損益法とは、一定の会計期間に発生した収入から費用を差し引き、期間損益を把握する方法を指す。損益法とは別に財産法があり、対立する概念とされる。財産法は期首と期末の貸借対照表を比較し、どれだけ純資産が増減したかを算出する。
損益法の利点として、会計期間において利益の増加・減少が起きた原因を明確にし、比較できる点が挙げられる。しかし、どのくらい純資産が増加したかは分かっても、期末時点でどのぐらい純資産があるのかは分からない、という欠点がある。
しかし損益法の欠点は、純資産がどのくらい残っているのかを確認できる財産法により補うことができる。財産法にも、純資産が増減した原因を把握できないという欠点があるが、損益法で補うことができ、互いに情報を補完しあう関係にあることが分かる。
損益法による期間損益計算を、より確かなものにするためには、同じ収益・経費を2回計上する二重会計が起こらないよう注意することが必要とされる。また、先に支出したが費用となっていない項目や、収益として認識しているもののまだ収入となっていない項目は、次の会計に確実に引き継いで計算する必要がある。
損益法
2019.05.23 クラウドERP実践ポータル
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