そのためOracle Modern Best Practiceでは技術革新に合わせて変化します。
ビジネスの成長や技術革新に合わせて進化することから、新しいテクノロジーが発生した場合、顧客のニーズにあったベスト・プラクティスも変化するため、その度に新しい方法を示すようになっているのです。
その概念は明確かつシンプルであり、組織が変革を推進し、将来のニーズに対応し、より少ないリソースでより多くの成果を迅速に実現できるようにすることといえるでしょう。
イメージはストレージラックセンサー
Oracle Modern Best Practiceのイメージは、各ストレージ・ラックの「センサー」であることです。ストレージ・ラックのセンサーの働きは、在庫が最小レベルに近づくことで、センサーが働き、在庫の補充を行うことで、在庫を通常レベルに戻すことが可能となっています。この働きには機械学習が適応されており、組織のポリシーやカスタマー・エクスペリエンスの方針も反映されるのです。一連の流れのなかに、センサーが働くことにより、トリガーとなる依頼が働き、アラートが生産監督者に転送されます。監督者は、購買依頼を承認し在庫のデータが更新されます。ワークフローに従い、購買オーダーがサプライヤに送信され、商品が搬送されてストレージ・ラックに商品が補充されるのです。
財務に関するOracle Modern Best Practice
Oracle Modern Best Practiceにはモバイル機能、ソーシャル機能、分析機能があり、財務に関するベスト・プラクティスを各セクションに提供できることで、財務プロセスを向上させることが可能となっています。オラクル財務に関する主要な最新ベスト・プラクティスとして資産の取得から廃棄まで、顧客への請求から領収まで、顧客感情明細書から収集までなどの詳細なプロセスを順に説明します。【セクション01】資産の取得から除却まで
資産に関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として効率的なデータ駆動型財務プロセスが実現できます。Oracle Modern Best Practiceに備わっているモバイル機能、ソーシャル機能、分析機能によって、資産管理のライフサイクル全体を高い精度で管理することが可能になっているのです。アプリケーションを介することで、対話的に情報のやりとりが可能なため、あらゆる資産活動を確定してデータを総勘定元帳に転送することが可能です。このように、資産の流れと設備をすべて把握することで、実際のコストに対する予算の整合を図ることが可能になっています。
【セクション02】顧客への請求から領収まで
請求に関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として、顧客への請求や例外の処理、問題の分析、支払いの迅速な受領を行うことが可能です。顧客への請求において、請求書の発行から代金領収までのプロセスを根本的に合理化し、売掛金回収期間を全面管理し、合理化することができるようになります。また、顧客への請求、支払いの記録、送金の受領をモバイル化するプラットフォームがクラウド・アプリケーションから提供されることで、安全に管理することができます。
このようなタイムリーで正確な顧客請求プロセスによって、健全なキャッシュフローと高い顧客満足度を確保することが可能であるといえるのです。
【セクション03】顧客勘定明細書から収集まで
顧客勘定明細書に関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として、請求明細書を、都合の良い形式と多彩な方法、例えば、郵便・電子メール・電子商取引メッセージで送付することができ、収集がフォローアップされます。また、収集業務の管理によって、ダッシュボードを介して、トランザクション、書簡による連絡、支払い、争議、および調整が全面的位に可視化することが可能です。このようなフォローアップや可視化によって、最終的に業界の指標に基づく、リスクの高い顧客を特定して滞納に至る前の段階で問題に対処を行うことができます。
顧客の情報を収集し、適切な可視化と分析によって、キャッシュ・フローの改善が見込めると同時に高い顧客満足度を実現しているといえるでしょう。
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営業向けOracle Modern Best Practice
営業向けのOracle Modern Best Practiceの特徴として、モバイル、ソーシャル、ビッグ・データ、クラウド、分析機能を使用することで営業プロセスを変革し、営業をより効率的かつ効果的なものにすることができることが特徴です。これらの営業向けのセクションとしては、潜在顧客から見込み客へ、見込み客から商談へ、商談から見積へといったプロセスにより、営業をより効率的かつ効果的なものにすることが可能です。順に解説していきます。【セクション01】潜在顧客から見込み客へ
潜在顧客の調査に関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として、ソーシャルリスニングがあります。購入者のデジタル・ボディランゲージ、購買のきっかけ、推奨となる要望をモニタリングすることが可能です。次いで、潜在顧客の調査と、ナーチャリングによって、潜在顧客の行動を調査、購買の意欲を判断し、潜在顧客に対して、適切なメッセージの送信、製品およびサービスを展開することが可能となっています。
これによって、潜在顧客を取り込むことが可能となり、潜在顧客は見込み客に変換されるといえます。モバイルおよびソーシャル・メディアを利用して、潜在顧客を見込み客にすることが可能なのです。
【セクション02】見込み客から商談へ
見込み客の見極めに関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として、見込み客のナーチャリングとスコアリングを行うことで、ルールに基づいたナーチャリングとスコアリングから、質の高い見込み客を識別することが可能です。次いで、見込み客に関する評価を行います。事前に構成されたテンプレートを利用することで、見込み客を評価ができます。ここで見込み客を選定し、スコアリング、レビューを容易に実施することが可能です。
また基準に満たない見込み客はさらなるナーチャリングを実施することで、識別を行います。見込み客については見極めを行うこともでき、見込み客に対して優先順位をつけることが可能です。基準を満たした見込み客と商談を行います。
【セクション03】商談から見積りへ
商談の見極めに関するセクションで活用できるOracle Modern Best Practiceの機能として、商談の識別が可能です。進行中の商談の優先順位づけを実行して、見込みのある商談を識別します。その後、商談と時期の選定を行い、潜在顧客の購買サイクルによって、商談の時期の見極めと調整を行い営業活動の記録をします。見積もりの作成まで至ると、組織の全体で簡単かつセキュアに連携し、見積もりの作成、構成、価格の設定から、共有および承認まで行うことができます。見積もりでは最適な見積もりを作成することで、最も見込みのある商談を識別することが可能です。これらの機能を利用することで、営業組織の商談が最適化できるでしょう。
まとめ
Oracle Modern Best Practiceについての役割や、実際の財務における効率的な管理の実際、営業向けのプロセスの変革について解説しました。Oracle Modern Best Practiceの対象としてマーケティングや調達、人事、サービスなど多岐にわたる業務において、Oracle Modern Best Practiceを活用することが可能となっています。業務の抜本的な改善や改革を希望したい場合は、Oracle Modern Best Practiceを活用することで、より効果的なベスト・プラクティスを利用することが可能です。実践的に利用してみてはいかがでしょうか。
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