基幹システムとは? ERPとの違いや導入メリット選び方も解説

 2019.03.04 

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基幹システムの導入を検討しているのなら、ERPや業務システム、情報系システムなどとの違いを理解しておく必要があります。これらは混同されやすい傾向があるものの、実際には特徴や実現できることなどが大きく異なります。本記事では、基幹システムとERPとの違いや導入で得られるメリット、導入の流れ、システムの比較ポイントなどを解説します。

基幹システムとは?

基幹という言葉は「物事の土台」や「組織の中心」という意味があり、基幹システムとは言い換えれば「企業・組織にとって欠かせない土台となるシステム」のことです。

昨今のビジネスではITの力が欠かせません。企業は業務を遂行するうえで効率化を図るために、その業務に最適なシステムを導入します。たとえば、会計業務のための会計システムや、製造業であれば生産業務のための生産管理システムなどです。

その中でも特に企業にとって重要なシステムがあり、それは「バックオフィス系システム」や「業務系システム」とも呼ばれます。一般的には下記6つのシステムが基幹システムと呼ばれます。

  • 財務会計システム
  • 生産管理システム
  • 販売管理システム
  • 購買管理システム
  • 在庫管理システム
  • 人事管理システム

これらの基幹システムはERPとして導入しない限り、基本的には独立して構築され、各部署に点在して稼働しています。それぞれに異なるデータベースやインターフェース、入出力帳票を持っていることが多く、部門間をまたいだ連携にはシステム同士の連携(インテグレーション)が必要になります。

最近では、これらの基幹システムにCRM(Customer Relationship Management:顧客管理システム)やMA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)を含めて考えることも多くなっています。近代ビジネスでは顧客との関係構築に重点を置いている企業が多く、顧客とのコミュニケーションや徹底した顧客視点によってビジネスが創出されると考えられています。

また、企業の根幹をなすシステムですから金融であれば勘定系システム、通信事業者や公共サービス事業者などの特殊なビリングシステムなど、企業運営を支える根幹となるシステムを基幹系システムと言います。

ERPとの違い

ERPとの違い

ERPとは「Enterprise Resource Planning」の略で、日本語では「企業資源計画」と訳されます。企業が有するさまざまなリソースを集約して管理し、経営の効率化を図る考え方です。

管理の対象となるリソースは、ヒト(人材や顧客)、モノ(生産過程にある製品や在庫)、カネ(資金や売掛金)、情報です。これらを個別に管理してしまうと、必要なときに求める情報を得られず、機会損失にもつながりかねません。

ERPの考え方に基づき、リソースを一ヶ所に集約して管理すれば、求めるときに必要な情報をスピーディに取得できます。組織の現状も正確に把握できるため、迅速な経営判断が実現します。

ERPシステムは、ERPの概念に基づくシステムであり、さまざまなデータを統合的に管理できる点が特徴です。在庫管理や販売管理、注文管理などのデータを一ヶ所で管理でき、業務効率化やコスト削減に役立ちます。

対して基幹システムは、企業におけるビジネスの根幹をなすシステムであり、生産管理システムや販売管理システム、受発注管理システムなどが該当します。ERPのように統合されておらず、それぞれが独立して稼働します。

業務システムとの違い

業務システムとの違い

業務システムとは、特定の業務を効率的に遂行するためのシステムです。たとえば、顧客の属性や過去の取引情報などを管理する顧客管理システムをはじめ、従業員の勤怠情報を管理する勤怠管理システム、営業活動をサポートする営業管理システムなどが挙げられます。

現在では、基幹システムに属さないシステムを業務システムと呼ぶケースも珍しくありません。ただ、業務システムの中に基幹システムが含まれる、とする考え方もあります。

情報系システムとの違い

情報系システムとの違い

情報系システムとは、組織内外のコミュニケーションや日常業務の効率化を実現するシステムです。たとえば、メールソフトやビジネスチャットツール、社内SNS、ナレッジ共有ツールなどが該当します。

情報系システムの活用によって、スピーディな情報伝達や共有が可能となる点がメリットです。バックオフィス業務の効率化や最適化につながり、従業員の負担軽減も実現できます。

