海外拠点との情報共有を実現するため“2層ERP”が注目され、多方面で“クラウド型ERP”のニーズが増加しています。
あるいは、ERP導入により統合的なシステム環境を構築する場合も、多くの企業にとってクラウド型ERPが有用な選択肢となっているようです。
そこで、こうしたニーズの増加に合わせ、今回は人気の海外製品を比較していきたいと思います。
世界No.1のクラウド型ERPとして提供されているNetSuite(ネットスイート)を中心に、全5製品を紹介していきます。
また、G2 Crowd※1によるユーザー評価も同時に紹介していきますので、今後の導入検討にぜひご活用ください。
※1:G2 Crowdとは各種ソフトウェアベンダーの比較情報を掲載しているWebサイトであり、ユーザー視点から見た評価を確認できることから導入検討の際の製品比較に用いられている。
人気の海外5製品ランキング
NetSuite(ネットスイート)
1997年から20年に渡ってクラウド型ERPを提供し続けており、現在では世界3万社以上、100ヵ国以上の導入実績を誇るNo.1ベンダーです。
ERP黎明期にはパッケージ製品を提供するSAPやOracleが市場を独占していましたが、クラウド型ERPのニーズが高まると共に、徐々に頭角を現しました。
NetSuiteの特徴は“SuiteCloud開発”という開発プラットフォームを提供することで、クラウド型ERPとしてウィークポイントを完全にカバーしているところです。
オンプレミス型ERPと比べてカスタマイズ性に乏しいクラウドERPは、既存業務にフィットさせるのが難しいという課題があります。
この課題により業務を上手くフィットさせることができず、ERP本来の導入効果を失って失敗してしまうケースも少なくないのです。
対してNetSuiteではユーザーが自由にアプリケーション、フォーム、フィールド、レコード等を開発・カスタマイズすることができます。
つまりクラウド型ERPでありながら、柔軟性の高い環境を構築することができるのです。
また、カスタマイズによりバージョンロックされる心配もないので、業界業種に関わらずユーザーはERPとして快適な統合システム環境を得ることができます。
業務ごとにテンプレートの提供も行っているのでカスタマイズレスで業務にフィットさせることも可能です。
G2Crowdにおけるユーザーの評価
- 製品の構成が非常にシンプルで、ワークフローなど重要な機能も簡単に利用できる
- カスタマイズ機能により独自のニーズを満たすことができる
無料Eブック:NetSuiteとは?成長企業のためのクラウドERP
SAP Business ByDesign
大手ERPベンダーとして知られるSAPが提供するクラウド型ERPであり、中堅企業やグループ会社を主なターゲットとして展開しています。
つまり、既存環境としてSAP ERPを導入している企業において、事業別でERPを導入したい場合は関連子会社との情報共有を図りたい時などに多く採用されている製品です。
2013年11月から日本語版の提供も行っており、1ユーザー当たり月額150ドル~導入できます。
G2Crowdにおけるユーザーの評価
- 比較的安価に、組織データを横断するシステム構築が可能
- 導入においてインフラ構築のコストを時間を削減できる
Oracle ERP Cloud
こちらも大手ERPベンダーとして知られるOracleが提供するクラウド型ERPです。
もともとデータベースシステムやクラウドコンピューティングを開発・提供しているOracleが持つバリューは、高い情報システムセキュリティ性でしょう。
クラウド型ERPを利用する上でセキュリティを重視する企業も少なくないので、そうした企業を中心に選択されています。
ただし情報システムセキュリティ性の確保というのは、すべてのクラウド型ERPベンダーにとってトッププライオリティであり、それぞれ堅牢なセキュリティを維持しているという現状があります。
G2Crowdにおけるユーザーの評価
- 安定性が高く一システムとして安心して利用できる
- インターフェースはユーザフレンドリーでない場合がある
Microsoft Dynamics AX
Microsoftが提供するクラウド型ERPが持つ最大の強みは、Office製品に似たインターフェースを提供しているという点です。
多くのビジネスマンがExcelといったMicrosoft Officeを使い慣れているので、企業によってはスムーズに現場に馴染ませることができます。
中小企業向けにMicrosoft Dynamics NAVという製品も提供しています。
G2Crowdにおけるユーザーの評価
- Microsoft製品なのでインターフェースが使いやすい
- Office365との統合で快適なシステム環境を構築できます
Workday
2015年から国内でも本格的に提供開始され、徐々にシェアを伸ばしています。
海外では大企業向けのクラウド型ERPとして、人事管理や財務管理を中心としたERP環境を提供し、ヒューレッドパッカードやモルガンスタンレーといったグローバル企業に多く導入されています。
国内ではTOYOTAやSONYといった企業への導入実績があり、やはり大企業向けの製品だと言えるでしょう。
G2Crowdにおけるユーザーの評価
- エンドユーザーと人事の連携が容易になるため快適な労働環境を構築できる
- 人事情報を一つの場所に集約することで組織力が高まる
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最適なクラウドERP製品を選ぶためには?
ここまでクラウド型ERPの人気海外5製品を紹介しましたが、最終的に気になるのは「自社にとって最適な製品とは?」というところではないかと思います。
恐らく国内製品以上に比較が難しく、多くの導入企業が頭を悩ませているのではないでしょうか?
ここで重要になるのが、まずは自社ニーズを明確にし、導入すべきクラウド型ERPの全体像を明確にすることです。
例えば同じ海外製品でも、海外拠点との情報共有を実現したいのか、あるいは2層ERPを優先したいのかで求める製品は異なります。
さらに海外企業の日本支社や、将来的なグローバル展開を視野に入れた企業などクラウド型ERPに対するニーズは多種多様です。
“クラウド型ERPを導入することで何を実現したいのか?”、“どう実現したいのか?”という部分を考慮しつつ、検討を行っていく必要があります。
また、海外製品を導入するということは“パートナーと共に導入する”ということでもあるので、クラウド型ERPのパートナー選びも慎重に行う必要があるでしょう。
パートナー選びに関しては以下の記事を合わせてご参照ください。
参考)「成功を左右する!クラウドERPパートナー選定の5ポイント
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NetSuiteはクラウド型ERPの有効的な選択肢
いかがでしょうか?今回はクラウド型ERPにおける、人気海外製品を5つ紹介しました。いずれも日本版に対応した製品ですので、海外製品を導入するという場合はこれらの製品検討から始める企業が多いかと思います。
その中でも世界No.1クラウド型ERPであるNetSuiteは、すべての企業にとって有効的な選択肢となるでしょう。
柔軟性の高い開発プラットフォームに加え、SAPやOracleといったコアERPとの連携も可能であり、2層ERPの実現も容易となっています。
あらゆる業界業種に対応可能ですので、複数事業を展開している企業でも柔軟にフィットできるでしょう。
“クラウド型ERPの検討で困ってる”、“NetSuiteについてもっと詳しく知りたい”という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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