財務会計は、企業が経営状況や財務状況に関する情報を外部の利害関係者(ステークホルダー)に対して開示するための会計。企業の利害関係者には株主や金融機関などの債権者、取引先、投資家などが当てはまる。
財務会計では外部に営業活動の成果と財務状況を報告するために、一定期間にわたって企業の経営成績を集約した資料を作成する。財務会計の資料はどの企業も統一された基準下で作る必要があり、
「企業会計原則」に基づいた「財務諸表」が作成される。
財務諸表には「貸借対照表」・「損益計算書」・「キャッシュフロー計算書」などがある。貸借対照表は会計期間末時点での資産や負債、純資産などの状態を示す資料。損益計算書では収益と費用、利益などを示し、キャッシュフロー計算書は現金の流れを示す。
財務会計書類を作成し企業の会計情報を開示することで、投資家や株主は企業価値を推定する際の参考にすることができる。また、企業の経営状況の公開により、株主は適した額の配当金を受け取ることが可能。そして利害関係者間に生じる利益や不利益にもこの財務会計が関係する場合があるなど、多くの重要な役割がある。