GRANDITとは?特徴や機能、メリット、注意点、評判などを解説

 2023.10.06 

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GRANDITとは、GRANDIT株式会社が開発した完全WebベースのERPです。国内70社以上のパートナー企業と連携しながら、常に顧客や市場のニーズに合うよう製品を改良し続けています。本記事では、GRANDITの特徴や機能、導入メリット、注意点、評判などについて解説します。

GRANDITとは

GRANDITは、GRANDIT株式会社が開発したERPです。
導入企業数は1,400社以上、パートナー企業は国内70社以上にのぼり、さまざまな規模や業種の企業に導入されています。

GRANDIT株式会社は、「複数の企業が叡智を出し合って日本企業の成長を支えていこう」という理念のもとに、ユーザー系SI企業などがコンソーシアムを作って設立した事業会社です。
GRANDIT株式会社がERPの開発を実施し、パートナー企業が販売を行うという分業のスキームとなっていることで、ERPの開発に注力することができています。

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GRANDITの特徴

GRANDITの特徴としては、主に以下の点が挙げられます。

  • ERPは完全Webベースとなっている
  • 高いフレキシビリティを備えている
  • オールインワンの機能性を持っている

ERPは完全Webベースとなっている

GRANDITの特徴のひとつは、完全WebベースのERPとなっている点です。
もともとERPはオフィスコンピューター型からクライアント・サーバー型に進化してきた経緯があり、近年ではWebベースが多くなっています。

GRANDITは完全Webベースであることで、サーバーやクライアント端末の導入が不要となり、Webブラウザ上だけで全ての操作を行うことが可能です。また、従来のクライアント端末での操作と比べて、高い操作性や運用性を実現しています。

高いフレキシビリティを備えている

GRANDITは、モジュール単位で柔軟に機能の追加・拡張を行うことができ、高いフレキシビリティを備えている点も特徴です。
モジュール単位で導入することで、さまざまな企業規模や業務要件に対応することができます。

例えば、小規模企業の場合は最小限のモジュールのみ導入、大企業の場合は段階的なモジュール導入といったパターンを採用することも可能です。加えて、画面上で会社を切り替えることもできるため、複数のグループ会社を持つ企業にも導入できます。

オールインワンの機能性を持っている

GRANDITは、販売や生産、会計、人事などの基幹業務だけでなく、ECやBI(ビジネスインテリジェンス)、CRM、SFA、電子承認ワークフローといった周辺業務も含めてカバーできる点も特徴です。

基幹業務の効率化やデータ統合のみに対応したERP製品も存在する中で、GRANDITはWeb技術を活用したERPとして上記の周辺業務にも対応できるオールインワンの機能性を持っています。
EC機能やBI機能なども標準機能として備えているため、追加オプションの費用や導入期間などもかかりません。

GRANDITの主な機能

ここでは、GRANDITの主な機能について、以下の業務分野ごとに解説していきます。

  • 販売・製造・調達在庫
  • 経理・経費・資産
  • 債権・債務
  • 人事・給与
  • 生産・原価
  • その他の共通機能

販売・製造・調達在庫

販売・製造・調達在庫に関しては、以下に挙げるような機能を備えています。

  • 受発注管理
  • 取引先別の品番管理
  • 見積書や注文書の作成
  • 与信管理・与信チェック
  • 自動在庫引当・自動出荷指示
  • 注文履歴や見積依頼などのEC機能
  • 商品別・部門別の在庫管理
  • 製造計画作成
  • 部品所要量計算(MRP)など

経理・経費・資産

経理・経費・資産に関する機能としては、主に以下が挙げられます。

  • 部門別・プロジェクト別の管理会計
  • キャッシュフロー計算書などの作成支援
  • 部門別・プロジェクト別の予算管理および実績管理
  • 為替差損益の自動計算
  • 各種指標計算による経営分析
  • 償却費・支払リース料のシミュレーション計算
  • 出張や交際費などの経費の申請・仮払・精算
  • 申請・精算のワークフロー認証など

債権・債務

債権・債務に関する機能は、主に以下のとおりです。

  • 請求・売上・入金データの取込・自動回収消込
  • 台帳管理
  • 前受金決済・相殺決済機能
  • 為替差損益の自動計上
  • 為替予約決済
  • 前渡金消込
  • 電子記録債権(でんさい)の管理
  • 支払残高管理・支払予定期日の管理など

人事・給与

人事・給与に関する機能としては、主に以下が挙げられます。

  • 社員個人情報の一元管理
  • 人事異動管理
  • スキル情報管理
  • 体系別の給与支給方法設定
  • 任意の支給・控除項目の設定
  • 任意の給与計算式設定など

生産・原価

生産・原価に関しては、以下に挙げるような機能を備えています。

  • 生産計画管理
  • 作業計画管理
  • 個別生産やハイブリッド生産などの生産形態の設定
  • 所要量計算
  • 品目別・工程別の作業進捗管理
  • 品目別・製番別の原価管理など 

その他の共通機能

上記に挙げた業務以外に、以下のような共通機能も備えています。

  • 電子承認ワークフロー 
  • メール通知・プッシュ通知
  • BI機能によるデータ分析
  • 多言語・多通貨対応
  • スマホやタブレットへのモバイル対応 など

