販売計画とは? 立て方と売り上げ数値の算出方法をわかりやすく解説

 2022.08.30 

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販売計画は、事業を円滑に進めるための土台となるものです。販売活動で成果を出すためにも、株主などに説得力をもって事業の説明をするためにも、販売計画の策定は欠かせません。そこで本記事では、販売計画の立て方や売り上げ数値の算出方法などをわかりやすく解説します。

販売計画とは? 立て方と売り上げ数値の算出方法をわかりやすく解説

販売計画の目的とは

販売計画とは、販売チームのノルマや企業の全体的な売り上げ目標を達成するために策定される戦略です。一般的に販売計画は、年、半期、四半期、月、週、日ごとなどに分割して策定されます。たとえば、「何の商品を」「どれくらいの価格で」「どのような手段で」売るのかなども販売計画において決められます。

販売計画を立てることで、販売チームは目標やその達成手段を明確にして効率的に業務を進められます。また、経営者としても、過去の販売実績や現在の市場状況などを分析して、緻密な販売計画を立てることで、事業全体の計画や将来の見通しなどがしやすくなります。株主など社外の人間に対して事業計画を説明する際も、説得力をもたせやすくなるでしょう。

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販売計画の立て方

販売計画は、主に以下の要素を軸にして策定します。

  • 誰をターゲットにするか
  • 価格・数量はどうするか
  • 何の商品を売るか
  • どのように売るか

以下では、各要素の設定方法やPDCAの回し方などについて解説します。

ターゲットを選定する

販売計画を立てる際には、自社のターゲットとなる消費者や市場を決めることが欠かせません。その際には、対象となる消費者の「ペルソナ」を設定するのがおすすめです。ペルソナとは、年齢、性別、生活スタイル、関心ごとなどが具体的かつ詳細に設定された架空の人物を意味します。ペルソナを設定することで、「どのような商品にニーズがあるか」「どのようなチャネルでマーケティングを展開すれば効果的か」なども明らかになってくるため、商品の内容を決める際やマーケティング戦略を作成する際にも役立ちます。

金額や数量を決める

ターゲットを選定したら、次は商品の価格や販売数量を決めます。これらを決める際には、ターゲットの属性を考慮しなければなりません。たとえばターゲット層の年齢が十代の場合、商品が高価格だと購入できる人は限られてしまうでしょう。また、市場規模を無視して商品の仕入れや生産を行えば、欠品や余剰在庫のリスクが高まります。

もちろん、経費(売り上げ原価)とのバランスを考えて、しっかり粗利が出るように価格設定することも大切です。粗利と販売数量を掛け合わせることで、その商品でどれくらいの総利益が見込めるかを算出できます。

商品やサービスの内容を決める

自社が扱う商品やサービスそのものの内容を決めることも販売計画に含まれます。商品やサービスの内容を決める際にも、先に決めたターゲットの特性に基づいて考えることが重要です。スタートアップでは扱える商品・サービスの種類も限られていることが多いですが、事業が成長するにつれ、その幅も広がっていくでしょう。その際には新しくターゲットを設定し、それぞれのターゲット層に沿った商品・サービスの内容を決めていくことが必要です。

販売計画を実行するための活動計画を立てる

扱う商品・サービス内容が決定したら、次はそれらを実際にどのように販売していくべきか、活動計画を立案します。活動計画とは、顧客に対して、いつどのような方法でアプローチするのかをまとめたものです。活動計画を立てる際にも、ターゲットの属性や商品・サービスの内容などに基づいて考えることが必要になります。たとえば、それぞれのターゲットの生活リズムが異なれば、集客数が伸びる時間帯も変わるため、それに即して販売体制を整える必要性が生じます。また、どのようなチャネルで集中してPR活動を行うべきなのかも、ターゲット層によって変わってくるでしょう。

