親会社と子会社、関連会社含めグループ全体をひとまとめに捉え経営することを「連結経営」といいます。当記事では、連結経営の概要やその必要性、さらには課題とそれを解消するためのポイントをご紹介します。連結経営の基本を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
連結経営とは
「連結経営」とは、親会社と子会社、さらには関連会社を含め、企業がグループ全体をひとつの組織として連結させ経営することをいいます。連結経営が重視されるようになったのは、2000年に「連結会計制度」が導入されたことがきっかけです。連結会計制度とは、親会社だけでなく企業グループ全体での決算を出すことを義務付ける制度です。
かつてのディスクロージャーは、親会社による単独決算が中心とされていました。そのためか、親会社が多くの負債を抱えていても子会社や関連会社の負債とし、親会社の業績をよく見せるといった問題がしばしば生じていました。
連結会計制度は、そうした問題を背景に導入されたものです。これにより、たとえば親会社の業績がよくても、子会社や関連会社の業績が明らかに落ちていれば、トータルで見て業績はよくないと判断されるようになりました。
実際、今では多くの投資家が、企業単独ではなくグループで業績を評価するようになっています。その結果、経営自体も連結させる連結経営が重視されているのです。
連結経営管理の必要性
連結経営は、連結会計制度を機に重視されるようになってきた考えですが、企業がグローバル化に対応し、迅速な経営判断をするうえでも必要とされています。
近年、多くの企業では海外に製造・販売拠点を持つなど、グローバル化が広まっています。企業がグローバル化すると、為替相場の変動や国際会計基準に則したマネジメントなど、新たに対応しなければならないことが増えます。そこで求められるのが、迅速な経営判断です。
連結経営によって、グループ企業の経営状況を体系的に整備しておけば、いちいち子会社や関連会社の予算や売上といった情報を集める必要がなく、すぐに経営判断を出せます。また、経営管理サイクルの短縮化にもつながるでしょう。
連結経営管理の課題
より円滑な企業経営のために必要な連結経営。しかし現状、まだ導入できていない企業が多いのも事実です。その理由として、以下のような課題の存在が挙げられます。
【連結予算・資金管理】
- 工数がかかる
- 予算の整合性が取れない
【連結原価管理】
- 子会社の原価把握が困難
- コストダウンの進捗管理が困難
【連結会計】
- 工数がかかる
- 予算や見込みを管理するツールが異なるため管理できない
【連結業績管理】
- 各社によってフォーマットが異なる
- KPIが決まっていない など
このように、連結経営を進めるうえではさまざまな課題があり、その課題自体も企業によって異なるのです。
課題を解消するためのポイント
では、連結経営における課題を解消するためには、どうしたらよいのでしょうか。以下では、課題を解消するための2つのポイントをご紹介します。
1.経営情報を可視化させる
連結経営での課題のひとつに、各社の経営状況が把握できないことが挙げられます。そこで必要なのが、経営情報の可視化です。とくに決算関連の情報は、各社で処理を揃えて可視化しなければなりません。各社からデータを適切に集め、情報を可視化することで、連結経営がしやすくなるでしょう。
2.負担が少ないシステムへの移行
そもそも連結経営がうまくできない場合、主な理由としては、現状のシステムが経営方法と合っていないことが挙げられます。経営方法に適したシステムへ移行することで、連結管理における負担軽減につながるでしょう。以下で、連結管理におすすめの「Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)」というシステムを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)で連結経営基盤を構築
企業の基盤となるマネジメントシステムを連結経営に即したものにすれば、連結経営がより進めやすくなるでしょう。そこでおすすめなのが、連結経営管理ソリューション「Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)」の活用です。
OMATは、グループ経営管理業務をひとつの基盤で実現するクラウドシステムです。制度連結を中心に、管理連結にも対応しています。制度会計・管理会計・分析・シミュレーションなどの機能を共通のプラットフォーム上で提供しているため、データの収集から分析、レポート作成までをひとつのシステム上で完結させられます。
「全体的なコストを抑えたい」「一部の事業部連結をシステム化したい」「制度連結・管理連結業務を効率化させたい」などの要望を叶えるソリューションとして、多くの企業で導入されています。
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まとめ
連結経営とは、親会社から関連会社まで含め、企業グループ全体をひとまとめにして経営を行うことです。連結経営は、企業のグローバル化や経営管理サイクルの短縮化に欠かせませんが、導入するにあたって課題を抱えている企業も少なくありません。
連結経営管理の方法のひとつとして、企業の基盤システムそのものの変更が挙げられます。もし、システム変更をお考えなら、制度会計・管理会計・分析・シミュレーションなどの機能をひとつのシステムにまとめた、連結経営管理ソリューション「Oracle Managerial Accounting Template(OMAT)」の導入をぜひご検討ください。
- カテゴリ:
- 経営/業績管理
- キーワード:
- 連結決算