エンドツーエンドの業務プロセス横断 CRMやERPなどの統合SaaSが提供する価値

 2022.03.22 

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企業内の各部門が分断されていると、企業にとって多くの弊害が生まれます。部門間にひずみが生じることもあり、企業の衰退を招く要因になるとも考えられています。
このような問題を解決するには、エンドツーエンドのビジネスプロセスを構築する必要があります。そこで、本記事ではサイロ化を防ぐ手立てとして有効な部門間連携を支援するERPシステムと、それが提供する価値について解説します。

エンドツーエンドの業務プロセス横断 CRMやERPなどの統合SaaSが提供する価値

業務プロセスにおけるエンドツーエンド

ビジネスプロセスにおけるエンドツーエンドの意味とその重要性について解説します。

エンドツーエンドとは

エンドツーエンド(End To End)には端から端までという意味があります。すなわち業務の始まりから終わりまでを指します。
そして、終点の後には評価というフィードバックがあり、それを元に新しいサービスが誕生するというように、エンドツーエンドのプロセスには1つのサイクルがあります。ビジネスプロセスのうち1つでも工程が欠けると、このサイクルが成立しません。
また、企業内の業務において、エンドツーエンドのプロセスは複数存在することも知っておかなければいけません。たとえば、製造業の場合であれば、「製品の受注、物流、製品の納品」のような一連の流れがあります。しかし、この工程だけでは在庫が尽きてしまうため、「在庫の確認、部品の発注、生産、在庫管理」といった工程も必要になります。
一方、新商品を開発する部門では、「顧客の需要調査、部品の調達、開発、市場投入」といった一連の流れもあります。このようにさまざまなエンドツーエンドのビジネスプロセスがあるため、企業は自社の業務構造を理解して、適切に範囲を決めなければならないのです。

エンドツーエンドのプロセス連携は企業の生き残りに関わる

ITシステムの発展とそれがもたらす消費者新品の行動や需要の急速な変化は、企業間競争に拍車をかけています。そのため、業界の最前線にいる企業は時代の波に乗り遅れないように、常にビジネスプロセスをアップデートし続ける必要があります。
一方、現状維持や変革を嫌う企業は、時代に取り残されていきます。特に各部門が分断されサイロ化した企業は、リアルタイム性が欠如するためフレキシブルな対応が困難です。そうなると「変化する需要に対応できない」「大量の受注を受けたが在庫がない」など、さまざまな問題が発生します。顧客の信頼を損ねることがあれば、競合他社に顧客が流れていくことは必然です。競争が激化する中で企業が生き残るには、時代に合わせてビジネスを改革していかなければなりません。

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業務プロセスやシステムが分断するデメリット

業務プロセスやシステムが各部門内で完結するなど、分断・孤立化した業務環境になると、どのようなデメリットが発生するのかを解説します。

無駄が生じる

前述したように、部門は違ってもビジネスプロセスは1つのフローになっています。たとえば、卸売業などで「受注、在庫確認、発注、納品」というフローがある場合、営業や管理部門が関係します。この際、受注の段階で「在庫の状況確認」や「納品時期の確認」が必要です。さらに在庫がなければ、「入荷がいつになるのか」「いつ生産されるのか」といった情報が必要になります。

この業務プロセスにおける部門間連携がとれておらず分断されている場合、当然、効率的かつタイムリーな納品はできません。成果である「納品」だけに焦点を当てた場合、多くの在庫を抱えることで問題は解決できるように見えますが、それには管理費用の発生、無駄な作業の増加、キャッシュフローの悪化など多くの問題が付随します。製品によっては、在庫管理中に劣化する場合もあるでしょう。

このように各部門の情報が分断していると、余計な無駄が発生したりトラブルの原因になったりするのです。こうした問題を防ぐには、エンドツーエンドでデータを連携して予測・確認のできる環境が求められます。

