ダッシュボードを活用することで企業が保有する膨大なデータを可視化できます。現状把握がしやすくなり、意思決定を迅速に行えるようになります。また、EXCELを用いて手作業で取りまとめていたデータを一元化できる点も魅力です。作業効率が大幅にアップするため、生産性向上にも繋がるでしょう。本記事では、ビジネスで活用されるダッシュボードの特徴や、メリット・デメリットなどを解説します。ダッシュボードについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ビジネスシーンに役立つダッシュボードとは?
ビジネスを成功させるためにデータ分析は欠かせないといえるでしょう。ダッシュボードはさまざまなデータを収集・分析し、可視化することができるツールです。ここでは、ダッシュボードについてその言葉の意味と特徴を解説します。
ダッシュボードとは「可視化するツール」
ダッシュボードとは、社内のデータベースからさまざまなデータを収集・分析し、集計値や表、グラフなどで可視化できるツールです。データ分析の結果を可視化することで、経営状態や企業活動の状況などを直感的に把握でき、的確な判断を行えるようになります。
自動車のダッシュボードにはスピードメーターなどの計器類が並んでおり、運転に必要な情報をひと目で把握できますが、ビジネスで用いられるダッシュボードも同じような役割を果たします。
ビジネスで用いられるダッシュボードの特徴とは?
ビジネスで用いられるダッシュボードは、以下の2つの特徴があります。
- 直感的に把握できるよう情報が表示されている
- 目的やニーズに対応して必要な情報を掘り下げたり、追加情報を表示したりする機能を持つ
ダッシュボードでは自動車や航空機の計器類のように、複数の情報が見やすく表示されるため、企業活動の状況を直感的に把握できるのが特徴です。さらに、階層になったデータを掘り下げて詳細に集計するドリルダウン機能や、追加情報を表示する機能なども有しています。
[RELATED_POSTS]ダッシュボードを活用するメリット5つ
前述した通り、ダッシュボードには企業が保有する膨大なデータを可視化することで、現状把握がしやすくなり、意思決定を迅速に行えるというメリットがあります。ただ、メリットはそれだけではありません。ここでは、ダッシュボードを活用することで得られる5つのメリットを紹介します。
その1.現状把握がしやすい
ダッシュボードを活用すると、企業の現状把握に必要な関連データを一つの画面にまとめて表示できます。バラバラの情報を一つに集約することで、ただの数字の羅列では気づかなかった情報に気づける可能性もあるでしょう。
また、企業活動ではさまざまな部門や部署が連携しています。ダッシュボードを活用することで、営業部門や経理部門、品質管理部門などのバラバラの情報を一元的に把握することが可能です。組織全体を可視化することで、的確な現状把握ができるでしょう。
その2.意思決定が早くできる
ダッシュボードを活用すると、経営判断や意思決定を迅速に行えることもメリットの一つです。意思決定を迅速かつ正確に行うためには最新のデータが必要だといえます。ダッシュボードでは、現状把握に必要なデータなどの情報をリアルタイムに更新することが可能です。
EXCELのように手動で更新しなくても、リアルタイムの分析結果を視覚的に分かりやすく一覧表示できます。現状把握から意思決定の流れが速くなり、ビジネスチャンスを逃すことなく掴めるようになるでしょう。
その3.関係者と共有できる
関係者とデータや情報を共有できることも、ダッシュボードのメリットといえるでしょう。社内のチームメンバーやサプライチェーンなどのビジネスメンバーが同じ情報を共有することで、業務効率化やメンバー間の結束力の強化などが図れます。
なお、ダッシュボードツールには、クラウド型とパッケージ(オンプレミス)型があります。情報共有をするのであれば、オンラインで利用できるクラウド型の方が向いているでしょう。クラウド型であれば、自宅でテレワークをしているメンバーとデータを共有することも可能です。
その4.作業効率のアップに繋がる
ダッシュボードを活用することで、EXCELを用いて手作業で取りまとめていたものを一元化できます。作業効率のアップに繋がる点もメリットといえるでしょう。作業効率がアップすると生産性も大幅に向上し、コスト削減や競争力アップ、働き方改革の成功にも繋がることが期待できます。
