仕入割引は、商品を購入してその代金を支払う場合に、金融的な条件によって、本来の価格より安く仕入することを言う。具体的には、手形で払うべきものを現金で支払った場合や、決済日前に支払いを行った場合に適用される。
たとえば、決済方法として月締めの掛け払いを採用しているが、ある商品に限って、決済日より手前で支払いを行った場合、販売側は予定より早めに現金を口座に入れることができる。このようなケースでは、支払日から本来の決済日までの期間、そのお金には利子が付くことになる。しかし、支払う側からすると、その期間の利子を失うことになる。そこで、その分の利子にあたる金額を商品の金額から差し引くことで、月締めの掛け払いをした場合と、双方が同じ結果を得られるようにするのが仕入割引の考え方になる。
これは、決済の前倒しに伴う金利の払い戻しとも言えるため、会計においては、一般の値引きのように仕入や売上に繰り入れるのではなく、営業外収益として計上する。なお、これを販売側から見た場合「売上割引」と言い、会計においては営業外費用として計上する。
なお、仕入割引を実際に収益として計上するタイミングは、仕入れ先が仕入割引を行う意思を表明した日となる。
仕入割引
2019.05.22 クラウドERP実践ポータル
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