クロス取引

 2019.05.17  クラウドERP実践ポータル

クロス取引とは、同一銘柄かつ同数量の買い注文と売り注文を同一価格かつ同じタイミングで発注し、約定させる取引のこと。つなぎ売りとも呼ばれる。

ある特定の銘柄の株式を買うと同時に、空売りを行うことで、株価変動のリスクを減らしながら、株主優待を受けることができる。また、クロス取引は節税対策としても活用される。ある銘柄の株式で損失が出ているときに、一度売って損失を確定させてから、再び買い戻すことで節税につながる。
しかし、クロス取引にはメリットばかりではなく、信用取引口座の開設が必要なうえ、現物取引手数料や信用新規売りの取引手数料、貸株料や逆日歩といったコストがかかるといったデメリットもある。加えて、ザラ場中に行われるクロス取引は、法令で禁止されている「仮装売買」と判断されかねないため、注意が必要。

また、クロス取引は、含み益のある有価証券を売却すると、売却益を計上することができるため、昔は取引として認められていたが、金融商品会計基準が適用されたことにより、現在では売買としては扱われない。

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