キャッシュ・フロー見積法

 2019.05.21  クラウドERP実践ポータル

キャッシュ・フロー見積法とは、貸倒懸念債権の貸倒見積高を見積る算定方法の1つ。貸倒懸念債権とは、経営破綻には至っていないが、債務の返済遅延・困難などといった回収不可につながる問題が生じている、もしくは、生じる可能性の高い債務者に対する債権のこと。

将来の価値を今の価値に直すとどれくらいになるか(割引現在価値)という考え方が必要で、「貸倒見積高=貸倒懸念債権の残高−将来キャッシュ・フローの割引現在価値」という計算式によって導くことができる。債権の元本の回収、及び利息の受け取りに係るキャッシュ・フロー(現金の流れ)を、合理的に見積ることができる債権についてのみ適用される。

キャッシュ・フロー見積法では、債権の元本の回収、及び利息の受け取りが見込まれる時点から当期末までの期間において、当初の約定利子率で割引いた金額の総額と、債権の帳簿価額との差額を、貸倒見積高として貸倒計上する。将来払う元本・利息を見積現在価値に引きなおすため、ここで当初の約定利子率で割引した金額を算出する必要がある。

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