情報系システムは、企業において重要な役割を担っているものの、基幹システムと比べると重要度は劣ります。不具合の発生により大きな影響を受ける基幹システムとは違い、情報系システムは業務にそこまで大きな影響を与えません。

基幹システムを導入するメリット

基幹システムの導入によって、業務の効率化を図れる点がメリットです。また、業務の標準化が進むことで属人化を回避でき、経営情報の一元管理によってスピーディな意思決定を実現できるのも利点です。

業務の効率化

基幹システムを導入すれば、効率的に業務を遂行できる環境が整います。そのため、これまでと同じ業務量であっても、少ない人員で対応が可能となり、生産性も向上します。

たとえば、バーコードで情報の読み取りや入力ができる在庫管理システムを導入すれば、今まで以上のスピードで業務を遂行できます。手入力で発生しがちな入力ミスも回避でき、二度手間も生じません。

また、システム同士を連携できれば、さらなる業務効率化が可能です。たとえば、購買管理システムと在庫管理システムを連携すれば、仕入れで数値が変更したとき自動的に反映され、リアルタイムに情報を確認できます。

業務の標準化

基幹システムの導入によって、業務の標準化が進むのもメリットです。システムの導入により、誰もが同じように業務を遂行できるようになるため、属人化も回避できます。

業務の属人化が発生すると、特定の従業員がいないと仕事が進まない、といったことが起こりかねません。体調不良による欠勤や急な退社などで担当者がいなくなったとき、対応できる従業員がおらず、業務がストップしてしまう懸念もあります。システム導入により業務標準化を進めることで、このようなリスクを避けられます。

また、業務標準化が進めば育成コストも削減できます。誰もが同じように業務へ取り組めるようになるため、新人も短期間で業務スキルが高まります。別途育成に時間を費やす必要がなくなり、研修も減らせるためコストの削減が可能です。

経営情報の一元管理

経営に関わるさまざまな情報を一元管理できるため、迅速な意思決定が可能です。ただ、そのためには各システムを個別に稼働させるのではなく、連携させて統合的にデータを管理しなくてはなりません。

経営情報を一元管理できる環境を整備すれば、経営者は意思決定に必要な情報をスピーディに取得できます。たとえば、現状における在庫の数や保管場所、売上状況などをリアルタイムで把握でき、その時々に応じたベストな判断を行えます。

基幹システムの導入の流れ

基幹システムの導入にあたっては、まず自社の課題を洗い出す必要があります。解決したい課題によって、どのようなシステムを導入すべきかを考えなくてはなりません。その後、要件定義を済ませてから基幹システムを実装し、運用しつつ定期的にフィードバックを行います。

自社の課題を洗い出す

何のために基幹システムを導入するのか、目的を明確にするため、まずは自社の課題を洗い出しましょう。そのうえで、課題解決を実現できるシステムの選定を進めます。

自社における重要な業務の根幹をなす基幹システムゆえに、課題を抽出する際には広く意見を募らなくてはなりません。一部の部門や従業員など、限定的な意見しか取り上げないようでは、課題解決につながらないシステムを導入してしまうおそれがあります。

要件定義を行う

システムに求める要件を決めるプロセスです。自社の業務や抽出した課題をもとに、どのような機能をシステムに求めるのかを検討しましょう。

要件定義は、できるだけ詳細に行わなくてはなりません。要件定義が大ざっぱでは、いざベンダーへ発注したとき、求める機能が実装されていない、課題を解決できない、といったことが起こりかねません。課題を解決するために必要な機能は何か、目的達成のために何が必要なのかを考えましょう。

基幹システムを実装する

実際に基幹システムを実装するプロセスです。いきなり本格的に稼働させるのではなく、まずはテストを行いましょう。テストを実施して問題点を抽出し、必要に応じてベンダーに相談します。

システムに求めた機能がきちんと備わっているか確認しましょう。テストは機能ごとに実施し、特に問題がなければ運用へ移行します。

定期的にフィードバックを行い運用する

システムの導入が終わったからといって、そこで満足してはいけません。導入によってきちんと課題が解決されているか、問題なく活用できているのかなどをチェックする必要があります。