PDCAを回す

いくら入念に販売計画を立てても、すべてが思い通りにはいかないのが現実です。それゆえ、販売計画の質を向上し、自社の売り上げをさらにアップさせていくために、PDCAサイクルを計画的に回していくことをおすすめします。PDCAを回す際には、商品ごとの売上額などチェックすべき項目にKPI(重要業績評価指標)を設定し、定期的にその達成状況をチェックすることが重要です。

そして、設定したKPIを実際にどれくらい達成できているのかを数字で具体的に示し、もしも未達だった場合は何が原因で、その解消のためにはどのような対策が有効かを考えていきます。このPDCAサイクルを素早く回していくことで、販売計画に何か見落としや計算違いがあった場合も早期に軌道修正し、より効果的に販売活動を進めていくことが可能です。

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【ケース別】売り上げ数値の算出方法

販売計画を立てたりPDCAサイクルを回したりするためには、商品・サービスの売り上げやその見込み額を算出することが必要です。どのような算出方法が最適かは、取扱状況やサービスの特性によってそれぞれ異なります。

アイテム数や取扱商品が少ない場合

アイテム数や取扱商品が少ない場合は、以下の計算式で売り上げ数値を算出するのがおすすめです。

  • 平均商品単価×年間販売数

平均商品単価や年間販売数は、顧客数や顧客が一度に購入する額などを考慮に入れて算出します。

アイテム数や取扱商品が多い場合

アイテム数や取扱商品が多い場合に推奨される計算式は以下の通りです。

  • 1日の来客数×客単価×1年間の営業日数

客単価は、1度の購買活動で顧客1人ひとりから得られる売上額です。取扱商品が増えてきたら、商品ごとの単価にも大きくバラつきが出てくるため、重視すべきは平均商品単価よりも客単価になってきます。来客数は、店舗ごとの特性や商品内容を考慮して算出します。

コンビニやスーパーなどの店舗販売の場合

コンビニやスーパーといった店舗販売の場合は、販売計画を立てる際に以下の計算式を用いて売り上げ予測をするのがおすすめです。

  • 一坪あたりの年間売り上げ×売場面積

このような計算式を使う必要があるのは、売場面積によって収容できる顧客数が異なり、それに伴って売り上げも大きく変わってくるからです。販売スペースをどの程度効果的に使えているか確認するためにも、この指標は重要です。

販売計画作成時のポイント

効果的な販売計画を作成するためにはポイントがあります。とりわけ「販売戦略・事業戦略を明確にする」「客観的な数値をベースにする」という2点を考慮し、販売計画を策定しましょう。

計画のもとになる販売戦略・事業戦略を明確にする

販売計画を立てる際には、もとになるビジネスモデルを明確にしなければなりません。いくら売り上げ数値を設定しても、誰に、何を、どのように提供するのか戦略が具体化されていない限り、その数値は無根拠なものです。逆に言えば、こうした要素が明確になればなるほど、そこから導き出される各種の数値も信憑性の高いものになります。

統計値など客観的な数値をベースにする

販売計画書は、社内外の誰もが納得できるような根拠があるものにしなくてはなりません。したがって、販売計画書を作成する際には、市場調査を実施したり、官公庁や調査会社の統計資料を参照したりして、販売数値の客観性を高めましょう。

まとめ

販売計画を策定することで、経営者は事業を合理的に進め、販売チームの業務を効率化できます。効果的な販売計画を策定するためには、計画の軸となる数値の信憑性を高めなければなりません。しかし、そのために現場の販売フォーキャストを地域や製品基軸で集計すると膨大な時間と手間が必要になります。
そこでおすすめしたいのが、「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service」(PBCS)の導入です。PBCSはOracle Cloud向けに構築された予算策定ソリューションです。PBCSを導入することで、販売計画の策定に必要なデータを一括管理し、粒度の細かいデータに基づいた販売計画を効率的に立てやすくなります。たとえば、日本メクトロン株式会社様は、PBCSを導入したことで販売計画の関連業務を効率化し、2,000時間相当もの業務削減効果を挙げました。販売計画を策定する際には、ぜひPBCBの導入をご検討ください。

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