インターネット環境とPCさえあれば導入できるクラウド在庫管理。実はこういったクラウドサービスは中小企業にこそ導入して欲しいツールの一つです。
オンプレミス環境ですと色々とコストがかかったり運用業務が発生したりと負担が大きい部分があるので、中小企業では運用が難しいケースが少なくありません。
そこで今回は、クラウド在庫管理が持つ5つのメリットについて紹介していきたいと思います。
導入コストを最小限に抑えることができる
オンプレミス環境で在庫管理システムを構築するとなると、サーバ調達からパッケージのインストールなど、導入するだけでも多くの業務とコストが発生します。サーバもパッケージも非常に高価な製品ですので、導入だけで数百万円かかることも珍しくありません。
一方、クラウド在庫管理では製品にもよりますが、ほとんどが無料~数万円の初期費用で導入できます。加えてインターネット環境とPCがあれば問題ないので取り立てて他のハードウェアを揃える必要はありません。既に社内に整っている環境をフル活用することができます。
[RELATED_POSTS]ランニングコストが削減できるケースも
クラウド在庫管理のビジネスモデルや月額利用料を得ることで運営していきます。つまり、初期費用はかからない分ランニングコストが発生するということです。ランニングコストが発生するという観点からクラウド在庫管理の導入を避ける企業も多いでしょうが、実際はオンプレミス環境よりもコスト削減できるケースがいくつかあります。
まずオンプレミス環境では導入コストさえクリアすればランニングコストが発生しないと考えられがちですが、実際は“人件費”というランニングコストがしっかりと発生しています。
サーバ管理、バージョンアップ対応、バックアップ、セキュリティ対策などなど、運用業務が多い分クラウド在庫管理よりも人件費が余計にかかっているのです。しかも、こうしたシステム運用は情報システムが本来業務と兼任して行っていることが多いため、労働生産性がクラウド在庫管理よりも低くなると捉えることができます。(クラウド在庫管理ならシステム運用はベンダーが一任している)
こうした観点から考えるとオンプレミス環境でランニングコストが発生しているので、必ずしもクラウド在庫管理よりもコスト的にお得にはならないのです。むしろトータル的なコストと労働生産性で言えばクラウド在庫管理に優位性があると考えていいでしょう。
表面上のコストだけでなく人件費など総合的なコストを計算した上で比較することが大切です。
離れた倉庫とのシステム共有も簡単にできる
在庫管理の規模が大きくなるとオフィスから距離のある倉庫をレンタルしたり、社内にあっても微妙な距離に在庫管理場所を設置することが多くなると思います。こうしたときに問題になるのがシステムの共有です。
オフィスから離れたところに倉庫があると社内システムとの共有が難しくなるため、2重3重のデータ入力が発生します。また、社内の在庫管理場所があったとしてもいちいちデスクに戻ってデータ入力作業を行うといった手間が発生するでしょう。
こうした重複業務や手間は労働生産性を低下させるだけでなく、データ入力のミスが起きやすくなり適切な管理ができなくなってしまいます。
そこで、クラウド在庫管理があるとどうでしょう?様々なデバイスでシステムへアクセスできるという特徴があるので、タブレットなどを導入すれば倉庫や在庫管理場所から直接システムへデータ入力が可能で、かつ簡単に共有出来ます。
インターネット環境さえ整備してしまえば、場所を選ばずシステムの共有を行えてしまうのです。
最近では在庫管理現場にタブレットやスマートフォンといったモバイルデバイスを導入しているケースが多く、業務を簡素化できる点から作業者に教育にも一役かっているようです。
システム周りがスッキリしているので移転も簡単
企業規模が成長するとオフィス移転は避けて通ることができない問題です。そしてオンプレミス環境で在庫管理システムを運用しているところの移転は本当に大変な業務になります。
サーバの移転自体大変な上に移転先にてネットワークの整備など多くの業務があるので、移転後の業務開始も遅れがちです。
対してクラウド在庫管理ならインターネット環境の移転とPCの持ち運びだけで済み、早い段階で業務を再開させることができます。
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セキュリティ対策、BCP(事業継続計画)対策になる
セキュリティに不安を持たれがちなクラウド在庫管理ですが、実は多くの中小企業でセキュリティ対策に繋がると言われています。というのも中小企業のセキュリティ対策は日々進化するサイバー攻撃に対し対策が追い付いていないという現状があります。
近年中小企業をターゲットとしてサイバー攻撃が増加しているので、多くの企業で早急な対策が求められているのです。
しかし人的リソースやコストの観点から本格的なセキュリティ対策を取るのは難しく、多くの中小企業がサイバー攻撃の被害に遭っています。
クラウド在庫管理ではベンダーがセキュリティ対策を講じているので、ユーザーが特別に対策を取る必要はありません。強いて言えばアカウントIDやパスワードの管理などセキュリティ意識を高めるくらいで、システム的なセキュリティ対策は必要ないのです。
つまり、導入するだけでセキュリティ対策が取れます。
さらに日本では地震などの災害が多いためBCP対策も視野に入れなくてはなりません。クラウド在庫管理なら製品によってはデータを安全なデータセンターで保管していることも多いので、自然とBCP対策になります。
これらのメリットをクラウドERPで企業システム全体に
クラウド在庫管理を導入するメリットは他のシステムに関しても同じことが言えます。つまり、企業システム全体をクラウドサービスとして導入することができれば全体的なコストダウンや労働生産性の向上につながるのです。
そしてこうした環境を整えることができるのがクラウドERPソリューションです。在庫管理はもちろん会計管理や販売管理、顧客管理など企業システム全体をクラウドサービスとして包括的に導入することができます。
加えて一つのソリューションで企業システム全体を構築できるので、各システムでしっかりとした連携性があります。ダッシュボードでデータを可視化したり、システム間の重複作業をカットすることができ、クラウド在庫管理単体よりも多くのメリットを享受できるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?クラウド在庫管理のメリットをまとめてみると、中小企業こそ導入すべきサービスであることがわかります。もちろんデメリットもありますが対策を取れば問題ないケースが多いので、まずは自社環境を確認しつつ検討していくことをおすすめします。
最近では大手企業もクラウドサービスを採用しているところが増えているので、今後もクラウド在庫管理のニーズは高まっていくでしょう。
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