情報を集めるのに時間がかかる

部門間でデータを別々に保有していると、特定のデータを収集するのに時間を要してしまいます。特にデータソースが異なっている状態では、統合するのに大きなリソースが求められるケースもあるでしょう。
もし結合するデータが重複していた場合、どの情報が最新なのか確認しなければいけません。その際、ミスが発生する可能性もあります。さらに、部門間で使用しているシステムのサーバが異なっていれば、管理に余計な時間的・人的コストが発生してしまいます。
また、経営者の観点においても、データの分断には問題があります。経営において適時適切な意思決定を下すには、企業全体の情報がリアルタイムで正確に把握できていなければなりません。リアルタイム性がなく、古い情報が混ざった状態で判断を求められるような環境であれば、どんなに優れた経営者でも正しい意思決定や判断は下せないでしょう。

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OracleのFusion Applicationなら業務プロセスをシームレスに連携できる

エンドツーエンドのビジネスプロセスを実現するには、OracleのFusion Applicationがおすすめです。Fusion ApplicationはERP、EPM、SCM、CX、HCMなど幅広い領域の業務を包括しており、業務プロセスをシームレスに連携させ、脱サイロ化を実現できるクラウド型ソリューションです。
「人事、営業、経理、開発」など、さまざまな部門のデータを一元的に管理することで、多くのメリットが得られます。以下では、そのメリットについて詳しく解説します。

顧客へのサービスレベルが上がる

Fusion Applicationでは、顧客管理システム(CRM)の機能が充実しています。顧客情報は一元的に管理されており、さまざまなデータを統合することで売上を予測して販売計画の作成に寄与します。さらに営業の負荷を軽減するために、顧客情報のデータ入力やタスク管理がAIによって自動化されます。CRM情報の検索と更新時間も短縮できるため、営業は顧客へのアプローチに注力することが可能です。
また、カスタマーサービスでは、B2CとB2B向けの機能を提供しています。一般消費者向けの機能では、機械学習を用いることで反復的なタスクを素早く終え、顧客に対するサービスレベルの向上を図ります。一方、B2B向けの機能では、「オペレーター、ナレッジマネジメント、営業支援・実績管理」と多くの機能とデータを統合して、営業とカスタマーチームの連携強化ができます

生産性と収益力が向上

SCM機能やマーケティング機能は、企業の生産性と収益力の向上に役立ちます。SCMでは、エンドツーエンドのビジネスプロセスと、自動化やAI機能などで効率性の高いサプライチェーン計画の立案を可能にします。「在庫管理、製造、メンテナンス、注文管理、調達」など一連のフローのデータをまとめて管理して、無駄のない管理と品質の高い製造を実現します。
また、マーケティング部門では、キャンペーンの計画・実行の簡素化やマーケティング活動の自動化が可能です。さらに顧客に対してのアプローチを効率的かつ的確に行うことで、新しい顧客を増やして収益率のアップを目指せます。

各業務プロセスにおいて、Fusion Applicationが必要なデータをリアルタイムで収集・分析することで企業戦略に合致し、適切な事業計画に沿った状況判断が可能になります。これにより、各プロセスの効率が大きく改善されます。

内部統制が強化

部門間のデータが別々に管理されていると、不正検知が難しかったり、対応が遅れたりするリスクがあります。内部統制を強化するためにも、リスクのある箇所に対して的確に管理しなくてはいけません。
Fusion Applicationでは、アプリケーションを利用しているユーザーに職位に応じた適切な権限の付与が行えます。こうすることでデータアクセスを管理し、不用意に重要な情報にアクセスすることを遮断できます。
また、財務管理システムでは、企業内外の不正を監視するために内部統制ツールと監視ツールが利用可能です。不審な行動があった場合はすぐに対処できるため、財務トラブルから企業を保全します。

まとめ

エンドツーエンドのビジネスプロセスを構築するには、部門間を横断するようなシステムを利用しなければなりません。そのためには、Oracle Fusion Applicationのような、各部門が求めるシステムを全て包括するソリューションの利用がおすすめです。

Oracle Fusion Applicationは、ERP、EPM、SCM、HSMなど複数の管理システムを包括したパッケージとなっており、エンドツーエンドの業務を支援します。「顧客サービス、生産性、内部統制」の向上も期待できるため、DX推進にも役立ちます。分断された業務環境や脱サイロ化を目指す企業は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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