効果検証を行わないと、システムの導入によって効果を得られているのかどうかを判断できません。また、もしかすると現場の従業員がシステムを使いこなせず、宝の持ち腐れになってしまうおそれもあります。

上記のようなリスクを回避すべく、定期的な効果検証やフィードバックが求められます。費用対効果もチェックし、必要に応じてシステムの改善や運用体制の見直しも検討しなくてはなりません。

基幹システムの種類

基幹システムには2つの導入形態があります。オンラインを介して導入するクラウド型と、自社に物理サーバーを設置してシステムを構築するオンプレミス型の2種類です。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、導入前に把握しておかねばなりません。

クラウド型

クラウド型の基幹システムは、オンラインを介して導入します。インターネットを通じてサービスを利用するため、PCへソフトをインストールする、物理サーバーを設置するなどの手間が不要です。

クラウド型のメリットは、導入コストを低く抑えられる点です。物理サーバーが不要であり、設置のための物理スペースも必要ありません。また、ベンダーが保守メンテナンスからアップデート、トラブル時の対応などまで行ってくれるため、自社のリソースを消費しない点もメリットです。

デメリットは、カスタマイズの自由度が低い点です。自社にあわせたシステムを構築しやすいオンプレミス型と比べ、ベンダーが用意しているサービスを利用するため、カスタマイズ性はあまりよくありません。そのほか、クラウドサービスは月額料金が発生するため、ランニングコストを考慮する必要があります。

オンプレミス型

オンプレミス型は、さまざまな機器を用いて自社内にシステムを構築する方式です。ネットワーク機器やサーバーなどを用意し、運用から保守メンテナンスまで自社で担います。

オンプレミス型のメリットは、カスタマイズの自由度が高い点です。自社のリソースを用いるため、現状にあわせたベストなシステムを構築できます。また、クラウド型のセキュリティレベルはベンダーに依存しますが、オンプレミス型は自社で高度なセキュリティ環境の構築が可能であり、高水準なセキュリティレベルを実現できます。

一方、高額な初期コストを要する点はデメリットです。サーバーや物理スペース、各種機器やソフトウェアなどが必要となり、高額なコストが発生します。さらに、運用から保守メンテナンスまで自社対応しなくてはならないため、専門知識を持った人材が必須です。

基幹システムの比較ポイント

基幹システムの導入にあたっては、さまざまな部分を比較しつつ検討を進めることが大切です。導入形態はもちろん、自社の課題を解決できる機能が実装されているか、サポート体制は充実しているかなどもチェックしましょう。

オンプレミス型かクラウド型か

リリースされている基幹システムは、オンプレミス型とクラウド型に分類できます。双方にメリットとデメリットがあるため、一概にどちらがよいとは断言できません。

そのため、まずは双方のメリットとデメリットをきちんと理解することが大切です。そのうえで、どちらが自社にマッチしているのかを考えてみましょう。

何を優先するかによっても選ぶべき導入形態が変わります。たとえば、どうしても初期コストを抑えたいと考えるのであれば、オンプレミスではなくクラウドを選択すべきと考えられます。一方、高額な初期コストを費やしてでもカスタマイズしやすいシステムがよいと考えるのなら、オンプレミス型が適しています。

自社の課題に合ったシステムか

ひと口に基幹システムと言っても、さまざまなシステムがリリースされており、実装されている機能もそれぞれ異なります。そのため、自社が抱える課題を解決できる機能を実装しているかどうかチェックしなくてはなりません。

どのような機能が実装されているかは、システムをリリースしているベンダーの公式サイトなどでチェックできます。気になるシステムがあるのなら、スペックや機能に目を通してみましょう。

サポート体制が充実しているか

基幹システムは、組織の業務に不可欠なシステムであり、万一不具合が発生すると甚大な被害を受けるおそれがあります。システムの停止に伴い、多くの顧客や取引先に迷惑をかけ、企業としての信頼も失いかねません。

このような事態に陥らぬよう、サポート体制の充実度をチェックしておきましょう。不具合が生じたとき、スピーディな対応をしてくれるベンダーであれば安心です。

実際のところ、どのようなサポートを提供しているかはベンダーによって大きく異なります。トラブル時にどのようなサポートを提供してくれるのか、システムが安定して稼働するよう手助けしてくれるのか、などを確認しておきましょう。

