製造業におけるサプライチェーン戦略
〜不確実な時代に生き残るために考えるべきこと〜

 2020.09.16 

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 2020年、新型コロナウイルス感染症の影響でいかなる組織も経験したことがないほどに経済が停滞しました。不確実性が常態化して先行きの見えない状況においては、あらゆる困難へ対応できる企業が勝ち残っていくことでしょう。特に製造業では、柔軟かつ機敏に動き、急激な変化に対して強い回復力を持ったサプライチェーンを実現することが重要です。

サプライチェーンとは?5つのポイントで理解する物流の話

サプライチェーンとは?5つのポイントで理解する物流の話

製造業・小売業・食品業などモノを"作る”、"売る”、あるいは"流通する”というビジネスに身を置いている方なら誰もが「サプライチェーン」という言葉を耳にするのではないかと思います。
しかしその意味をしっかりと理解している方はどれくらいいるでしょうか?
本ページでは、きちんと理解しておきたいサプライチェーンについて分かりやすく解説していくと同時に、サプライチェーンマネジメント(SCM)として最適なシステム環境について紹介していきたいと思います。

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不測の事態に対応できる回復力と機敏さ

 多くの企業は、顧客情報を精査したり需要予測を立てたりと、従来からさまざまな取り組みを実践してきたはずです。しかし、不測の事態に適応していくためには、できるだけ早く問題を発見して分析し、対策を講じることのできる新しい能力が必要です。ITは、そのための大きな助けとなります。

 ところが、早期に導入したERPやホストシステムなどを長年にわたって運用し続け、独自のカスタマイズを繰り返した結果、システムが硬直化して新しい技術を取り込めなくなっている例が少なくありません。このままでは、新しいIT技術や施策を積極的に試している競合企業との差はどんどん開いてしまいます。

 オラクルの統合クラウドソリューションは、ERPやCX、HCM、EPM、SCMなどの基幹業務アプリケーションをSaaS/マネージドサービスとして提供するものです。オラクルが得意とする統合データベースを核に、AI・機械学習・ブロックチェーンなどの先端技術によってデータを活用することもできます。

 またサブスクリプションサービスであるため、ハードウェアやデータセンター設備などインフラの保守を一任でき、かつ常に新しい技術・機能へと更新されます。レガシーなITのライフサイクルに囚われることなく、最新で安定的な状態が保たれるのです。定額料金で多様な業務アプリケーションを活用しつつ、主たるビジネスや革新に注力できるようになります。

 特にSCM(サプライチェーンマネジメント)においては、統合データベースを軸として機能するという特長が大きな意味を持ちます。複雑かつ連携が欠かせないサプライチェーンのビジネスプロセスを、データを基として包括的に管理できるためです。広範にわたるグローバルの経営・業務情報を一元管理・可視化し、業務の標準化や効率化にも寄与します。

 またオラクル統合クラウドソリューションは、220種類もの標準ビジネスプロセスを搭載しているため、既存の業務を標準化してスムーズにクラウドへの移行を果たせます。SCMの領域では、受注から請求・回収、仕入れ先選定から調達・支払い、需給計画から生産・原価管理、企画から商品化、メンテナンス計画から分析・改善、出荷・配送から決済といった各種プロセスを網羅しています。

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 製造企業は、自社だけでなく得意先や仕入れ先を含めて一貫したサプライチェーンを構築することが重要です。社内外の情報を常にモニタリングして、需要や計画が変更されたときにはその情報を上下へリアルタイムに伝達し、柔軟かつ迅速に対応できる仕組みを作り上げるのです。オラクル統合クラウドソリューションの1つである『Oracle Fusion Cloud SCM』は、そうした総合力によって、強い回復力と機敏さを持ったサプライチェーンを作るためのソリューションです。

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事業計画~実行を加速 、一元的なビジネスプランニング

 困難に強いサプライチェーンを構築して的確に運用していくためには、すばやく意志決定して計画を立案し、実行に移していく“ビジネスプランニング”の要素も欠かせません。オラクル統合クラウドソリューションには「Oracle 統合ビジネスプランニング(IPBX:Integrated Business Planning & Execution)」も包含されており、経営/事業計画、S&OP、オペレーションプランニング、実行という各プロセスを一元的に管理・支援するための機能が盛り込まれています。

