死亡率

 2019.05.17  クラウドERP実践ポータル

会計にとっての死亡率とは、従業員の在職中および退職後において発生する年齢ごとの死亡率を指す。退職一時金や退職年金などの退職給付は企業にとって負債に相当するが、これらは実際の支払額が確定する時点まで長い期間を要するため、会計期間ごとの負担額を正確に把握し、貸借対照表や損益計算書へ反映させることが難しい。そこで各期間の負担額を合理的に見積もる方法として、退職給付会計が定められている。

退職給付債務の計算を行うにあたり、支払対象の従業員が生存している期間にわたって支払う年金給付などの生存している人員数を推定する必要があるため、各年齢における死亡率を計算基礎として用いることが原則とされる。

算定に用いられる計算基礎には他にも退職率や予想昇給率があるが、死亡率は企業固有の実績など特定の集団の経験データに基づいた独自の死亡率を用いるのでなく、全人口の生命統計表を基に算定する。
これらの退職給付会計を行うための指針としては「退職給付に関する会計基準」および「退職給付に関する会計基準の適用指針」がある。

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