企業として利益を上げていくためには様々な施策がありますが、まず足元から見るとすれば、原価管理を徹底することが利益率を上げるための秘訣だと言えます。原価は常に変動してるものなので、これを管理し、常に適正原価を把握することができれば、利益の変動を抑えることも可能です。
しかし、そうした原価管理を人手によって行うのは非常に手間と時間、そして労力がかかるため、現実的ではありません。ここはやはり、原価管理ソフトを導入し、管理業務を効率化するのが賢明でしょう。
しかし、原価管理ソフトも多様な製品が登場しているので、一体何を導入すればいいのかと、悩む企業も多いでしょう。そこで今回は、おすすめ原価管理ソフト9製品を、一挙に紹介していきたいと思います。
各製品の特長をそれぞれ説明していくので、原価管理ソフト導入時の参考にしてみてください。
おすすめ原価管理ソフト9選
アイキューブ
建設業における原価管理は特に変化が激しく、また工数ごとに管理しなければならないので複雑です。かなり小規模ならまだしも、比較的規模が大きくなれば原価管理の重要性は間違いなくあります。
しかし、Excelで管理しきるのも限界があります。アイキューブはそんな建設会社に特化した原価管理ソフトです。
建設原価を常にリアルタイムに知ることで、利益率の確保を行い、進捗率を把握します。こうした情報が経営判断を迅速化する大きな要因にもなるので、経営の意思決定を速めていくこともできるでしょう。
また、入金・支払管理や見積管理、歩掛管理など建設会社に必要な機能を一通りそろえているので、原価管理でだけでなく様々な業務を効率化できるメリットがあります。
http://i-cube-education.jp/icube2/
アサクラソフト
こちらも建設会社向けの原価管理ソフトで、アイキューブよりも多様な機能を提供しているところがポイントです。原価管理をはじめ建築見積、設備見積、工事台帳など様々な項目を管理することができ、建築会社における様々な業務を効率化できます。
インタフェースも非常にシンプルなので、使いづらいということもないでしょう。
スタンドアロンとして導入すると40万円、あるいはLANを活用した共有システム環境を整えることも可能です。そうした場合はLAN2で70万円、LAN3で96万円とディスカウントがあるので、サーバを導入せずに共有システムを導入したいという企業におすすめです。
http://www.asakurasoft2.jp/genka.html
売上原価Pro
売上管理Proは建築業、食品加工業、製造業、ITベンダーなどあらゆる業種にフィットする製品で、汎用的な売上原価ソフトとして提供されています。業種を問わず利用できることから、シンプルにまとまった製品だと言えます。
しかし、汎用的な製品ということは、業種ごとに特化して原価管理には対応していない、ということでもあります。従って導入時は機能面をすべて把握した上で、自社にしっかりフィットする製品かどうかを見極めることが大切です。
機能としては原価管理だけでなく、売上管理や支払管理、生産管理など様々な管理業務に対応しています。
スタンドアロンは1クライアント10万からと安価に導入することができるので、低コストに原価管理ソフトを導入したいという企業におすすめできます。
http://www.ijs-kyoto.co.jp/works/01_uriage/
勘定奉行10「個別原価管理編」
CMでもおなじみの勘定奉行、そのシリーズの中で原価管理に特化したものが同製品です。個別原価管理を中心にプロジェクト会計、債権・債務管理、内部統制、IFRS対応、Office連携機能など幅広い領域をカバーしています。
業務ソフト大手を利用するという安心感もあり、初めて原価管理ソフトを導入する企業にとってもおすすめです。
また、勘定奉行10シリーズはクラウドでの運用も可能です。社内にインフラを置きたくない場合はクラウド環境での運用も検討できますので、多様な環境に対応できます。
価格はスタンドアロンで42万円からとなります。
https://www.obc.co.jp/bugyo/kanjo-kobetsu
[RELATED_POSTS]豪商Profit for クラウド
こちらは食品製造業向けの、クラウド型原価管理ソフトです。食品メーカーが現代の厳しい環境を生き抜いていくためには、徹底した原価管理が必要です。原価を把握して終わるのではなく、目標原価を設定し、仕入先の選定や製品設計を行っていかなくてはなりません。
製品別に製造原価を正確にとらえ、目標原価を達成すること。豪商Profit for クラウドはそのための機能をクラウドで提供します。
台帳管理に関してはExcelと連携して行うことができるので、使い慣れたインターフェースで原価管理が行えます。
月額料金は1ID(1クライアント)あたり2万5,000円とランニングコストはかかりますが、導入効果の高いソフトの一つです。
http://www.profit-goushou.com/fee.html
どっと原価
どっと原価は欲しい機能だけを選択し、自社にとって最適な原価管理ソフトを導入できるクラウド型製品です。原価管理機能を基本モジュールとして、見積管理、予算発注管理、日報管理、請求管理、さらに自動バックアップなどこれ以外にも多数の機能をオプションとして選択することができます。
カスタマイズが難しいクラウド型原価管理ソフトにとって、オプションでカスタマイズできるというのは大きなメリットでしょう。
ただし、あれもこれもと機能を追加していくと、コストが肥大化してしまうので、選択するオプションは慎重に選ぶ必要があるでしょう。
レッツ原価管理Go
会計ソフトとして人気の弥生管理認定製品であり、主に建設業や設備業に特化した機能を提供しています。特徴は機能の使いやすさであり、異なる部門においても違和感なく利用できるのが大きなメリットでしょう。
iGenka
クラウド型原価管理ソフトで、10ライセンスあたり月額8,000円と低コストで利用することができます。機能としては基本的なものですが、原価管理をシンプルに行うには十分でしょう。
http://www.nakagawa.biz/category/1998643.html
Time Krei
こちらもクラウド型原価管理ソフトの一つで、プロジェクト管理まで行えるのが特徴です。ただし、原価管理機能としてはかなり基本的なものなので、原価管理を徹底するには至らないでしょう。
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まとめ
いかがでしょうか。原価管理ソフトも実に多様な製品が登場しているので、まずはそれぞれの特徴を捉えることが大切です。自社の原価管理業務を洗い出し、問題点を見つけ、機能要件を定義していく。この作業に時間をかけていけば、製品選定における指針が固まっていきます。後は機能要件に従って製品選定を行えば、自社にとって最適な原価管理ソフトを見つけることができるでしょう。
さらに単体の原価管理ソフトだけでなく、原価管理システムとして他のシステムとの連携も視野に選択するのも合理的です。さらにERPの一環として提供される原価管理システムは、原価管理ソフトとは異なる次元の価値を提供するでしょう。
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