形態別分類は、原価を管理するための分類法のひとつで、原価がどのように発生したのかを、その形態をもとにして仕分ける方法のことを言う。企業が商品などを作るにあたり、どのようなものを、どのように使ったのかということに着目した分類となる。
主に原価の発生形態として使われるのは、原価の三要素と呼ばれる材料費、労務費、経費の三つ。材料費は、商品などの製造のために必要な材料を購入したときに生じる費用のことで、実際に使われた素材や部品のほか、工具や補充品にかかった費用なども含まれる。労務費は、製造のために人が動いたことで発生する費用のことで、賃金や各種の手当などのこと。ここでのコストはあくまで製造に関わるものに限られ、総務など他の部署で発生したものは含まれない。経費は、それ以外のものとなり、製造に必要とされる設備の維持費や交通費などが含まれる。
なお、形態別分類で求められるのは、かかった費用を大きく材料費、労務費、経費に仕分けるところまでとなり、これらをさらに細かく分類することは機能別分類と言う。