業務効率化事例から探る業務効率化を成功させるポイント

 2019.12.16 

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経営者、従業員、顧客、どの視点から見ても業務効率化を実施することはメリットばかりです。もちろん「施策に成功すれば」の話ではあります。

皆さんの会社でも業務効率化に取り組んでいるところは多いかと思います。しかし、上層部から「毎月業務改善案を1人1案出すように」などの強制的な業務効率化によって、その効果があまりプラスに働いていない企業も多いようです。

本稿では、業務効率化事例から見える、業務効率化を成功させるためのポイントについてご紹介します。基礎的な内容にはなりますが、業務効率化へ初めて取り組む方や施策があまり上手くいっていないと感じる方は、ぜひ参考にしてください。

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業務効率化の基本ポイント

まずは、業務効率化を実施する上で欠かせない3つのポイントをご紹介します。それが①目的、②可視化、③継続です。

①目的

なぜ業務効率化が必要なのか?このことを明確にしないまま施策を実行するケースは、案外多いものです。要するに目的が無いまま業務効率化に取り組み、最終的にどこに着地したいのか、どのように業務効率化へ取り組めばよいのかが分からなくなってしまいます。業務効率化に目的の明確化は必ず必要です。

②可視化

可視化とは、日常では気づきにくいものをハッキリと目に見えるようにすることです。たとえば業務効率化を実施する上での経営課題、既存業務プロセス、施策を実施した結果など、業務効率化にはあらゆる可視化が求められます。可視化した情報をもとに施策を実施していくことが大切です。

③継続

3つ目のポイントは業務効率化を継続して実施することです。業務効率化が1度の施策で成功することは稀なケースです。業務効率化に成功している企業のほとんどが、継続的な施策実施によって成功しています。たとえ施策が成功しても、継続的に業務効率化を実施することでより高い効果を得ることができます。

以上のポイントを念頭に置いた上で、事項よりご紹介する業務効率化事例を見ていきましょう。

業務効率化事例

事例1. 株式会社えがお

健康食品およびサプリメントの通信販売を手掛ける株式会社えがお。販売事業が好調に成長している裏では、長時間労働や有給休暇の取りづらさといった問題がありました。同社が業務効率化目的で社内調査を行ったところ、これまでは顧客の要望が突発的な業務を促進させると考えられていましたが、実は上司と従業員のコミュニケーション不足からくる準備不足などが起因であることが判明しました。

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それから「この作業は残業してまでやるべき事なのか?」を適宜上司と一緒に確認していく体制を強化し、トライアルチームの残業時間を55%削減するのに成功しています。さらに、業務可視化によってこれまでルーティン化した業務や属人した業務を洗い出し、不在のメンバーがいても仕事が実行できるよう環境を改善したことで、有給休暇の取得率が大幅にアップしています。

事例2. 大塚倉庫株式会社

大塚製薬の商品管理等を実施している大塚倉庫株式会社は、業務効率化のカギは配送を担当するトラックドライバーにあると考えました。大塚倉庫にとってドライバーは社員ではありませんが、長時間労働が常態化し、ドライバー不足に陥れば物流業界全体が停滞すると考え、ドライバーからの業務効率化を目指します。

具体的な施策としては「独自のスマートフォンアプリを開発し、待ち時間が発生していた荷積みや荷下ろしの負担を軽減する」「スマートフォンで納品手続きが可能なe-伝票を開発し、納品伝票や受領印などを電子化させる」というものです。

各種手続きを電子化することで、ドライバーのトラック滞在時間を55~70%削減することに成功しています。

事例3. 株式会社ワヴデザイン

Webデザインを中心に事業展開する株式会社ワヴデザインは、2012年から「11カ月働いて1ヵ月休む試み」をスタートしています。より良いWebデザインを手掛けるために、私生活でのインプットを重視するという目的です。

同社では「働き方から、デザインする」という文化があり、それを体現させた業務効率化施策だと言えるでしょう。経営者自らが実施しており、単にユニークな制度として終わらせない努力が伺えます。

事例4. 株式会社ZOZO

ZOZO TOWNを運営する株式会社ZOZOでは、労働時間短縮を目指して「9:00~15:00までの時間帯の6時間を体験の目安」としています。時間単位で労働を評価するのではなく、生産性を基準にすることでより効率性を重視した働き方を実現できます。

幕張オフィスの近くで働く従業員への手当、ペットや同居人など従業員が家族と認識する人や動物のサポート。1日最大2時間の時短利用可能な家族時短などユニークな福利厚生も有名です。

事例5. サイボウズ株式会社

クラウド型グループウェア事業を手掛けるサイボウズ株式会社では、「100人いたら100通りの働き方」という考えのもとに、従業員のワークライフバランスを考慮した勤務体系を用意しています。2005年に離職率が25%に達し、さまざまな意見を取り入れて生まれた制度ばかりです。その結果、離職率は4%以下に低下し、人材採用と教育にかけるコストを抑制しています。

テレワークは育児休暇をはじめ、選択型の人事制度として育児や介護に合わせた柔軟な働き方が選択できます。

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事例6. UQコミュニケーションズ株式会社

格安SIM事業を展開するUQコミュニケーションズ株式会社は、2014年に働き方改革へ向けての施策をスタートしています。当時はUQモバイルを新規事業として立ち上げ検討を始めたばかりで、事業拡大と働き方改革は相いれないものと、経営層からは反対されていました。

ただし、人事部が他社の事例等を参照しながら議論を重ねたことで、最終的には忙しい時だから働き方改革は後回しという考え方から、忙しいからこそ仕事を見直すべきだという考え方へ転換し、取り掛かりました。

具体的には「業務を洗い出し、作成した基準に満たない業務を廃止、新規事業の準備や立案の時間に充てる」「朝方勤務の推奨。朝の勤務を残業としてカウントし、20時以降の残業を原則廃止とする」「会議を簡略化して30分以内に納める」などの施策を展開しています。

これを営業など特定の部署内のチームにトライアルとして実施し徐々にその範囲を広げることで業務効率化に成功しています。結果は、新規事業立ち上げで繁忙期になるところを、平均1割残業時間を削減しています。

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業務効率化にツールを!

いかがでしょうか?業務効率化事例の中にはユニークなものもありますし、一般的案施策で実施したものもあります。大切なのは、前述のポイントをしっかりと抑えた上で改善に取り組むことです。その際は、ERP(Enterprise Resource Planning) の利用を検討してみましょう。

たとえばERP(Enterprise Resource Planning)は、部門ごとに分断的に運用されている基幹系システムを、あらかじめ統合したパッケージソフトウェアです。ERPを導入することで、基幹系システムを1つのデータベースで管理でき、データ連携や業務プロセス連携等が簡単に行えます。そのため人手をかいしていたようなやりとりがシステム上で連携できたり、業務を見える化できることで全社的な業務効率化と生産性向上を実現するツールです。

自社にとって適切な方法やツールを使って、業務効率化を実現させましょう!

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