GRANDITの導入メリット

GRANDITの導入メリットとしては、主に以下の事項があります。

  • 複数の企業の知見・ノウハウを活かせる
  • 継続的にERPを進化させていく体制が整っている
  • 日本国内の商習慣にマッチしている
  • テレワークの促進につながる
  • 社内のコンプライアンス強化を図れる

複数の企業の知見・ノウハウを活かせる

GRANDITの大きなメリットとして、複数の企業の知見・ノウハウを享受できる点が挙げられます。国内70社を超えるパートナー企業は、さまざまな業界・業種でビジネスを展開しているため、各社のサポートを受けることで幅広い知見・ノウハウを集約することが可能です。
それにより、特定の業界・業種への偏りのない普遍的なERPの導入・運用が実現できます。

継続的にERPを進化させていく体制が整っている

GRANDITは、普遍的な機能を持っているだけでなく、常に進化していくERPである点も特徴となります。GRANDITでは、顧客からの要望をパートナー企業を通じてコンソーシアムメンバーが吸い上げ、コンソーシアム内でERPの改良に向けた各種推進を行う体制が整備されています。

そのため、一企業の枠を超えて継続的にERPを進化させていくことが可能であり、市場変化に対応し続けることが可能です。

日本国内の商習慣にマッチしている

GRANDITは純国産のERPであり、日本国内の多種多様な業界・業種のノウハウが常に反映されています。そのため、日本国内の商習慣に合った多彩な機能も有しており、ビジネスの実態に即したシステム運用を行うことが可能です。

海外製のERPではなかなか自社の業務にマッチしないという企業も、GRANDITであればより少ないカスタマイズで導入できる可能性があるでしょう。

テレワークの促進につながる

GRANDITは、拠点を問わずWebブラウザ上で利用できるERPであるため、テレワークの促進につながる点もメリットとなります。
マルチブラウザ対応もしているため、たとえば外出先で営業担当がスマホやタブレットでGRANDITにアクセスすることも可能です。

自宅やサテライトオフィス、外出先など、さまざまな場所から同じようにアクセスして利用できるため、企業の働き方改革を推進できるでしょう。

社内のコンプライアンス強化を図れる

GRANDITは、社内のコンプライアンス強化に役立つ機能を備えている点もメリットです。
例えば、ワークフローの中で債権や債務、経費に関する伝票を自動で関連付けし、申請内容の正確性を担保することができます。

また、業務データに異常値があった際の自動検知・モニタリングや、ユーザー・グループごとのセキュリティ設定、操作ログの取得なども可能です。これらの機能を活用することで、全社的な内部統制の強化を実現できるとともに、会計監査へのスムーズな対応にもつながります。

GRANDITの導入事例

ここでは、GRANDITの導入事例について、以下の企業の事例を紹介していきます。

  • 川崎重工グループ(製造業)
  • 株式会社タイトー(サービス業)

事例1:川崎重工グループ(製造業)

百数十社のグループ会社を持つ川崎重工グループでは、従来の自社の基幹業務システムに関して、法改正対応や最新OS対応に伴う作業負担やプログラム改修時のメンテナンスの煩雑さなどの問題を抱えていました。

これらの問題に対応するため、グループ会社への展開のしやすさなどを基準にERPを選定した結果、完全Webベースでありモジュール単位で段階的に導入できるGRANDITの導入を決断しました。

GRANDITを導入した結果、法改正などに伴うプログラム改修を自社で行う負担が大幅に減少しました。また、完全Webベースであることからクライアント端末への最新OSの適用も不要となり、インストールや設定などの作業負担をなくすことにも成功したのです。

参考:https://www.grandit.jp/showcase/detail/kawasaki.html

事例2:株式会社タイトー(サービス業)

株式会社タイトーは、レガシー化した基幹系システムの運用負荷や属人化を課題としていました。今後の事業継続性を高めることなどを背景に、脱メインフレームを掲げ、導入候補であった複数のERP製品の中で最も業務要件との適合率が高かったGRANDITの導入を決断しました。

GRANDITを導入した結果、全社員が同じインターフェースと一元化されたマスタデータに基づき業務を行えるようになり、属人化の解消に大きく貢献しました。同社は今後の展望として、全社員が扱えるようになったデータをどのようにビジネスに活用していくかを検討しています。

参考:https://www.grandit.jp/showcase/detail/taito.html

GRANDITの価格・料金プラン

GRANDITの価格・料金プランは公開されていません。
GRANDITの導入にかかる費用は、カスタマイズ方法や導入規模などによっても異なります。したがって、詳細な見積もりを行いたい場合は、GRANDITの公式サイトから問い合わせるようにしましょう。

GRANDIT導入における注意点

GRANDITはさまざまなメリットがある一方で、導入における注意点も存在します。主な注意点としては以下のとおりです。

  • 現状の業務プロセスやシステム構成を漏れなく洗い出すことが必要
  • 導入直後は迅速なトラブル対応ができるようにしておく

現状の業務プロセスやシステム構成を漏れなく洗い出すことが必要

GRANDIT導入時は、まず現状の業務プロセスやシステム構成を漏れなく洗い出すことが必要です。GRANDITはECやBI、ワークフローなども含めてオールインワンで導入できる分、現状の業務やシステムとのFit&Gap分析を丁寧に行うことが求められます。

