日本SOX法は、アメリカで制定されたサーベンスオクスリー(SOX)法を日本の法律に適用したもの。実際には、金融商品取引法の一部で日本SOX法とは俗称になる。この法律の制定により、上場企業は内部統制報告書を内閣総理大臣に提出することが義務付けられた。そして、この内部統制報告書は、監査法人や公認会計士から監査証明を受けなければならない。また、この義務は、上場企業だけでなく連結子会社にも発生する。
この法律が制定されたきっかけは、アメリカのエネルギー事業を手掛けるエンロン社の不正が発覚し、倒産したエンロン事件による。そして、これを契機に多くの企業の不正会計が発覚したことで、アメリカの大手企業のコーポレートガバナンスが問題視される。このような経緯から、企業の不正会計を無くすためにSOX法が制定された。
その後日本では、2008年4月1日以後の事業年度から適用されているが、厳密に言うと二つの法律では多少の違いがある。日本版はアメリカの後に採用されたものなので、アメリカでの反省を活かして対応にコストがかからないようにするといった配慮がされている。