福利厚生費は、会計の勘定科目で使用される費目で、社員旅行などの会社行事や、健康診断、家賃や食費の補助など、従業員が豊かな生活を送ることを目的として支払われる費用のことを言う。福利厚生費の内容は法律的に明確な定めがないため、非常に多くの対象が認められている。ただし、個々の金額の上限は、社会的に認められる範囲で設定されることが求められ、大きすぎる場合は給与として判断されることもある。福利厚生費として、結婚や出産に伴うお祝い金、入院時のお見舞金や葬儀での香典、研修や勉強にかかる費用、スポーツジムや保養所などの利用料の補助、各種の会社主催の行事などに関わる費用などが挙げられる。
一方、特定の従業員のみを対象としたものや、従業員以外の外部の参加者を含めた催しや会食などは認められない。また、個人事業主の場合は、これらの内容は勘定科目の家事消費に含むものとされており、福利厚生という科目自体が使用されない。
なお、福利厚生費と似た科目に法定福利費があるが、こちらには健康保険や雇用保険など、社会保険に関する費用が適用される。