企業会計における保険料とは、役員や従業員を被保険者として締結し、掛け捨ての会社契約保険料を処理する勘定項目をいう。支払保険料とも呼ばれる。
保険とは、保険契約者が保険者である保険会社との間で締結した契約に基づき保険料を支払い、既定の条件が満たされれば保険者から保険金の支払いがなされる制度。通常は死亡などの保険事故発生に備える掛け捨ての保険部分に、契約の満期または解約によって保険金を受け取る貯蓄部分を加えて構成される。このうち保険部分の掛け捨てである保険料を掛金と呼び、保険料として費用処理を行う。貯蓄性のない定期保険は基本的にこれへ該当し、税法上の損金へも算入する。
支払った掛金は期間の経過に応じて費用化する必要がある。複数年分を前払した場合などは、該当の期間に対応する金額を当期の「保険料」として処理し、翌期以降に対応する金額を一時的に「前払費用」または「長期前払費用」などの勘定科目を使用して資産計上、その後期間の経過に応じて「保険料」などの費用勘定へ振り替えて計上する。