段階的に導入できるか

いきなり組織全体に導入してしまうと、現場の混乱を招くかもしれません。そのため、範囲を限定しつつ、段階的な導入が可能なシステムを選定すると安心です。

段階導入が可能なシステムであれば、とりあえず優先したい機能だけを導入できます。初期コストも抑えられ、様子を見ながら少しずつ範囲を拡大していけます。

セキュリティは強固か

基幹システムが扱う情報は機密性が高いため、セキュリティレベルのチェックは必須です。万が一、顧客情報や債務情報といった重要度が高い情報を外部に漏らしてしまうと、組織としての信頼を失いかねません。

セキュリティが脆弱なシステムを導入してしまうと、サイバー攻撃のターゲットとなるリスクが発生します。脆弱性を突いたサイバー攻撃により情報を詐取されると、事業の継続すら危ぶまれるでしょう。

ベンダーやシステムの公式サイトで、具体的にどのようなセキュリティ対策を実施しているのか確認することが必須です。データは暗号化されているのか、サイバー攻撃への対策はどうなっているのかなどをチェックしましょう。

誰でも使いやすいか

優れた機能を実装したシステムを導入しても、現場の従業員が使いこなせないようでは意味がありません。本来のポテンシャルを発揮できず、導入に要した費用も無駄になってしまうため、使いやすいかどうかのチェックは必須です。

基本的には、誰でも問題なく操作できるシステムを選ぶべきです。ITリテラシーが高い従業員にしか使えないようでは、業務の属人化につながります。従業員のITレベルに関係なく使用できるかどうか、事前に確認しましょう。

とはいえ、こればかりは実際に使ってみないと分かりません。公式サイトの説明では問題なく使えそうに感じても、実際に導入したら使いこなせなかった、といった事態に陥る可能性はあります。

基幹システムによっては、導入前にトライアル利用ができる製品もあります。トライアル利用ができるシステムであれば、試験的に導入して操作性をチェックしたうえで本導入できるため安心です。

基幹システムの導入を成功させるポイント

基幹システムの導入にあたっては、導入の目的を明確にしましょう。また、導入したあとスムーズに運用できるよう、研修体制をきちんと整備し、現場の意見を取り入れることも大切です。

導入の目的を明確化する

システム導入の目的が明確でないと、導入した時点で満足してしまう可能性があります。システムの導入が目的とならないよう、何を達成したいのか目的をはっきりさせましょう。

たとえば、生産している製品の品質向上が目的であれば、生産管理システムの導入が適しています。目的が明確になることで、自社が導入すべきシステムが何なのかもはっきりします。

研修体制を整備する

基幹システムの導入によって、業務への取り組み方や流れなどが大きく変化します。何の対策もしていないと現場が混乱してしまい、システムの運用どころではありません。導入後に問題なくスムーズに運用できるよう、研修体制を整備しておきましょう。

システムの導入により、現在の業務がどのように変わるのか、どうシステムを活用するのかなどを事前に研修で伝えておけば、現場の混乱を防げます。システムを使いこなすためのマニュアルを整備する、変更した業務フローを図にして説明するなども有効です。

現場の意見を取り入れる

現場の声を無視してシステムを導入してしまうと、従業員の反発を招きかねません。システム導入により、もっとも大きな影響を受けるのは現場の従業員です。上層部の意思だけで強引に導入を進めようとすると反感を買ってしまい、モチベーションの低下にもつながります。

従業員のモチベーション低下は生産性にも大きく響きます。業務フローの大幅な変更があると聞き、職場を去る決意をする従業員が出てこないとも限りません。

このような状況に陥らないためにも、現場の意見にきちんと耳を傾けつつ、導入を進めていくことが大切です。従業員を置き去りにしないよう、システムの導入で現場にどのような恩恵がもたらされるのか、なぜ導入が必要なのか、といったことを丁寧に説明しなくてはなりません。

また、基幹システムをERPとして導入するケースでは、さまざまな部門の従業員がシステムを利用することになるでしょう。あらゆる部門の従業員がシステムを利用すると考え、そのうえで広く意見を募ることも大切です。

