当期純利益は、企業が租税などの必要な経費を支払った後に残る利益のことを指し、その会計期間において、企業が本来の事業を遂行することで生まれた純粋な利益のことを言う。企業の会計期間は年度が対象となるため、一定の期間の経営状態を判断するのに活用される。前後の年度との比較対象も容易にでき、収益の結果がひと目で分かるため、企業の経営分析においては極めて重要な数字と言える。
損益計算書において、当期純利益は、税引前当期純利益をもとにして、そこから、法人税、住民税、事業税などの各種税金を差し引くことで求められる。企業の事業活動の評価をするにあたっては、当期純利益がどの程度あるかを確認し、それを企業がもっている資本の規模や従業員の数などと比較することで、判断をくだせる材料になる。
なお、会社が支払うべき経費を全て支払った後でも利益が残っている場合は、この当期純利益として計上されるが、もし利益が残らず損失が生まれた場合は、その金額は当期純損失として計上される。