保険差益は、火事や水害などの災害や事故が起きて保険金の支払いが生じたとき、保険会社から受け取った保険金の総額の方が、事故や災害などで実際に受けた被害の総額よりも多かった場合に生まれる差額のことを言う。
本来、災害保険は、これから起きるかもしれない未来の事故や災害に備えるために加入するもので、支払われる補償の金額によって毎月毎年の掛け金が決定される。実際に事故や災害が起きたときには、その被害の状態に合わせ、規定の補償金が支払われる。しかし、このとき何らかの事情で、補償金の額が実際に被った損害額よりも多くなることがある。
保険差益は、会計の勘定科目で使用される費目であり、損害額と保険金の差額は特別利益として計上され、課税対象にもなる。その際、損害額の評価は簿価にて行う。
保険の掛け金を多めに払うなどすると毎期の負担は増えるが、万一のときにはこのような保険差益を得られる可能性が出る。実際にどの程度の費用を保険に払うかは、企業の財政状態などをもとに検討をする。