請求書の発行日と発行のタイミングについての方針

 2019.12.13 

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ビジネスを推進する上で欠かせない文書、それが請求書です。これは、売掛債権に対し、正しい代金や振込先などを記載した上で、期日通りの支払いを要求するための文書です。もちろん、請求書を発行しなければ代金は支払われないかといえば、そうではありません。しかし、日本国内でビジネスを遂行するには必須とも言える文書であり、取引をスムーズに遂行するために欠かせないことも確かです。

本稿では、請求書の発行日と、発行のタイミングについてご紹介します。この基本を押さえているかどかで、取引先からの印象も代わりますのでぜひご一読ください。

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請求書はいつ発行するものなのか?

「請求書の発行日は、請求書を作成した日」だと認識している方も多いのではないでしょうか?しかし実際は違います。請求書の作成と発行は意味が違いますので、発行日を作成日として記入してしまうのは問題がることも事実です。

「発行」とは、図書・新聞・雑誌などを印刷して世に出すことです。これを請求書に置き換えて考えると、取引先に提出する寸前に印刷することや、PDFファイルとして出力することを意味します。一方、「作成」とは、書類・計画・文書を作ることを意味します。つまり、請求書を作成したからといって、発行したとは限らないというわけです。

多くの場合、請求書の作成は支払期日よりも前に行われ、発行日の欄を作成日で記入しているケースも見受けられます。あるいは発行日の記入欄を設けていないケースもあるでしょう。しかし、請求書の発行日は取引先が入金処理をするにあたって重要な情報になることもあるため、適切に記入することが大切です。

そして請求書発行日は、取引先の支払い期日に合わせるのが一般的です。締め日によっては、会計の計上月が変化する場合もあります。その点を取引先に確認した上で、発行日を定めるのが問題の起きない良いやり方です。

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請求書を発行するタイミング

では、請求書を発行するタイミングはいつがベストなのでしょうか?請求書とは、商品及びサービスの提供に対し、その対価を支払ってもらうために発生した売掛債権を行使するための文書です。従って、商品・サービスを受注したタイミングや納品のタイミングとなります。提供よりも前に請求書を発行することは原則としてあり得ません。

一般的な請求書発行のタイミングは、納品と同時か納品後に行われます。ただし、どういった取引かによって発行するタイミングが異なります。大まかに分類すると、「都度方式」と「掛売方式」があります。

都度方式

取引発生後、商品やサービスを提供した直後に請求書を作成します。取引の都度請求書を作成するため、会社の資金繰りが行いやすいのがメリットです。ただし、請求業務が増えるので効率性が下がる傾向にあります。

掛売方式

1ヵ月のうちに何度か取引が発生する場合、毎月定常的な取引がある場合は請求を一括でまとめることが多いです。請求書発行などの業務を1度にまとめられるので効率性はアップします。ただし、取引先との関係・信頼や、会社の資金繰りを考慮しながら行うことが大切です。

都度方式の場合、商品・サービスの提供直後に請求書を発行し、掛売方式の場合は取引の締め日から支払期日までの間に請求書を発行します(基本は支払期日の月初)。ただし、会社の規定や取引先とのパートナーシップによって、請求書発行のタイミングなどは異なります。自社の請求書発行ルールを確認し、まだ策定されていない場合はルールを作りましょう。

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知っておきたい請求書に関する基礎知識

請求書は何のためにあるのか?何を記入すればいいのか?など、ここでは必ず知っておきたい請求書の基礎知識をご紹介します。

請求書作成の目的

請求書の作成目的は、将来的に支払われる予定の売掛債権に対し、期日通りに正しい金額が入金されることを要求すること、です。請求書を作成・発行しても、取引先からの入金がなければ意味はありません。きちんと支払ってもらうためにも、以下の点に注意しましょう。

  1. 入金日を明確に
  2. 取引先担当者を明確に
  3. ただし請求項目の記入
  4. 正しいタイミングで発行・送付
  5. 入金先の口座番号を記入

請求書発行のルール

請求書を発行するのに特別な法律はありません。基本的に社内ルールに従うことになります。しかしながら、取引先がどういった請求書フォーマットを希望するかや、原本での送付が必要かなど、取引先が持っているルールに合わせる必要がある場合も少なくありません。

請求書作成のポイント

以下に、請求書を作成するにあたり注意すべきポイントをまとめます。

1.角印は押印されているか?

角印は請求書や領収書など、会社が発行する正式文書であえることを表すための印です。角印があるか否かで請求書に対する印象が違います。日本企業は古くから請求書に対して角印を押印しているので、きちんと押印している方が正式な文書という印象を持ってもらうことができます。しかし、この角印は法的義務はありませんので先進的な企業では不要なケースが最近増えています。

2.請求書在中と記入されているか?

請求書を入れた封筒には必ず、請求書在中と記入しましょう。一目で封筒の中身がわかるので、他の書類に埋もれて開封されないなどのトラブルを防ぐことができます。

3.消費税の端数はどうなっているか?

消費税は取引金額によって端数が出ることがあります。この端数について、小数点以下を切り捨てるのか切り上げるのか、あるいは四捨五入するのかなどのルールを明確にしておきましょう。一貫性のない方式では信用を損なう可能性があります。

請求書の記入事項

請求書を作成する際は、以下の記入事項を参考にしてください。

  1. 社名、部署、担当者名などの宛先
  2. データ管理上に必要な請求番号
  3. 請求書発行日(前述した内容に従う)
  4. 請求書のタイトル(「令和元年5月分ご請求書」など)
  5. 未収金の繰越の有無
  6. 支払合計金額
  7. 商品名と数量
  8. 支払小計金額
  9. 消費税額
  10. 振込先口座情報
  11. 振込手数料と手数料の処理について
  12. 支払期限

封筒の宛名書き

会社宛てとして請求書を送付する場合、社名の下に「御中」と記入します。担当部署宛ての場合も部署名の下に「御中」と記入しましょう。役職や肩書のある相手の場合、社名と部署名を書き、次の行に役職と氏名を順に書きます。担当者宛ての場合、社名と部署名を書いたら次の行に氏名を書きましょう。

作成ミスがあったら

作成した請求書に記入漏れやミスがあった場合、相手先にお詫びの一報を入れた後に請求書を発行します。お詫び条を添え、送付するのが通常であり、再発行である旨を請求書に記入しましょう。

請求書は正しく発行しましょう

いかがでしょうか?請求書を正しく発行することは、取引先との信頼関係を築く上でとても大切です。常識から外れない範囲ならば信頼を損ねるようなことはありませんが、明確なルールを定めた上で請求書を作成しましょう。

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