DX時代におけるCFOの役割とは? 経営情報基盤の構築方法も解説

 2020.12.21 

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変化する時代の流れとともに、経営陣であるCFOの役割も現代では変化を遂げています。2018年に経済産業省の取り決めによって定義が発表されたDX(デジタルトランスフォーメーション)。DX時代を切り開いていくためには、CFO自身が有効な役割を見極めて実行し、必要な経営情報基盤を構築することが大切です。

そこで今回は、DXの定義について解説したうえで、DX時代におけるCFOの役割や、そのために必要となる経営情報基盤の構築方法を整理していきます。

DX時代におけるCFOの役割とは? 経営情報基盤の構築方法も解説

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

まずは、DX(デジタルトランスフォーメーション)の意味について整理しておきましょう。

DXの定義についてはさまざまな国や組織が考えをまとめていますが、日本では2018年12月に経済産業省がDXの定義を明示しています。経済産業省は「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」を取りまとめ、その中でDXについて定義を説明しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

つまりDXとは以下の必要性を示す考え方にあたります。

  • 企業はビジネス環境の変化にいち早く対応すること
  • 顧客や社会のニーズの変化にも応じてサービス等を提供すること
  • 必要に応じて業務や組織のあり方、業務プロセスなども変化させていくこと
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DX時代におけるCFOの役割・求められていること

DX時代では、CFOや財務部門には具体的にどんな役割や働き方が求められているのでしょうか。重要性が高い役割として注目が高まるポイントを見ていきましょう。

基幹系システムの統一を図り仮説・検証に役立てる

DXを推進するためには、CFOも事業活動においてあらゆる働き方を実施していく必要があるといえます。

そこで課題となる点は、老朽化が著しい基幹系システムを自社システムとして使用しているという事実です。老朽化された基幹系システムでは、新たな時代の変化に追いつけず、各種データがブラックボックス化してしまうことがリスクとして指摘されています。

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ERP一つ取っても、拠点や部門ごとに異なるソフトウェアを導入している場合もあります。そういった状態では統一性に欠けるのは明らかでしょう。

企業にとってシステムが一元化されないことは、データの見える化の妨げとなります。CFOはデータの見える化を実施するために、基幹系システムの統合を図ることが求められています。そのうえで、仮説→検証を行っていくことが大切です。

利益を上げる仕組み・シナリオを事業部門に説明する

CFOには、自社のビジネスにおいて利益を上げる仕組み・シナリオを各事業部門に説明する役割・責任も担っています。

ビジネスにおいてあらゆるデータの活用は、現代では必要不可欠です。CFOは明確なデータを根拠として示したうえで、組織としてリターンを上げるポイントを明らかにします。

このときの材料となるデータは、自社で所有する会計データなどを活用することはもちろん、場合によっては客観的な視点を強めるためのポイントとして、第三者のデータを含めることも検討する必要があります。

オプションバリューのある投資先の見極め

CFOの役割として重要なポイントの一つに、投資先の見極めがあります。特にオプションバリューのある投資先を見つけることは、欠かせないポイントです。前項の利益を上げる仕組みを明らかにするためには、データを活用したうえでオプションバリューのある投資先を見つける必要があります。

経済学における「オプションバリュー」とは、ある行動を起こすことで次の行動や物事の動きが見えることにつながることをいいます。つまり、オプションバリューのある投資先とは、次の行動がわかる投資先のことです。オプションバリューのある投資先は、投資VSリターンが一対一ではなく、想定しているよりも高いリターンや発見が見込めるのがポイントです。

オプションバリューのある投資先を見極めるために重視したい点や選び方としては、以下のような点が挙げられます。

  • 自分たちがやりたいこと、自分らしさが発揮されること
  • サステナビリティの観点から筋の良さを判断する

サステナビリティ(持続可能性)はビジネスにおけるトレンドの一つであり、この考え方に追随している限りは、社会的な観点から大きく外れることはないと考えられます。

現場感覚を持ったうえでの意思決定

CFOなど経営陣にとって課題となるのは、現場感覚を持つことです。現場感覚を持てるようなデータの見える化をしなければ、経営陣はデータを見ない状態で自身の感覚や思い込みのみで経営判断をしてしまいます。

CFOは、現場感覚を持つことの重要性をいち早く理解すべきです。現場感覚を持ったうえで経営判断を行えば、その意思決定はより洗練されたものになるでしょう。

また、CFOなどの経営陣が現場の状況を把握しやすいポイントとして、自社に必要なシステムの導入はスピーディーに検討していくことが大切です。このような業務環境の整備・見直しは、DX推進につながる大事なステップといえます。

CFOはどのように経営情報基盤を構築するか

では、CFOは自身の役割を果たすために、どのようにして経営情報基盤を構築していけば良いのでしょうか。ここで重要なポイントとなるのは、近年ビジネスの場において注目を集めているEPMです。

EPM(Enterprise Performance Management)は、企業の業務をプロジェクトとして管理するシステムのことです。EPMには経営分析、データ予測などの基本が備わっており、中期的~長期的の戦略立案から年度ごとに区切った予算編成・戦略に役立つ点が特徴です。

業務プロセスの一元化を実施したうえで、不透明な情報を透明化して明らかにするため、CFOがデータ活用をする際に重要となる経営情報基盤の統合を図ります。また、業務の一元化によって、現場事情の把握をする際にも高い効果を発揮します。

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まとめ

DXを推進していくために、CFOは企業活動においてさまざまな重要な役割を担います。基幹系システムの統合やオプションバリューのある投資先の見極め、リターンを上げる仕組みの説明を行うなどCFOは確かなデータを用いてその役割を果たしていく必要があります。

そこで経営情報基盤を築く際には、EPMの活用が不可欠なポイントとして注目されています。そしてEPMを運用するためにはERPの導入が必要不可欠となります。

OracleのERP Cloudはグローバルな事業拡張にオールインワンで対応できるクラウド型ERPです。業務プロセスの一元管理に欠かせない連携システムを用意し、業務効率化と経営情報基盤構築を実現します。DX推進の取り組みとして、導入を検討されてはいかがでしょうか。

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