思考整理、現状課題把握、業務効率化などフレームワークを活用することでもたらされるメリットは多く、販売戦略においても大いに活用できます。しかしフレームワーク自体の数が多く、結局何を活用すればいいのか分からなくなってしまうときもあるでしょう。
そこで今回は、販売戦略を立てる上で必要なフレームワークについて紹介していきたいと思います。
ペルソナ分析:ユーザー視点に立ち質の高いサービスを提供する
ペルソナ分析は販売戦略において基本中の基本とも言えるフレームワークですが、それ故に重要性も非常に大きいものです。
まずは販売戦略の目的を明確にした上でターゲットを絞ります。通常ならば性別や年代など属性的データのみで絞っていくのが一般的ですが、ペルソナではさらに詳細まで設定していくのです。
例えば1日のインターネット閲覧時間や頻繁にアクセスする時間帯、休日の過ごし方や趣味趣向など。もちろん、性別や年代、職業や家族構成などの細かい属性的データも設定していきます。つまりはターゲットとするユーザー像を架空に作り上げると言っても過言ではないでしょう。
事実ペルソナでは特徴などに加え氏名や顔写真などを設定するこも多く、実在するユーザーのように捉えることでユーザー視点に立った高品質なサービスを提供していきます。
カスタマージャーニーマップ:ユーザーとのタッチポイントを把握する
ユーザーエクスペリエンス(顧客体験)が重要視されている現代マーケティングにおいて、商品やサービスを利用した上での体験だけでなく、認知から購買に至るまでの体験を設計することも非常に重要なポイントです。
つまりはユーザーとの適切なタッチポイントを理解し、都度最適なタイミングで情報提供をサービス提供を行っていきます。
そこで重要になるのがカスタマージャーニーマップです。
ユーザーが商品やサービスを認知してから購買に至るまでの行動をマッピング化することで、ユーザーとのタッチポイントを正確に把握することができます。質の高いユーザーエクスペリエンスを提供できれば顧客満足度を向上させ、リピーター率の増加にもつながります。
PEST分析:経済情勢から将来的なビジネスチャンスをリスクを見出す
PESTとは「Politics(政治)」「Economy(経済)」「Society(社会)」「Technology(技術)」の4つのワードから成るフレームワークであり、主に経済情勢を把握することで販売戦略を打ち立てていきます。
「Politics(政治)」では政権交代や法改正などが与える影響を。「Economy(経済)」では景気動向やGDPの増減が与える影響を。「Society(社会)」では文化や教育の変遷が与える影響を。そして「Technology(技術)」では新技術などが与える影響を整理していきます。
この4つの軸で商品やサービスの市場動向を予測することで、将来的なビジネスチャンスやリスクが見え、先を見据えた販売戦略を打ち出すことができるのです。
SWOT分析:現状課題を把握し有効的な販売戦略を考える
販売戦略を立てる上で現状課題を把握することは非常に重要です。そこで有効的なフレームワークがSWOT分析です。
SWOT分析とはSWOT分析とは「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4つのワードから成り、それぞれを整理することで現状課題が見えてきます。
「Strength(強み)」では他社にはない独自の差別化できるポイントを。「Weakness(弱み)」は逆に自社にはなく他社にあるポイントを。「Opportunity(機会)」では将来的なビジネスチャンスを。「Threat(脅威)」では将来的なリスクを整理していきます。
最後の2つに関してはPEST分析を行うことで見えてくるものでもあるので、フレームワークを組み合わせることが大切ですね。
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TOWS分析:販売戦略を精査し実現可能なものを選択する
TOWS分析とはSWOT分析をもとにしたマトリクスを作成し、現状課題を把握しつつ具体的な販売戦略を打ち立てていくためのフレームワークです。
しかし最も重要なのは販売戦略自体を精査すること。
現実的に実現可能か?販売戦略として有効的か?コストはどれくらいかかるか?リターンはどれくらい望めるか?取り組みとしての優先度は?など、細かく精査していくことでより効果の高い販売戦略を優先的に実行していきます。
MESE:販売戦略において欠けている要素はないかを確認する
MESEとは「Mutually Exclusive Collectively Exhaustive」の略であり、日本語では「重複なく、漏れなく」という意味があります。販売戦略を打ち立てる上で重要なのは、欠けている要素がないか確認しつつ戦略案を出していくことです。
例えばペルソナとして設定したユーザーの職業項目に重複があった場合、販売戦略自体ア重複してしまう可能性があります。また、ユーザーの年齢(例:20代前半と30代前半を代表するペルソナがなかった)などに漏れがあった場合、全ターゲットに向けた販売戦略が立てられなくなってしまいます。
こうした重複や漏れを無くすことで、よりまんべんなく、より効果の高い販売戦略を打ち出していくことができるのです。
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4C分析:ユーザー視点ではんばい販売戦略における課題を洗い出す
4C分析とは「Customer Value(ユーザーから見た価値)」「Customer Cost(ユーザーが支払うコスト)」「Communication(ユーザーとの対話)」「Convenience(商品やサービスの利便性)」の4つのワードから成るフレームワークであり、つまるところとにかくユーザー視点に立って商品やサービスについて考えた上で、販売戦略における課題を洗い出します。
「Customer Value(ユーザーから見た価値)」では商品やサービスが持つメリットではなくユーザーが得るベネフィットを。「Customer Cost(ユーザーが支払うコスト)」ではユーザーから見たコストの妥当性を。「Communication(ユーザーとの対話)」では最適な販売チャネルを。そして「Convenience(商品やサービスの利便性)」では商品やサービスの付加価値を整理します。
また、ユーザー視点から見るだけでなく、提供側の視点で見た「Value(価値)」「Cost(コスト)」「Communication(対話)」「Convenience(利便性)」にいて整理することで、ユーザーとの"ギャップ”を表面化することができ、より具体的な課題が見えてくるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?今回は数あるフレームワークの中から販売戦略に最適なものを紹介しました。
これら7つフレームワークを有効に活用し、「NetSuite(ネットスイート)」をはじめとしたERPソリューションでリアルタイムに情報を分析することで、販売戦略を打ち出していくことが可能です。ERPソリューションを導入される際には、ぜひNetSuiteをご検討されてはいかがでしょうか。
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- データ分析/BI