未実現利益

 2019.05.16  クラウドERP実践ポータル

未実現損益とは、グループ会社間の内部取引が成立したものの当該期末まで実現されなかった利益のこと。貨幣性資産の裏付けができていない利益のため未実現損益と呼ばれる。

例えば、親会社が子会社と商品(資産)の売買取引をした場合、グループ全体の利益に計上されるが、この時点では内部利益でしかない。実質的な利益は当該商品が外部に販売されたときに初めて計上される。しかし、当該期末時点で商品(資産)が内部に残っている場合、グループ全体の利益としては未実現の利益となる。未実現利益がある場合、損益計算書の利益が当該取引の利益相当額だけ加算されている一方、在庫を抱えている側は棚卸資産が当該取引の利益相当額だけ加算される状態になり、業務実態を適切に反映しているとは言えない。そのため、未実現利益を消去する会計処理が必要になる。未実現利益は固定資産の売買にも適用される。

ただし、有価証券の計上については別途会計基準が定められているため、必要に応じて処理を行う必要がある。

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