ヘッジ会計とは、ヘッジ効果を財務諸表に適切に反映するために必要な、特別な会計処理のこと。企業を運営するにあたって、さまざまなリスクが潜んでいるが、それらを回避するためにヘッジ取引は必要となる。
リスクが多い取引のことをヘッジ対象、それと逆の動きをする取引のことをヘッジ手段とそれぞれ呼ぶ。ヘッジ取引の効果は、ヘッジ対象から発生した損益とヘッジ手段から発生した損益をぶつけて相殺させることにある。
ヘッジ会計には繰越ヘッジ、時価ヘッジ、振当処理、金利スワップの特例処理の4種類があり、通常は繰延ヘッジが用いられ、他3つは例外的な処理となる。たとえば、繰延ヘッジなら、デリバティブ等の損益認証をヘッジ対象資産あるいは負債の損益認識時点(ヘッジ終了時点)まで繰り延べる。
ヘッジ会計を適用するには条件があり、通常の会計処理とは原則的に方法が異なる。また、ある取引がヘッジ取引に該当するかどうかも企業や個々の状況によって異なる。ヘッジ会計が適用されるためには、事前テストと事後テストをする必要がある。