基幹システムをERPとして統合する

導入した基幹システムを単独で稼働させるのではなく、ERPとして統合することで大きな恩恵を受けられます。優れた基幹システムを導入しても、個々のシステムが保有するデータを統合しないことには、求める情報をスピーディに取得できません。

ERPとして統合すれば、販売管理や生産管理、購買管理など各システムが保有するデータを一ヶ所に集約でき、必要なときに必要な情報を取り出せます。営業状況や売上、人材活用状況など経営情報も可視化できるため、高度な経営判断をスピーディに行えます。

また、個々のシステムに分断されていた情報を一ヶ所に集約させることで、より高度な情報活用が実現します。統合したデータのリアルタイムな分析も可能となり、情報活用の促進が加速化します。

このように、基幹システムをERPとして統合させることによって、より大きなメリットを得られます。次章では、ERP統合によりどのような恩恵を受けられるのか、詳しく解説します。

基幹システムがERPとして統合されるべき理由

ERPを構築する場合、古くはERPソフトウェアベンダーが提供するパッケージ製品を購入し、それを社内ネットワークにインストールして独自のカスタマイズを加えていくことになります。最近では多くの企業が、それらの複雑かつ高コストな作業を行いたくないために、クラウドERPを導入・検討するようになっています。

既存の基幹システムを統合するという手法では、各基幹システムを連携させるだけで膨大な手間とコストがかかりますし、単一データベースの作成や長い時間をかけた稼働検証等も必要です。

経営状況をリアルタイムに可視化する

ERPを構築すると、今まで部署ごとに分断していた基幹システムはひとつになり、情報が中央のデータベースに集約されます。これはつまり、経営者が企業全体の情報を単一画面から俯瞰して見られるということで、経営状況をリアルタイムに可視化することにつながります。

全社的な業務効率化により現場負担が軽減される

よく「ERPは経営のためのシステム」と言われていますが、それだけではありません。実は、現場従業員にとっても利点は多く、基幹システムを連携することでデータの受け渡しがスムーズになるので、二重の情報入力がなくなったり、いちいち在庫担当者に問い合わせなくても納期を回答できたりと全社的な業務効率化が進み、現場負担が大幅に軽減されます。

調達コストおよび在庫保管費用が適正化される

企業が長らく部門最適化を図ってきた結果、本来連携すべきはずの購買管理システムと在庫管理システムは分断状態にあり、情報連携が適切かつスピーディに実行されないことで調達コストと在庫保管費用を増加させていました。ERPによって2つの基幹システムが連携すると、購買から在庫、在庫から購買の情報が適切かつスピーディに行き来し、それぞれの不足情報を補い合うことで両コストの適正化が図れます。

生産管理工程の管理および調整が最適化されリードタイムが短縮する

生産管理に関しても、購買/入荷/在庫/販売/出荷といったさまざまな分野との連携が欠かせません。SCM(Supply Chain Management)の観点から言えば、これらすべてのプロセスがシームレスにつながり、市場や顧客への製品提供までのリードタイムを可能な限り短縮する必要があります。ERPはそうしたSCMの最適化も実現し、あらゆるリードタイムが短縮されます。

情報分析によって今まで気づかなかった知見が創出される

ERPに蓄積されている情報の活用方法は、経営状況の可視化だけではありません。あらゆる種類の情報を必要に応じて分析することで、話題のビッグデータ分析を実現することも可能で、そこから今まで気づかなかった知見を創出できます。その知見から新しいビジネスが創出されたり、業務効率化のためのヒントが生まれたりすることもあります。

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まとめ

基幹システムは企業における業務に不可欠なシステムであり、導入によって業務効率化や生産性の向上、業務標準化などさまざまなメリットを得られます。導入時には、自社の課題を抽出したうえで要件定義を行い、実装したあとは定期的にフィードバックを行いつつ運用に取り組みましょう。

基幹システムを選ぶ際には、オンプレミスとクラウドそれぞれのメリットとデメリットを理解したうえで比較し、自社の課題解決に役立つシステムを選ぶことが大切です。

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