非営利法人会計は、NPO法人会計基準に基づいて行われる会計のことを指す。一般企業と同じく管理会計、財務会計、税務会計という3つの視点が重視される。NPO法人会計基準は平成22年に作成され、定期的に改正が行われている。基準に法的な拘束力はないものの、NPOの信頼性を高めるために準拠することが推奨されている。また、平成24年にNPO法が改正され、会計報告の方法がそれまでの収支計算書からNPO法人会計基準をもとにした活動計算書に変更されたことから、現在の非営利法人会計はこの基準に則ることが前提となっている。
非営利法人の会計には、一般の営利企業における会計とは異なる点がいくつかある。助成金や目的が限定された寄付金など、あらかじめ決められた使途や使用できる期間を変えられないものについては、他の資産と明確に区分して管理することが必要になる。また定款で「その他の事業」を定めている場合、それに当たる事業での収益を明確にしておかなくてはならない。