これから資金繰りへ取り組むとう企業にとって欠かせないツールが「資金繰り表」です。会社の収支をコントロールするために必要であり、資金計画を立てるための参考資料になります。中には、資金繰り表の作り方がわからないという方も多いでしょう。資金繰り表の作成方法には一定のポイントがあり、それらを押さえれば難しいわけではありません。ですが、初めて資金繰りに取り組むのであればテンプレートを活用するのがずっと簡単ですし、最初から挫折せずに済みます。本記事では、資金繰り表としておすすめのテンプレートをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
いますぐ使える資金繰りテンプレート
1. クラウドERP実践ポータル
キャッシュフローの管理のために資金繰り表を作成したいという方へ、資金繰り表テンプレート(Excel形式・無料)をご用意しました。企業経営において重要なキャッシュフローの把握に役立ちます。見やすいエクセルのひな形です。自社に合わせてカスタマイズしてご利用ください。
2. スモビバ
非常に本格的な資金繰り表として活用できるテンプレートです。開業前の資金繰り表としても利用でき、凝ったテンプレートを使いたいという方に最適でしょう。収支計画表を作成すると、それをベースに資金繰り表が作成できるようになっており、2年分の作成が可能です。ただし、Excelシートへの入力方法に細かい解説がないので、最初は入力方法を探りながらになるでしょう。
テンプレートには①基礎情報、②職務経歴概要、③売上・原価、④人件費、⑤初期投資一覧表、⑥設備一覧表、⑦損益シミュレーションがあり最後の⑦が資金繰り表に該当します。大項目は収入計、支出計、差引過不足となっており予定のみを入力します。ただし、月ごとに入力するので資金繰りが悪化している企業には不向きでしょう。
3. 経理プラス
予定と実績が入力できるタイプの資金繰り表です。月ごとの資金繰り表を1年間作成できるようになっており、大項目は経常収入、経常支出、財務収入、財務支出。集計となっています。先ほどと同じように、月ごとに入力するタイプなので資金繰りが悪化している企業には不向きでしょう。
4. 資金繰り-明快.com
1日ごとの資金繰りに対応しているテンプレートです。日ごと入力なので資金繰りをラフに行いたいという企業には不向きですが、資金繰りが悪化していて正確な収支把握が必要な企業にとっては最適でしょう。企業の収支を細かくチェックできるので、正確な資金繰りが可能になります。
5. 社長の管理会計道
始めて資金繰り表を作成する経営者や、一度資金繰り表の作成をあきらめた方向けのテンプレートです。非常にシンプルな作りになっており、大項目は支出、粗利益、調達、集計となっています。完璧な資金繰りを目指したい場合や資金繰りが悪化している企業には不向きでしょう。ただし、資金繰り初心者にとってはとっつきやすいテンプレートになっています。また、資金繰り表の作り方を細かく解説しているので、独自に作成してみるのもよいでしょう。
6. 日本政策金融金庫
簡易版および詳細版があり、それぞれに作成手順および記載例のダウンロードが可能です。作成手順があるので基本的な作成方法は簡単にわかるものの、ある程度会計知識が必要になります。簡易版の大項目は収入、支出、財務となっており予定だけ入力するタイプです。月ごとに入力するので、資金繰りが悪化している企業には不向きでしょう。
[RELATED_POSTS]資金繰りテンプレートのメリット
以上のように、資金繰りテンプレートはさまざまな種類が提供されているので、自社にとって最適と思うものを選んでください。資金繰りに取り組む方の中には、「テンプレートを活用するよりも、独自に作成する方がよいのでは?」と考えている方も多いかもしれません。そこで、資金繰りテンプレートを活用するメリットをご紹介します。
メリット1. 手間なく資金繰りが始められる
会社が資金繰りに取り組む理由は、収支のバランスをコントロールして計画的な経営活動を推進するためであり、決してきれいな資金繰り表を作成するためではありません。資金繰り表を独自に作成するのもよいですが、どうしても完璧に作りこもうとするケースが追いため手間ばかりかかってしまいます。それよりも、資金繰りテンプレートを活用して手間なく資金繰りを始めて、取り組むに慣れることが大切ではないでしょうか?本格的な資金繰り表を独自に作成するのは、それからでも遅くはありません。
メリット2. 初心者に使いやすいものが多い
本記事でご紹介した資金繰りテンプレートは、そのほとんどが初心者向けに提供されているものです。本格的に作りこむよりもテンプレートを活用した方が資金繰り初心者にとっては使いやすいでしょう。いきなり本格的なものを使うと挫折しやすいので、まずは使いやすい資金繰りテンプレートを検討してみてください。
メリット3. 作成にあたりコストがかからない
資金繰り表を独自に作ろうとすると、そこには多大な時間と労力がかかります。大枠を作成して微調整を繰り返していると、1週間かけて完成させたなどのケースが少なくありません。しかし、そうした苦労した作成した資金繰り表もベストではなく、定期的な改善が必要です。このため100%を目指して作りこむよりも、テンプレートを活用してすぐに資金繰りを始める方がコストは圧倒的に低くなります。
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資金繰りテンプレートの注意点
最後に、資金繰りテンプレートを活用する際の注意点をご紹介します。多くのテンプレートはExcelで作成されているため、使い慣れている方が多いでしょう。その際の注意点は、Excelは共同編集ができないことと、バージョン管理が難しいことです。
資金繰り表を複数担当者で共有する場合、共同編集ができないので複数のファイルを作成するケースがあります。そうするとバージョン管理が難しくなり、どのファイルが最新版なのかが分からなくなってしまいます。
また、Excelファイルを誤って削除してしまうことも考えられるので、資金繰り表のバックアップを取っておくことが大切です。以上のように、資金繰りテンプレートを活用する際は注意点もありますので、念頭に置いておきましょう。それでは、自社にとって最適な資金繰りテンプレートをダウンロードし、資金繰りを始めてみましょう。
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