費用収益対応の原則は、一般に公正妥当と認められた会計原則によって処理される会計処理における企業会計原則の損益計算原則のひとつ。企業会計原則には「費用及び収益は、その発生源泉に従って明瞭に分類し、各収益項目とそれに関連する費用項目とを損益計算書に対応表示しなければならない」と規定されている。
そのため、商品を仕入れた時点で仕入原価を計上するのではなく、売上計上と同時に仕入原価を計上することで、経済的犠牲と経済的成果の対応を明確にすることが可能となる。ただし、貯蔵品や消耗品など重要性がない物品については、購入した期に仕入原価を計上することができる。
収益を計上した期と費用を計上した期が一致していないと、収益と収益獲得のための努力が別々に計上されていることになり、一定期間内の経営成績を適正に表示しているとは言えない。企業は期間損益を第三者が正しく判断できるようにして健全な企業活動を担保するためにも、費用収益対応の原則を遵守する必要がある。