制度連結とは?管理連結の違いや連結会計システムのメリットを紹介

 2021.02.12 

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企業グループの経営において、制度連結や管理連結という用語が使われることがありますが、これらの用語の意味をご存知でしょうか。当記事では、制度連結の概要や管理連結との違い、さらには連結会計システムを導入するメリットなどについて解説します。

制度連結とは?管理連結の違いや連結会計システムのメリットを紹介

制度連結と管理連結の違い

「制度連結」「管理連結」とは、どちらも企業グループにおいて、各データの収集および財務の連結を行ったうえでレポートを作成する、一連のプロセスをいいます。

では、制度連結と管理連結の間には、どのような違いがあるのでしょうか。この二つは、まずその目的が大きく異なります。制度連結は株主や債権者、仕入先、消費者などのステークホルダーをはじめとする、外部への情報開示を目的としています。対して管理連結は、企業グループ内での経営管理を目的にしているという点で大きく異なります。

外部への情報開示を目的とする制度連結では、各企業グループで自由な方法によって財務連結やレポート作成を行うことは認められません。各企業グループで自由に財務連結やレポート作成を行ってしまうと、ステークホルダーが正確な財務状況の把握や意思決定ができなくなってしまうためです。そのため、連結財務諸表原則などの一定の会計基準に従って、財務連結およびレポート作成を行うことが重要です。

一方、企業グループ内の経営管理を目的としている管理連結では、外部への情報開示が目的ではありません。その企業内で意思決定の判断材料となる結果が得られるならば、定められた会計基準に従う必要はないのです。よって、その方法は比較的自由度が高くなります。

今後求められる制度連結と管理連結の関係

従来の企業グループの多くは、制度連結に対しては意識が向いているものの、管理連結に対しては意識が希薄になりがちでした。これは、連結会計システムの多くが制度連結へ対応するために作られたシステムであり、管理連結については意識して作られていないという現状が影響していると考えられています。

また、連結会計が制度化されて以降、制度の改訂が著しく起こり、連結に関わる担当者が制度連結に対応することで精一杯であることも関係しています。そのほか、連結会計に携わる人員の不足なども一要因です。

そこで今後は、制度連結と同様に管理連結にも意識を向け、これらの業務が共通領域として実現されることが望ましいと考えられています。

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制度連結・管理連結の効率化にはシステムの活用がカギ

企業が制度連結、管理連結を行う手法として、Excelでの管理を採用しているところは少なくありません。Excelを用いた管理は、小企業や子会社の数が少ない企業などにおいては、特に問題なく運用できるでしょう。しかし中企業・大企業となると、Excelによる管理には限界があります。というのも、組織の規模が大きくなるほど膨大な処理を要したり、処理が複雑化したりするからです。

また、「制度連結に関してはシステムを活用し、一方で管理連結に関してはExcelを活用する」といった具合に、本来は共通の業務であるべきにも関わらず、二重の業務が発生してしまっているケースも間々あります。

こうした課題を解決するためには、制度連結・管理連結の双方に対応可能な連結会計システムの活用がおすすめです。これによって、Excelによる経営管理のデメリットが解決されるとともに、双方の業務の効率化にもつながります。

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連結会計システムを導入するメリット

連結会計システムの導入は、企業にさまざまなメリットをもたらします。ここでは、主なメリットを3つご紹介します。

決算業務を効率的にできる

データの収集や集計といった作業では、処理量が多ければ多いほど時間や手間も増大します。連結会計システムなら、膨大な量のデータの収集・集計を迅速かつ自動的に処理できるため、これらの作業にかかる時間や手間を削減できます。その結果、リソースの最適な割り当てが可能となり、業務効率化につながります。

また、システムの導入によって為替レートを自動的に換算することも可能です。海外に子会社のあるグローバル企業に関しては、毎日変化する為替レートを日々換算する必要がなくなり、作業数が削減されます。このように、決算に関わる業務に対して大幅な効率化が実現され、決算書の作成や報告の迅速化が期待できます。

データの整合性がとれる

しばしば親会社と子会社、もしくは子会社の間で異なるシステムを導入しているケースがあります。その場合、仕訳方法や仕訳に使用するコード、内部における取引の計上方法などがそれぞれ異なる可能性があります。その結果、データの整合性を取ることが難しくなります。また、子会社でシステム上のエラーが発生した際には、親会社は子会社へエラー内容を確認し、修正作業を依頼する手間も必要です。

連結会計システムを導入すれば、親会社・子会社のデータを一元化でき、データの整合性確保が容易になります。さらにエラーが発生した場合も、エラーの発生箇所を簡単に特定できるため、確認作業や修正依頼などにかかる負担が削減されます。

経営の透明性を高めることができる

親会社・子会社の企業グループ全体で連結会計システムを導入し、データを一元化することで経営情報が可視化され、経営の透明性が向上します。経営の透明性が高ければ、自社に対する外部からの信用も高まるため、銀行からの融資や投資家による投資といった資金調達の促進につながります。

Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)で経営管理基盤を構築

「Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)」は、予算管理・財務計画・設備投資・連結決算・決算報告などの企業運営上必要となるさまざまな管理業務を、1つの基盤で実現できるサービスです。従来別々の業務として捉えていた制度連結と管理連結を同一システムとして統合した、理想的な連結会計システムといえるでしょう。

制度連結を中心としながらも、管理連結にも対応しているため、外部に向けた情報提供のためのデータ収集や集計はもちろん、企業内の経営管理や意思決定の材料としても役立ちます。OMATの導入によって、企業内における多様な業務の効率化が期待されます。

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まとめ

制度連結・管理連結ともに、親会社だけでなくグループとして財務連結およびレポート作成するプロセスをいいます。両者は目的を異にしており、特に外部への情報開示を目的とする制度連結においては、一定の会計基準に従い遂行することが求められます。制度連結・管理連結を共に効率的に行うために欠かせないのが、連結会計システムの活用です。連結会計システムによりデータを一元化することで、決算業務をはじめとするさまざまな業務の効率化や、データの整合性の確保、経営の透明性向上といったメリットが得られるでしょう。

ぜひ、本記事で紹介したOMATを制度連結・管理連結に活用してみてはいかがでしょうか。

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