予算管理とは、一会計年度の目標利益を達成するために、経費予算や原価予算などのコストと、売上予算や利益予算などの目標値を計画し管理することを指す。予算管理業務には、経営計画で定めた予算を数年単位に割り当て、それを単年に落とし込んでいく予算編成業務と、その達成状況を管理する業績管理業務がある。
予算は、一般的に「損益予算」「資本予算」「資金予算」に区分され、これらを合わせたものを「総合予算」という。予算管理では、総合予算を計画的に管理しフォローしていくことが重要となる。たとえば、IT業界のプロジェクトでは「売上予算」「外注費予算」「経費予算」「工数予算」を細かく設定し、営業活動データを分析することが求められる。中でも、「工数予算」を軽視するとプロジェクトが破たんすることもあり、綿密な予算編成と定期的な実績管理が重要となる。業績管理には、実績の差異分析や進捗分析、見込み分析などの分析方法がある。
これらを駆使し、もし予算と実績に著しい乖離があるとわかれば、早期に抜本的な対策を講じることができる。予算管理は、予算編成と業績管理の二つが正しく機能することが求められる。