税効果会計とは、企業会計と税務会計との間に生じる差異を解消するための手段のことを言う。企業会計で、税金費用額が適正に期間配分されるように取り行うもの。
税効果会計は、四半期・年度など決算期ごとに行われる。その際、企業会計での収益・費用と税務会計での益金・損金との差(一時差異)をしっかり把握する必要がある。
税効果会計の適用については、任意ではなく、企業会計基準において必須とされる。上場企業など公認会計士や監査法人の監査を受けている会社では、税効果会計を導入しない場合、適正意見の監査報告書を受け取ることができない。対して、中小企業では税効果会計を導入しなくても問題になる可能性は低いため、非上場の企業ではそれほど適用されていない。中小企業会計に関連する指針でも、重要性がないなら、税効果会計は適用を免除されている。
税効果会計の利点は、企業会計の損益と税金負担の関係を把握しやすくなることであり、適用した損益計算書の当期純利益は、企業の経営・財政状況をより正確に示している。