特に、データを取り集めて手作業でレポートを作成するのは、大変な手間と時間がかかるものです。ダッシュボードツールにはレポーティング機能を実装しているものが多くあります。表示されている複数のデータを基に簡単にレポートを作成することが可能です。
その5.AIによる予測分析を組み込むことも可能
ダッシュボードにAI(人工知能)の予測分析を組み込むことも可能です。例えば、市場環境といった外部環境の変化をAIが分析することで、より精度の高い需要予測や売上予測を作成できるでしょう。営業戦略の見直しを迅速に行えます。
また、ダッシュボードにAIの予測分析を組み込むことで、これまで外注していたAIによる予測分析も自社でできるようになり、結果としてコスト削減にも繋がります。
ダッシュボード導入に伴うデメリット3つ
ダッシュボードを導入することで生産性向上に繋げられるといったメリットがある一方、運用するには、担当者に高度なスキルが必要になるというようなデメリットも存在します。ここでは、ダッシュボード導入に伴うデメリットを3つ紹介します。
担当者の知識やスキルが求められる
ダッシュボード導入に伴うデメリットのひとつとして、データ分析を行うにはプログラミングやコーディングなどの知識が必要になることが挙げられます。担当者にプログラミングやコーディングの知識がない場合、最低限の機能しか使えない可能性もあるでしょう。
また、担当者にはIT全般の知識だけでなく、データベース知識や大量データの処理知識、統計学に関する知識なども求められます。データサイエンティストとして必要な広範なスキルを習得する必要があるでしょう。
ダッシュボード導入時のコスト
ダッシュボードツールは有料のものが多いため、導入して運用するには相応のコストがかかってしまいます。ダッシュボードツールに関しては、クラウド型とパッケージ(オンプレミス)型がありますが、どちらを選んだとしてもコストがかかります。
パッケージ(オンプレミス)型のダッシュボードツールを導入するためには、自社でサーバーやネットワーク機器を設置・運営することが必要です。一方、クラウド型のダッシュボードツールは、自社サーバーの設置は不要ですが、月額費用の支払いが必要になります。
ダッシュボード運用開始時に時間や作業の手間がかかる
運用開始時に時間や作業の手間がかかることもダッシュボードのデメリットといえるでしょう。運用を開始するには、これまで蓄積してきた膨大なデータを取り込む作業が必要になります。取り込むデータ量にもよりますが、かなりの時間と手間がかかることが予想されます。
また、導入時だけでなく、後から改変する作業にも手間と時間がかかってしまいます。ただし、BIツールに実装しているダッシュボード機能を使用する場合は、ダッシュボードを最初から作成する手間を省くことが可能です。
多くのダッシュボードが持つ機能とは?
多くのダッシュボードツールには、以下の基本的機能が実装されています。
- チャートやグラフなどの自動作成
- レポート作成
- ドリルダウン分析
- 他のアプリケーションからのデータ取り込み
- シミュレーション・予測
多くのダッシュボードツールには、チャートやグラフなどの自動作成機能や、表示されているデータでレポートを自動作成できるレポート作成機能、階層になったデータを掘り下げて詳細に集計するドリルダウン機能などが実装されています。
また、他のアプリケーションからのデータを取り込めるコネクター機能を実装しているダッシュボードツールや、AIによるシミュレーション・予測ができるダッシュボードツールなどもあります。
まとめ
ダッシュボードツールを導入することで、企業が保有する膨大なデータを可視化することが可能です。経営判断や意思決定を迅速に行えるようになります。クラウド型のダッシュボードツールの場合、サーバーは不要です。また、オンラインで関係者と共有して利用することもできます。
ダッシュボードツールの導入を検討されている方は、リアルタイムで分析できる機能を標準搭載しているNetSuiteの導入がおすすめです。ダッシュボードだけでなく、さまざまな機能を実装しており、基幹業務プロセスの合理化に貢献してくれるでしょう。
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