システム担当者だけでなく、業務現場の有識者なども巻き込み、抜け漏れのないFit&Gap分析を実施していくことが重要です。

導入直後は迅速なトラブル対応ができるようにしておく

GRANDITを導入した直後は、基幹業務や周辺業務の運用にあたってトラブルが発生するケースも考えられます。そのため、導入後しばらくの間は通常よりも多い人員でサポート体制を構築し、万が一の際に迅速に対応できるようにしておくことが大切です。

また、導入後に想定されるリスクやトラブルについては可能な限り事前に洗い出し、実際に発生した際にスムーズに動けるようにしておくことも大事なポイントとなるでしょう。

GRANDITの評判

ここでは、GRANDITのユーザーからの評判について、良い評判と改善を希望する評判に分けていくつか紹介していきます。

良い評判

はじめに、GRANDITに対するユーザーからの良い評判の一例を紹介します。

「受発注管理や在庫管理、経費精算業務が一元管理できます。これまで発注業務は紙ベースで行っていたので、GRANDITの導入によって大幅に効率化できました。入力画面がシンプルなので、マニュアルを見なくても操作できる点も便利です。」

「ベンダー側で適切な設計をしてもらえたおかげで、自社のビジネスをカバーする導入ができました。特に、販売・債権・債務から会計システムへの自動連携を行える業務フローを構築できた点がよかったです。」

「純国産ERPというだけあって、日本国内の商習慣に合わせやすい仕組みになっていて使いやすいです。また、直感的に操作できるので、誰かに使い方を習わなくても使える点が便利です。」

改善を希望する評判

GRANDITに対するユーザーからの改善を希望する評判についても、一例を紹介します。

「処理が集中する月末にシステムの動作が遅くなることがあります。また、部署ごとの業務内容に合わせて、入力項目を簡単にカスタマイズできるようになればもっと便利になると思います。」

「操作性や動作で不便さを感じることがあります。たとえば更新ボタンを押さない状態で別の項目をクリックすると、入力したデータが消えてしまうのを改善してほしいです。」

「客注番号をすべて入力してからでないと検索ができないので、検索したい時に不便さを感じます。もっと効率的に検索できるようにしてもらえたら助かります。」

GRANDITの導入に適している企業の特徴

GRANDITの導入に適している企業の特徴としては、主に以下の項目が考えられます。

  • 基幹業務だけでなく、ECやBIなどの周辺業務もまとめてカバーしたい企業
  • 日本国内の商習慣に合ったERPを求めている企業
  • 多拠点での利用機会が多い企業

基幹業務だけでなく、ECやBIなどの周辺業務もまとめてカバーしたい企業

GRANDITは、販売や生産などの基幹業務に加えて、ECやBIなどの周辺業務もカバーしている点が特徴のひとつとなっています。
そのため、EC機能やBI機能も標準的に備えたERPを導入したい企業にとって、GRANDITは適した製品であるといえるでしょう。
オールインワンの機能性を持ったGRANDITを導入することで、効率的なシステム運用や業務運営が期待できます。

日本国内の商習慣に合ったERPを求めている企業

GRANDITは、日本国内の商習慣を反映した純国産のERPであるため、日本国内の商習慣に合ったERPを求めている企業にもおすすめできます。GRANDITは国内パートナー企業を通じて、さまざまな業界・業種の商習慣や業務プロセスを製品にフィードバックしているため、日本国内の商習慣を色濃く反映しているといえます。

自社独自の商習慣があってなかなか他社ERP製品の機能がマッチしない企業も、GRANDITであれば適用できる可能性も考えられます。

多拠点での利用機会が多い企業

多拠点からERPを利用する機会が多い企業にとっても、GRANDITの導入は適しています。GRANDITは完全WebベースのERPであり、Webブラウザを通じて場所を問わずアクセスすることが可能です。

社員の自宅やサテライトオフィスからも利用できるため、テレワークを促進している企業とも相性が良いといえます。
また、スマホやタブレット端末での利用もできるため、外回りの多い営業担当者を抱える企業などにも向いているでしょう。

まとめ

この記事では、GRANDITの特徴や主な機能、導入事例などを紹介しました。GRANDITは、完全WebベースのERPであるためサーバーやクライアント端末の導入が不要である点、モジュール単位で柔軟に機能の追加・拡張を行うことができる点などが特徴です。

加えて、基幹業務だけでなく、ECやBI、電子承認ワークフローといった周辺業務も備えている点もポイントです。
また、拠点を問わずWebブラウザ上でアクセスできるため、テレワークを促進している企業や外回りの営業担当者を多く抱える企業などに適していると言えるでしょう。

以下の資料では、ERPの導入を検討している企業に向けて、ERPの比較と選定ポイントをまとめています。自社のニーズや将来的な目的に合う製品を比較検討する際に、ぜひ参考にしてください。

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