 2020年以降、不確実性を前提として、複数の未来から最適な戦略・施策の立案とモニタリングを実施する必要があります。経営/事業計画のプロセスでは、「Oracle Strategic Modeling」を用いて、事業課題や市場・チャネル等の情報を分析します。さまざまなシナリオ/モデルを組み合わせて、複数のシミュレーションを瞬時に実行し、最適な戦略・施策の実行プランを策定できます。仮説検証(モニタリング)までサポートされており、想定外の場合は警告を受けて即座に分析・打ち手を立案できるようになっています。

 S&OPは、こうした事業計画とオペレーションを連携・同期するための重要な要素です。「Oracle S&OP」は、合意形成プロセスの構築を支援するソリューションとしてOliber WrightのIBP(ベストプラクティス)に基づいて開発されており、S&OPプロセスにおける説明責任とタイムリーな意志決定を促進します。

 オペレーションプランニングの領域では、「Oracle Supply Chain Planning」を活用します。複数拠点での生産/調達計画を支援する「Supply Planning」、需要を多角的に分析する「Demand Management」、仕入れ先との連携を強化する「Supply Chain Collaboration」などを連携し、需要の変動に対して柔軟かつ迅速にサプライチェーンを変化させられるようになるソリューションです。

 Oracle 統合ビジネスプランニングは製造現場の実行プロセスも幅広くサポートしており、工程管理や出荷管理、原価管理などの機能が搭載されています。ディスクリート型/プロセス型などのさまざまな生産工程、見込み/受注/受注組み立てといったさまざまな生産形態へ柔軟に対応し、多様な製品特性・ライフサイクルに応じた適切な管理を実現できます。

 近年は、デジタルトランスフォーメーションへの取り組みも活発で、さまざまな企業が新しいビジネスを確立しようと努力しています。その1つとして注目されているのがサブスクリプションモデルで、単純に製品を製造して販売するだけでなく、製品に付随するサポートや付加価値をサービスとして提供しようというものです。買い切り型のビジネスと異なり、製品とサービスを継続的に管理していく必要があります。「Oracle Subscription Management」は、完全なサブスクリプション・ライフサイクルをサポートしており、価格設定や営業・商談、請求・契約管理、顧客分析などに幅広く対応します。

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多種多様な企業活動をカバーして進化を続ける統合クラウドソリューション

 オラクル 統合クラウドソリューションは、管理会計や財務会計、計画や設計、調達、生産、物流、サービスなどのあらゆるデータが集約されています。基幹システムのデータベースとして統合されているからこそ、さまざまな情報を的確かつリアルタイムに可視化して、現状をすみやかに把握することができるのです。

 BI機能として標準で組み込まれている「Oracle Transactional Business Intelligence(OTBI)」は、直感的な操作で簡単にリアルタイムのデータをグラフィカルに表示することができます。対象となるデータを統合データベースから自由に取り出し、任意の方法で表現できます。基幹システムのデータを直接的に参照できるため、データウェアハウスのような煩雑な準備も不要です。

 OTBIで作成したグラフは、ダッシュボードに表示することも可能です。1日のはじめには全体状況を把握して、緊急性の高い内容から着手できるようになります。視覚的に情報を得て、必要に応じて詳細なデータへドリルダウンしていくこともできます。

 ダッシュボードは、一般従業員/マネージャー/エグゼクティブなどの業務・役割ごとに最適化され、シンプルな画面で自分の務めに集中できるようになります。不確実性の時代において、働き方改革の推進にも寄与するソリューションと言えるでしょう。

 不確実性の時代に強い回復力を身に付けるには、ビジネスの可視性を高める必要もあります。オラクル 統合クラウドソリューションには、IoTやAIの技術も盛り込まれており、さまざまなデータから多様な現場を可視化することができます。

 オラクル 統合クラウドソリューションは、すでに7,000社を超える組織が導入しており、NCR、General Electric、Western Digitalといったグローバル企業で活用されています。またオラクル自身も、グローバルなハードウェアメーカーの1社としてOracle Cloudを活用してノウハウを蓄積しています。またお客さまの声も積極的に吸収し、機能拡張の実に半数以上がユーザーの声から生まれています。オラクル 統合クラウドソリューションは、世界中の企業のノウハウを吸収し、今も進化を続けているのです。

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